みちしるべ 18年01月29日号
《Eimei「みちしるべ」》
(01月29日から02月02日の週)
「続伸続落は3日まで」のリズムが今年のリズム。
日経平均は3日続伸のあとの3日続落となった。
今年の傾向は「金・土・月曜の株高、水木の軟調」でもある。
このリズムは当面つづくのかも知れない。
30日(火〉から米FOMC(〜31日)そして一般教書演説。
31日(水)は「皆既月食」が日本各地で起きる。
2015年4月以来の赤黒い月。
21時前に満月の橋に地球の影、
22時前に完全に隠れるという。
そして2月如月。
1日(木)は米ISM製造業景況感。月の初日となり株高なら20ヶ月連続。
2日(金)は米雇用統計だ。
日経ヴェリタスの特集は「気が付けば世界標準」。
成長国にNAE植えるとなっている。
(1)N=NIPPONブランドを生かせ。
(2)A=ANTIデフレで競争力磨く。
(3)E=Eコマースが起爆剤。
日経平均想定レンジ
下限23506円(1月月足陽線基準)〜上限24129円(昨年来高値水準)
市場が欲しがるのが「驚き」。
そして二律背反的に求めるのが「安定」。
「意外安」というのは忌み嫌われるが切望されるのは「突飛高」。
これは不変の真理だし不動の「心理」だろう。
一歩で墨守されるのが「安定」。
さほど動かず、しかも「株価が買値を下回らないこと」も絶対条件視される。
不動に安心しつつも、動かない相場には嘆息という場面にはよく遭遇する。
どちらかしか選べないとしたらどちらを優先する投資家さんが多いのだろうか。
これは結構微妙なところだ。
市場での戒めは不用意な観測。
「ダヴォス会議なんて株価インパクトはない」と言った市場関係者がいた。
たしかに、中長期は別にして目先的に材料になることは少ない。
「ダヴォス会議なんて」と言いたくなる気持ちもわかる。
しかし今回はムニューシン財務長官の「ドル安歓迎発言」が重要視されての円高株安。
ダヴォスがなければこれもなかった。
過去の経験則に流されるままに市場観測していると間違うことも多い。
大げさに安川電の業績の物足りなさを語るよりも静かに海外を見つめることも必要だ。
魔の山ダヴォスで行われた世界経済フォーラム。
毎年この時期に4日間開催される。
各国首脳や経済人が参加するので、発信力は強い。
だから「表のフォーラム」とされるのだろう。
お金さえ払えば誰でも参加できるのだ。
日本人は招待されない秘密のビルダーバーグ会議とは趣を意にしている。
今年のテーマは「分断された世界における各国共通の未来の創造」。
難民キャンプの疑似体験などもあるが、市場の注目はAI、自動運転、仮想通貨など。
昨年のビルダーバーグ会議の議題のトップだったトランプ大統領が参加。
米大統領としては2000年のクリントン大統領以来のこととなる。
安倍首相は2014年に参加したが今年は日本からは全閣僚不参加。
これってどうなのだろう。
開幕した通常国会での「働き方改革法案」や「国家戦略特区改正法案」などに多忙なのだろう。
「モリ・カケ・スパ」なんて言っている場合でもない。
もっとも平昌五輪には行く可能性があるというからそれほど多忙でもないのだろうか。
(兜町カタリスト 櫻井英明)