みちしるべ 20年08月11日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》

(8月11日→8月14日の週)

Quick調査の7月31日時点の信用評価損率は▲20.60%(前週▲17.33%)。
2週ぶりの悪化。
7月31日時点の信用売り残は266億円減の8532億円。
2週連続の減少。
同信用買い残は727億円増の2兆2716億円。
2週ぶりに増加。
2兆円台は12週連続。
ボトムは3月27日週の1兆7545億円。
ピークは1月31日週の2兆4637億円。
金額ベースでの信用倍率は2.66倍(前週は2.50倍)。
7月31日時点の裁定売り残は1332億円減の1兆6393億円。
(当限は1兆4033億円)
2週ぶりの減少。
同裁定買い残は93億円減の3606億円。
(当限は2879億円)。
2週ぶりの減少。


先週は裁定売り残が当限で1605億円も減った。
でも日経平均は前週末比1041円安。
裁定売り残の減少は踏み上げにはならなかった。
7月31日時点の信用売り残は266億円減の8532億円。
これも金額は少ないが踏み上げにはならなかった。
かと言って裁定買い残の減少は当限で59億円。
信用買い残は727億円増加していた。
需給の常識から言えば不可解なこと。
ということは現物の売りが株安要因だったのか。
確かに海外投資家は日本株を5786億円売り越していた。
あるいは他の要素があるのか。
これは気にかかるところ。

7月第5週の海外投資家動向。
現物▲4624億円、先物▲2637億円。
合計7262億円と4週間ぶりの売り越し。
日経平均は1042円下落。
もっとも・・・。
1月第1週から3週連続売り越し。
2月第1週が906億円の買い越しだったが2月第2週から5月第2週まで14週連続売り越し。
一方で個人は1月→4月が月間で買い越し。
特に3月は8454億円の買い越し。
5月は2061億円の売り越しだったが、6月2069億円、7月2603億円の買い越し。
「外国人投資家は相場が上手」とは感じられない数字だが・・・。
昨年10月に現物を1兆1346億円、11月に現物を1兆529億円買い越していたも歴史。
「帰っておいで」とならないものだろうか。
「こだまはかえるよ。ヘイヘイホ─」でも良いのだが・・・。

今年の曜日別勝敗(8月7日まで)

月曜14勝14敗
火曜16勝13敗
水曜13勝16敗
木曜12勝18敗
金曜13勝16敗

「値固めができなければ調整本格化」。
もっともらしいコメントだが、当たり前のこと。
「だから何?」と言いたくもなる。
あるいは「振れた方向に株価は向かう」。
これも「だから何?」。
「買う材料も銘柄もない」。
本当にそうなのか。
市場のコメントの玉虫色には恐れ入る。
そして「日本は大変だ。
200日線を上回れなければだめ。
急落はないが下値継続の可能性大」。
この国とこの国の経済とこの国のポテンシャルを信じていない人は多い。
紙芝居で株価が決まる訳はなかろう。

日経平均想定レンジ

下限22195円(8月3日終値)ー上限22925円(7月21日高値線)

株式市場は人の話を聞くのが好きな場所だった。
「○○さんがこう言っている」。
「△△さんは◆◆が良いと言っている」。
昔は「早耳筋」なんて言葉も生きていた。
「早耳筋の早耳倒れ」なんて言葉もあった。
こういう「誰かが言っている」好きの風潮は消えてきた。
おそらく団塊以上の市場関係者までが最後の人種だろう。
とはいえ、そのDNAはおそらく消えないだろう。
人の話を聞いて行動するのは怠惰な投資姿勢として楽だからだ。
「儲けは自分のおかげ、損は他人のせい」という姿勢に「誰かが言っていたから」はとても便利だ。
そして何か決められないときに自分の意見と他人の意見が合致すると安心できる。
「人と一緒だから大丈夫」という安易な思考。
天変地異の時に、誰かが言った「この指止まれ」で本当に安心なのかはわからない。
でも自分より他人を信じる傾向というのが消えないのだろう。
しかし他人と同じという安心料は掛け捨ての保険料みたいなもの。
少なくとも安心料だけ損する可能性は高いだろう。
「市場が同方向のベクトルの予想に傾きすぎると逆に行くのが相場の常」。
でも「うつろひは相場の常」でもある。
一方で、成長企業の経営者は他人の真似はほとんどしないもの。
マネではその真似した対象を越えられないからだ。
つまり「人の行く裏に道あり花の山」。
独創と孤独こそ成功への花道と言える。
あとはこの「孤独に耐えられるかどうか」の問題だろう。
いろんな分野で極めた人は結構孤独なものである。

水曜日経朝刊では「株、売り圧力なお強く」。
そして「本命不在、日本株の重荷」。
「米GAFAと比べて日本株は出遅れ。
海外投資家はアベノミクス以降の買い持ち高をすねて売り越した」。
「上昇一時的との見方。
日経ダブルインバースの発行済口数は4億3728万口」。
これら逆サインと読みたいところだ。
それにしても・・・。
「日経平均は23000円まで上昇したら利益確定売り。
22000円近くでの押し目買いを顧客に勧めている」。
紹介されていたのは国内大手証券のトレーダーのコメント。
わずか4.5%のレンジでの商いで満足できる顧客ってそんなに多いのだろうか。
トレーダーの中の「セールトレーダー」が言いそうなコメントだが、ほとんど役に立たない。
むしろ・・・。
「長期金利プラス圏推移」の方が役に立とうか。
2019年は長期債のプラス利回りが10日。
今年は64日。
マイナス利回りの63日を上回った。
「日銀につぐ長期債の買い手だった外国人の動きが鈍った」との解釈。
外国人が日本国債を買わないのは「株式市場にとっては吉兆」と考えたいところ。
株も債券も買わないのは先行きの円安を見込んでいるのかも知れない。

火曜日経1面では「SBG申告漏れ」の見出し。
東京国税局の税務調査を受けた結果約400億円の申告漏れが指摘されたという。
国税が税務調査に入ったのだから当局もそれなりの確信があったのだろう。
お土産なしには済まないというのも首肯でみる。
「急速な事業の拡大の綻びの顕在化。
税務管理などの体制整備が課題」。
というのが解説。
確信犯なのか否かは明確ではない。
「ドル建てで借入れた負債について換算レートを間違って適用。
結果的に損失が課題に計上された」。
穿って考えれば、借り入れのドルヘッジを別途行っていれば表面上は見えないだろう。
国税はそのツジツマを合わせたのかも知れない。
これで170億円。
あるいは海外子会社への成功報酬の経費計上の否認。
これで140億円。
合計310億円だから約100億円の中身は不明だ。
タックスヘイブン(租税回避地)にある関連会社の所得の合算漏れの分だろうか。
それにしても・・・。
「SBGは19年3月期に約4000億円の税法上の損失を計上。
今回の修正分は過去の損失と相殺される。
あらたに法人税などを支払う必要はなかった」というのが結論。
日本の企業が利益を出しても日本に税金を支払わない現実。
これって当たり前なのだろうか。

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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