みちしるべ 18年01月15日号
《Eimei「みちしるべ」》
(01月15日から01月19日の週)
「大発会からの3連勝に続いて3日続落。
その前3日間の上げ幅が1日平均360円だから、相場の強弱は明白」との声。
わずか2日ながら1月第1週の海外投資家は日本株を2週ぶりに買い越し。
買越額は4851億円。
2017年10月第4週以来、ほぼ2カ月ぶりの大きさ。
個人は7週連続で売り越し。
売越額は5746億円。
先物は海外投資家が2週ぶりに買い越し。
買越額は1287億円。
2017年11月第1週以来2カ月ぶりの大きさ。
現物株と合わせると6138億円の買い越し。
先物で信託銀行は2週連続で買い越し。
買越額は1768億円。
証券会社の自己売買部門は3週連続で売り越し。
売越額は2063億円。
個人は2週ぶりに売り越し。
売越額は700億円。
株式市場は玉石混交、魚目混珠、多様多彩な場所。
先週「白い鴉」というドラマを見ていて得た教訓はイソップ寓話の「おしゃれな鴉」。
↓
神様は、最も美しい鳥を王様に決めることにした。
カラスは自分の姿は黒く醜いと思い込んでいた。
美しく装うために、他の鳥たちが落とした羽を拾い集め、身体中に貼りつけた。
鳥たちは神様の前に集まり色とりどりの羽で着飾ったカラスも姿を見せた。
神様はカラスの羽が最も美しかったので王様にしようとした。
すると他の鳥たちは異議を申し立てた。
そして見覚えのある自分の羽を鴉から引き抜いた。
結局カラスに残されたのは黒い羽だけだった。
「カラスが自身の黒い姿を受け容れ、その黒い羽に磨きをかけていれば、結果は違っていたかもしれない」というのがエンディング。
ウィキペディアによればその教訓は「どんなに着飾ったり見た目を良くしても、上辺だけの嘘や偽りはなんの意味もない。
己を受け容れ、己で努力することが大切。
他人の力でのし上がろうと企めば、初めは良くても、後には必ず暴かれる」。
株式市場では意図せずしてこういう「おしゃれなカラス」に仕立て上げられたものもなくはない。
その真贋を見極めるのが投資する側の責務。
みかけの美しさは得てして中身の貧弱さの対極にあることは多い。
必要なことは「本質を見極めること」。
好材料、悪材料さまざまな材料で飾り立てられた解釈を素直な自分の解釈に翻訳することが重要だ。
日経平均想定レンジ
下限23506円(1月月足陽線基準)〜上限24143円(25日線のプラス5%かい離水準)
2010年以来の大発会から3連騰。
東証再開以来大発会からの3連騰は16回。
このうち年間上昇となったのは13回。
勝率8割超で平均上昇率は16%というのが歴史。
因みに大発会から4連騰となった歴史を遡ると・・・。
1984年(昭和59年)になったようやく見つかった。
1月4日(9927円〉→1月9日(10053円)までの5連騰。
前年末に4連騰していたから合わせて9連騰だった。
1983年(昭和58年)。
1月4日(8021円)→1月8日(8210円)までの5連騰。
前年末に5連騰していたから合わせて10連騰だった。
それ以来の34年の歴史というのは結構重い。
考えてみれば、大きな時間軸ではバブル前の下落は1982年まで。
1985年の中曽根民活からバブルがスタートしたと見る向きあるが、その前の鈴木善幸内閣で底打ちしていた。
となるとそれ以来の連騰記録ということは・・・。
歴史が繰り返すものならばあと5年の大相場の予兆ということもできなくはない。
その意味では、3日続伸でなく4日続伸を取りに行くことは重要なことになる。
因みに当時の主役。
日石が終わって、別子が始まり、持田薬、小野、トランプなども動いていた。
昨年2017年(取引日247日)の、日経平均「曜日別」勝敗
↓
・月曜日 26勝20敗(勝率 56%)
・火曜日 20勝31敗(勝率 39%)
・水曜日 31勝20敗(勝率 60%)
・木曜日 25勝25敗(勝率 50%)
・金曜日 27勝22敗(勝率 55%)
意外にも、昨年の下落幅1〜3位を記録した「水曜日」が
(12/6(水) -445円、3/22(水) -414円、11/15(水) -351円 )
勝率トップで前年(2016年)の雪辱を果たした一方、
「火曜日」は唯一大幅負け越しとなりました。
*ちなみに2016年は、
・月曜日 26勝21敗(勝率 55%)
・火曜日 28勝23敗(勝率 55%)
・水曜日 23勝27敗(勝率 46%)
・木曜日 25勝22敗(勝率 53%)
・金曜日 26勝24敗(勝率 52%)
(兜町カタリスト 櫻井英明)