みちしるべ 18年05月07日号
《Eimei「みちしるべ」》
(5月07日から5月11日の週)
4月は月間ベースでは、日経平均株価は4.7%高で陽線らしい月足陽線。
TOPIXは3.6%高、ともに3カ月ぶりの反発。
東証マザーズ指数は5.3%安、3週続落(累計13.0%)下落。
日経ジャスダック平均は1.0%安、3週続落(同6.9%下落)。
東証2部指数は2.3%安、3週続落(同6.9%下落)。
日経平均想定レンジ
下限22065円(4月23日安値水準)〜上限23274円(2月2日マド明け水準)
スケジュールを見てみると・・・
7日(月):米消費者信用残高
8日(火):家計調査、中国貿易収支
9日(水):景気動向指数、日中韓3カ国首脳会談、米生産者物価、マレーシア総選挙
10日(木):国際収支、景気ウォッチャー調査、都心オフィス空室率、中国李克強首相北海道訪問
米消費者物価、財政収支、英国金融政策、中国生産者・消費者物価
11日(金):マネーストック、オプションSQ、米輸出入物価、ミシガン大学消費者信頼感
攻めると守りで攻防戦という。
それは株式市場でも同じこと。
ただ上値を攻めるには守りを固めつつ攻める必要がある。
一方、下値を攻めるには守りはあまり関係なく攻め一方で事足りる。
ココがハンディでもあろう。
営々と築いてきた株価は、サル知恵のような悪材料でいともたやすく籠絡されることが多い。
3ヶ月かけてジリ足で上昇してきた株価は、アット言う間に3日ほどで元に戻ることもある。
後から登場するのは小賢しい悪材料。
しかし、下値に戻れば誰も悪材料を喧伝しなくなるからややこしい。
もっともどんなゲームでも負けている方は守るものはなく必死に攻めるだけ。
いわゆる背水の陣である。
株安の時にその株価を守ろうとするのは稀有のケースでもあろうか。
主客の逆転も相場の醍醐味ではあるが、その時間軸が見にくいからややこしい。
もっとも・・・。
変な合従連衡がないだけスッキリはしている。
油断も四面楚歌も苦肉の策も小さな株式市場には存在しているから面白いでも言えよう。
「鶏は三歩歩けば忘れる」も同様だ。
「甲斐なき星が夜を明かす」はまさしく株のことに思えてくる。
ゴルフに行くとしばしばグリーンの前に立ちはだかる樹木。
その高い木を避けて狙っているのにどういう訳か枝の先端にボールが向かうことが多いもの。
頭では「避ける」とわかっているのに、体は目標らしきものが手前にあると錯覚するのかも知れない。
株式市場も頭では理解していても、体は妙に錯覚することが多いもの。
この理解と錯覚が価格のアンバランスの原因の一つなのだろう。
オーガスタに45回も行ったアイゼンハワー元アメリカ大統領。
オーガスタの17番ホールのフェアウェイに立った巨木に何度もぶつけたという。
「あの松の木を切ってしまえ」と言ったとか言わなかったとか・・・。
結局、数年前に雪嵐でこの松の木は傷つき伐採されてしまった。
「株は松の木に向かっていくものではなく、永遠のカップを目指す」。
そんな格言はないが・・・。
そういえば、先日「ゴルフがトランプ」とある番組で言ってからゴルフのスコアが回復してきた。
「ゴルフがスランプ」のもじりだったが結構効くおまじないだったのだろうか。
ここ数回バーディが必ず訪れるようになった。
「株はトランプ」と唱えてみるのもいいかも知れない。
(兜町カタリスト 櫻井英明)