話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
(7月6日→7月10日の週)
Quick調査の6月26日時点の信用評価損率は▲16.35%(前週▲14.87%)。
2週ぶりの悪化。
6月26日時点の信用売り残は1131億円増の1兆267億円。
2週連続の増加。
1兆円台は3月27日の週以来。
その前は12月20日の週まで4週連続1兆円台だった。
同信用買い残は672億円増の2兆2154億円。
3週連続増加。
2兆円台は7週連続。
ボトムは3月27日週の1兆7545億円。
ピークは1月31日週の2兆4637億円。
金額ベースでの信用倍率は2.16倍(前週は2.35倍)。
6月26日時点の裁定売り残は672億円減の1兆8878億円。
(当限は1兆6823億円)
5週連続の減少。
同裁定買い残は148億円増の3788億円。
(当限は3035億円)。
2週連続増。
今年の曜日別勝敗(7月3日まで)
↓
月曜10勝13敗
火曜14勝10敗
水曜12勝12敗
木曜11勝15敗
金曜13勝12敗。
第2波の話が拡大。
日本でも感染者が増えつつあり、心理的によろしくない。
もっともコロナで売っても、対策が出てくるとみられ、売り切れないのではないか」との声。
「相場が落ち着くのを待つところ」という思考法だろう。
また「底堅いが上値は重い。
戻りの買戻しも一巡。
23000円はしばらくない。
典型的に弱い相場」との指摘もある。
「底割れ懸念はないが上よりは下へ行く可能性が高い。
ただし急落はない」と玉虫色。
だが「23000円はない」というのは逆指標と考えれば逆に心強い気がする。
SKEW指数(別名ブラックスワン指数)は水曜に148.27まで上昇。昨年12月以来約半年ぶりの高水準だ。
同指数は権利行使価格が低いプットへの買い需要が高まった時に上昇する傾向がある。
「滅多に起こらないが起きると甚大な影響をもたらす事態の予兆」ともされる。
ダマシも多い指数でもある。
日経平均想定レンジ
下限22071円(6月SQ値)ー上限23178円(6月8日高値)
失業率は2.9%。
完全失業者は197万人。
有効求人倍率は1.20倍で4年10か月ぶりの低水準。
低下幅は1972年以来。
鉱工業生産は前月比8.4%低下の79.1。
現行基準で比較可能な2013年1月以降では最低を更新。
リーマン・ショック後の09年3月(79.0)に並ぶ悪い水準。
それでも火曜の日経平均は一時400円以上の上昇。
教科書的には株価は景気と業績に連動するはず。
そうではないのが現実。
となると・・・。
経済指標の発表スクジュールやその中身に一喜一憂するのは無駄なのかも知れない。
異様に詳しくスケジュールを追うFXの連中には理解不能かも知れない。
でもそれが現実である以上は甘受するしかない。
株価は景気や業績ではなく大衆心理で動くもの。
そう考えるべきなのだろう。
地道に銘柄を発掘する方法というのは結構ある。
問題は、コツコツと継続できるかどうかだろう。
例えば比較的商いの薄い銘柄の習性を追っていくと、出来高増で上昇するケースが見つかる筈。
これはおそらく持ち株会の買い。
給料日の翌日、あるいは年2回のボーナス支給日の翌日に商いを増やして上昇している法則が見つかるだろう。
丹念に調べることでこの法則は浮き上がってくる。
しかし、よほど時間がない限り挑戦する意欲は出てこないのも事実だ。
あるいは、マザーズ市場から東証本則市場への市場変更の可能性のある銘柄の発掘。
これは比較的労力がなくて済むからチャレンジしても良いだろう。
特に2017年、18年IPO銘柄の中にシーズはあろう。
努力なくして成果なし。
しかし市場は「濡れ手で粟」が好きだから、こんな刻苦辛酸は嫌われるに違いない。
「ストイックとは無縁に」というのが本当は一番だが・・・。
(兜町カタリスト 櫻井英明)