話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
《Eimei「みちしるべ」》(12月02日から12月06日の週)
Quick調査の11月22日時点の信用評価損率は▲12.37%。
2週連続の改善。
11月22日時点の信用売り残は130億円減の9783億円。
3週ぶりの減少。
同信用買い残は631億円増の2兆1944億円。
4週連続の増加。
信用倍率は2.24倍(前週2.14倍)。
11月22日時点の裁定売り残は382億円減の8582億円。
11週連続の減少。
当限は363億円減の6214億円。
翌限以降は18億円減の2367億円。
同裁定買い残は454億円増の6255億円。
2週連続の増加。
当限は503億円増の5860億円。
翌限以降は49億円減の395億円。
色々と考えさせられることは多い。
ある雑誌での座談会。
4名の投資家さんとの2時間の座談会だったが、意外だったのは「配当重視」の姿勢。
退職金の運用をしている投資家さんの投資スタンスは「毎月配当狙い」。
値上がり益よりも配当だという姿勢は結構新鮮だった。
一方で、値上がり益については「2倍で売る」、「3割で売る」、「10%で売る」とマチマチ。
ただ投資姿勢がかなりしっかりしていることが印象に残った。
「わからないものには手を出さない。だからAIとかIoT関連とかは投資対象にしない」。
そういう言葉もあった。
また優待については「税金がかからないので嬉しい」という声と「本業の優待が魅力」との声。
こちらは様々だった。
そういえば週末のIRセミナーでのティア(2485)。
お米の優待は今期で廃止。
その代わり配当は年11円→年20円に増配。
配当による積極的株主還元の方向が出たきたということ。
お米とキャッシュ。
どう考えてもキャッシュだと思うのだが・・・。
そして建機のヤマシンフィルタ(6240)。
中国のインフラ投資は拡大しているとの話。
GDPの伸び率が低下している以上、国策による景気刺激は更に必要。
そして一帯一路政策も拡大基調。
観測記事などとは異なる動きだ。
日経朝刊では「中国・三一重工、建機3強に」の見出し。
キャタピラー、コマツと肩を並べる位置になってきたとの指摘。
7月→9月の日本の建機メーカーの業績不振の背景は三一の台頭の影響との見方もある。
ここで興味深い問題は「最先端と実需のかい離」だろうか。
メーカーは売り手の論理で「5Gだ、自動運転だ、環境配慮だ」と高価格ハイテク路線。
「いいものは求められる」との思考だ。
しかし現場は「価格はソコソコ、レベルもソコソコ」が欲しい。
このかい離を埋めない限り、半導体や家電で起こったことは建機でも起こるに違いない。
月曜の日経春秋で書かれていたこと。
「旧石器人は未知の土地での獲物の探索と勝手知ったエリア内で獲物の居場所を予測し仕留める行動を並行。
今の企業は激しさを増すイノベーションの種を求め、土地勘のない分野にも進出。
技術や人材を取り込む必要がある。
同時に目先の利益を確保するには、これまでの経験を踏まえた製品改良や改革が欠かせない。
旧石器時代同様、両刀使いが生存の条件だ」。
これは建機の世界だけではなかろう。
土曜のIRでの大阪のフルサト工業(8087)。
鉄骨建築用副資材の大手。
機械商社が成長し自動車生産向け工具へ展開。
FAを通じての自動化やAIなども視野に入っている。
まさに伝統と進化。
企業も投資家さんも進歩している。
日経平均想定レンジ
下限23062円(11月14日安値)〜上限23876円(週足のボリンジャーのプラス2σ水準)
日経ヴェリタスの特集は「米最長景気の死角。拡大11年、株高は続くのか」。
1987年のブラックマンデー、2000年初頭のITバブル崩壊、08年のリーマン・ショック。
過去、米景気が拡大局面から後退局面へと転換した時米株式市場はどんな影響を受けてきたのか。
80年以降の5回の景気拡大期で、S&P500が下値から高値までどの程度上昇したか。
月次ベースでの比較。
最も上昇率が高かったのは91年3月?2001年3月。
上昇率は約4倍。
最も上昇率が小さいのは1980年7月?81年7月の23%。
09年7月を景気の谷とする現在の景気拡大局面での株価上昇率はすでに約3.4倍。
過去の経験則からは天井が近づいているとの指摘。
一方で・・・。
景気後退局面で、株式市場はどれほど下落するのか。
1950年以降、景気拡大期の高値から景気後退期にかけてのS&P500の平均下落率は31.2%。
下落率が最も大きかったのは1973→74年の49.9%。
最小は59→60年の14%だった。
次の景気後退の株価下落の予想。
「平均30%程度。
株価が下がるとすれば、日経平均は16000円程度まで下がる可能性はあり得る」。
相場は強気と弱気の両者が対立しながら成立しているものだ。
ちなみに・・・。
10月の日経平均が来年の日経平均の安値メドというアノマリーがある。
10月の日経平均の終値は22927円。
安値は21276円だった。
必要があって大納会の歴史を改めて調べていたら・・・。
今は12月30日の前後場立合いの後に行われるが、2008年までは前場立合いだけだった。
つまり12時ころには終わって午後は三々五々というのが風物詩だった。
それに大納会はもともと12月28日の御用納めの日だったのが歴史。
その最後は1988年(昭和63年)。
初めて30日になったのは1989年(平成元年)。
この年は30日が土曜だったので29日(金)が大納会。
日経平均が史上最高値の38915円を付けた日だった。
因みにTOPIXは1週間前の1988年12月18日に2884ポイントの史上最高値を付けていた。
来年のNHK大河ドラマは「麒麟が来る」。
沢尻エリカ事件で初放送が2週間遅れるとギクシャクしたアレだ。
舞台は戦国時代。
主人公は明智光秀。
そして織田信長、斎藤道三、今川義元、秀吉、家康・・・。
岐阜、静岡、愛知、奈良、そして京都と場所も広い。
ご当地銘柄として、まずは岐阜を調べてみると・・・。
イビデン(4062)、エスライン(9078)、大垣共立(8361)、
大光(3160)、KVK(6484)、サンメッセ(7883)、
GFC(7559)、十六銀行(8356)、親和(3447)、
セイノー(9076)、セリア(2782)、セブン工業(7896)、
太平洋工業(7250)、電算システム(3630)、トーカイ(9729)、
東京窯業(5363)、中広(2139)、日本一ソフト(3851)、
ハビックス(3895),バローHD(9956)、ヒマラヤ(7514)、
ジャスダックでは・・・。
ムトー精工(7927)、レシップHD(7213)、和井田製作所(6158)。
名証では・・・。
未来工業(7931)、岐阜造園(1438)、富士変速機(6295)、文溪堂(9471)、丸順(3422)、
ひかりHD(1445)。
一方、今の朝ドラ「スカーレット」の舞台は滋賀県信楽。
滋賀の上場企業は10社。
東証1部はオプテックス(6914)、滋賀銀(8366)、タカラバイオ(4974)、
電硝(5214)、フジテック(6406)、平和堂(8276)。
二部がメタルアート(5644)。
新興市場はアテクト(4241)、川重冷熱(6414)、三東工業(1788)。
(兜町カタリスト 櫻井英明)