話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
(6月1日→6月5日の週)
Quick調査の5月22日時点の信用評価損率は▲17.70%(前週▲20.10%)。
3週連続の改善。
5月22日時点の信用売り残は293億円増の8320億円。
2週連続の増加。
同信用買い残は210億円増の2兆442億円。
2週連続の増加。
金額ベースでの信用倍率は2.46倍(前週は2.52倍)。
5月22日時点の裁定売り残は732億円増の2兆5707億円。
3週連続増加。
当限は659億円増の2兆3783億円。
翌限以降は73億円増の1923億円。
同裁定買い残は156億円減の4666億円。
2週ぶりの増加。
当限は170億増の3382億円。
翌限以降は13億円減の1283億円。
今年の曜日別勝敗(5月29日まで)
↓
月曜8勝10敗
火曜10勝9敗
水曜10勝9敗
木曜9勝12敗
金曜9勝11敗。
先週から海外投資家の買い越し復活
対内投資では754億円買い越し
投資主体別では現物772億円買い越し
先物合算で15週ぶりに3892億円の買い越し
壮大な買戻しワールドへの予感
いつの間にか・・・。
二番底の声は消え、PER1倍限界論は消え、ともするとコロナの響きも消えてしまった。
挙句の果てに海外からも買い越し基調に変化した。
「今、株は買うべきではない」の観測を真に受けたら、得られたはずの利益はなかったハズだ。
ある投資家さんからのメールは「5月は、今までの月間利益最高記録になりました」。
こういう投資家さんは結構多いかも知れない。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」はあるに違いない。
「危ない橋も一度は渡れ」。
「枝先に行かねば熟柿は食えぬ」
これらも似たようなものだ。
先日取材したあるIT系のトップの言葉。
「決められない企業は成長しません」。
コロナ禍によるテレワーク等の動きでIT化が進んでいる日本企業。
変化を一気に需要する経営陣もあれば、慣例を破れない旧弊の経営陣もいる。
ただ「決める」というスピードの差が企業の成長のスピードの差になっているという。
しごく理解できる言葉だった。
まあベストは「開いた口へ牡丹餅」なのだろうが・・・。
週間ベースでは、日経平均株価は7.3%高、2週続伸(累計9.2%上昇)。
TOPIXは5.8%高、2週続伸(同7.6%上昇)。
東証マザーズ指数は6.0%高、8週続伸(同65.5%上昇)。
日経ジャスダック平均は2.7%高、5週続伸(同10.8%上昇)、
東証2部指数は4.2%高、5週続伸(同12.0%上昇)。
東証REIT指数は5.0%高、2週続伸(同9.5%上昇)。
月間ベースでは日経平均株価は8.3%高、2カ月続伸(同15.7%上昇)。
TOPIXは6.8%高、2カ月週続伸(同11.4%上昇)。
東証マザーズ指数は24.1%高、2カ月続伸(同58.4%上昇)。
日経ジャスダック平均は7.8%高、2カ月続伸(同15.7%上昇)、
東証2部指数は8.3%高、2カ月続伸(同17.7%上昇)。
東証REIT指数は5.0%高、2週ぶり反発。
日経平均想定レンジ
下限21657円(200日線)ー上限23378円(2月21日マド埋め水準)
【6月】
6日 株安の日
9日 株安の日L(リーマン以降で見ると)
11日 株高の日L(リーマン以降で見ると)
16日 株安の日L(リーマン以降で見ると)
21日 上げの特異日
25日 株安の日L(リーマン以降で見ると)
28日 大幅高の特異日
29日 上げの特異日
以下、もろもろのまとめ。
(1)IT化の流れ→生産性向上にスピード感
出来そうで出来なかった働き方改革も一気に進展。
政府ですらIT化が蟷螂の斧であったことが露呈。
笛を吹いても踊らなったことの幕尻がやってきた。
日本は本当に遅れていたのだ。
従って日本の弱点であった「生産性の低さ」が是正される。
(2)バイオの進展
コロナに出現で強くなったわけではなく数年以上前から厚労省に加え経産省が注力してきた分野。
どちらかというと「がん」だけが市場の興味の対象であったが範囲カバーは拡大。
薬品に医療機器も含めて今後の展開に期待がもてよう。
(3)買い手の論理→作り手の論理
マスク不足で露呈したのが「必要なものは国内でつくらないと不足する」という当たり前の現実。
そして今や世界は一気にモノ不足に陥る可能性があるという現実。
しかも価値観として長年に渡って市場の需要と供給を担ってきた「買い手の論理」は消滅。
対極にある「作り手の論理」が主流となり支配的な存在となってきた。
(4)AI・ロボットの拡大進化→職業としての「投資家」希望増加
この先、頭脳労働はAI、肉体労働はロボットが担う時代は必ず来る。
暇になった人たちはどうするかといえば、ゲームなどに陥る可能性は高い。
しかし、同時に稼ごうとするならば「投資家」という職業が人気になるのかも知れない。
最近の調査では「将来はユーチューバーになりたい」という子供たちが増えているという。
そんな感じで「将来は投資家になりたい」という人気が出てくる可能性も否定はできないと市場関係者。
その先にあるのは占領された国であった歴史を忘れられない人たちの外国人投資家主体相場論の後退だろう。
14週連続で外国人が売っていて上がる相場は外国人投資家が主役でなくなる前兆。
あるいは外国人投資家は相場が下手なのかのどちらかだろう。
(兜町カタリスト 櫻井英明)