話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
(10月18日→10月22日の週)
Quick調査の10月8時点の信用評価損率は▲9.80%(前々週▲9.44%)。
2週連続で悪化。
10月8日時点の信用売り残は4億円増の7033億円。
2週間ぶりに増加。
同信用買い残は225億円減の3兆5140億円。
2週間ぶりに減少。
信用倍率は5.00倍。
2週連続の5倍台。
10月8日時点の裁定売り残は173億円増の236億円。
(当限は236億円なので173億円増)。
5週ぶりに増加。
裁定買い残は578億円減の1兆2098億円。
(当限は1兆2098億円なので578億円減)。
2週連続で減少。
今年の曜日別勝敗(10月15日まで)
↓
月曜23勝15敗
火曜21勝18敗
水曜15勝26敗
木曜22勝15敗
金曜20勝20敗
10月第1週の海外投資家動向。
現物4653億円買い越し(4週間ぶりの買い越し)。
2019年10月第3週5563億円以来約2年ぶりの大きさだ。
中間期末の配当課税忌避のための現物海外移転が背景との解釈おある。
だから相場観のなせるワザではないのかも知れないが・・・。
先物4509億円売り越し(3週連続)。
合計144億円買い越し(3週間ぶり)。
9月最終週の海外投資家動向。
現物4889億円売り越し(3週連続)。
先物1兆2678億円売り越し(2週連続)。
先物の1兆円超の売り越しは昨年2月第4週の▲1兆4119億円以来。
合計1兆7568億円売り越し(2週連続)。
合計では5月第2週以来の1兆1117億円以来の1兆円超。
六曜の「大安」とか「仏滅」。
気にする方も全く意に介さない方もおられて様々だ。
IPO公開日は大安や友引が多いのも事実。
ただ仏滅の日の上場がない訳ではない。
ただ選挙をというのは縁起を担ぐものであり、大半が大安だ。
「お日柄」が重要だということだろう。
とはいえ今回の衆議院選挙は「10月19日公示、31日投開票」。
いずれも「仏滅の日」だ。
[「万事が凶」とされる仏滅の選挙は避けられがち。
戦後27回行われた衆院選のうち、仏滅の投開票は2回だけ。
公示、投開票ともに「仏滅」だったのは1回しかない。
告示と投開票が「仏滅」だったのは2000年6月の森喜朗内閣以来。
結果として自民党は38議席を失った。
「仏滅」総選挙は1986年7月6日の中曽根内閣だった。
面白いことに旧暦でも10月19日は「仏滅」。
10月31日は旧暦にはないが、順番では「仏滅」だ。
2009年以降4回の総選挙では解散以降株価は強含んだのが歴史。
日経平均は1969年以降の選挙では下落はない。
久々に「文芸春秋」とか「中央公論」なんかの月刊誌が話題になっている。
文春は財務省の矢野事務次官の「このままでは国家財政は破綻する」の寄稿。
「与野党ともに財政バラマキに興じているが、日本人の多くはそれを歓迎するほど愚かではない。
放置すればいずれ財政は破綻する」。
これが永田町では「冗談ではない」という論調を醸し出しているという。
つまり、財政破綻を錦の御旗にする財務省と予算を増やして経済対策を打ちたい永田町との闘い。
正邪は別にして市場は間違いなく永田町に軍配を挙げるに違いない。
事務次官は財政健全化こそ金科玉条だから譲れないところだ。
中央公論は尾身さん。
「菅政権に欠けていたもの」を振り返っている。
「・・・政府と専門家の関係は大きな課題です。
今になっても変わっておらず、この課題は、将来に向けて乗り越えなくてはなりません。
我々は毎日、感染症のデータを見て、科学的、客観的に現状を評価し、信じるところを政府に提案してきました。
・・・私は、専門家は机上の空論、全くの理想論を提案しても意味がないと思っています。
・・・政治家が専門家と違った意見を持って、異なったことを実行したいという時には、
国民に対して、しっかりと説明する必要があります。
政府は説明責任を十分に果たせなかった。そしてそれが、菅首相を退陣に追い込んだのだと思います」。
この目線は完全に政治を見下している印象。
専門家って時の政権よりも上位なのかという疑問はある。
だったら・・・。
なぜコロナ感染者が一気に減少したのかの説明責任もあるだろう。
もう一つ話題になっているのは四半期決算の方向。
見直しの議論が始まるという。
「長期目線の経営」が必要なことはわかっている。
ただ08年の金商法で義務付けられて時に「四半期決算はグロ─バルスタンダード」だと言われた。
しかし英国は2014年、フランスは2015年に四半期開示の義務は撤廃されている。
米国だけが1970年に施行された師範開示を守っているというのが現実。
市場関係者の多くは「なくしてはいけない」というが、本当にそうだろうか。
別に義務化していなくても月次などの詳細なデータを発表している企業はたくさんある。
四半期開示が3か月ごとに一喜一憂できるイベントを提供していることもまた事実だ。
時価会計をやめて簿価会計に戻せと言っているわけではないのだから、半期ごとの義務化でも構わないと個人的には思う。
★日経平均想定レンジ
下限28744円(200日線)―上限30001円(9月28日安値・窓開け水準線)
金曜の今月の日経朝刊「私の履歴書」はノーベル賞の吉野彰氏。
この2週間の間に登場したのが「研究開発の関門」。
それは・・・。
「悪魔の川」、「死の谷」、そして「ダーウィンの海」の3つの関門。
1949年頃のゴールドラッシュの辛酸に由来するとされる。
これを乗り越えて研究開発が成功し製品をとして世に送り出せるという。
言葉はおどろおどろしいが株式投資の関門だって似たようなもの。
「悪魔の川」は頻繁に表れるし「死の谷」は10年に1度くらい遭遇する。
そして日々泳いでいるのが「ダーウインの海」。
その先に成功があると思えば、日々の動きに一喜一憂でなく大局観が備わるに違いない。
日本半導体装置協会が発表した2021年度の日本製半導体製造装置の販売額。
2020年度比37%増3兆2671億円との予測。
7月時点の予測を3431億円上回った。
因みに・・・。
1兆円を超えたのが1995年。
2兆円を超えたのが2017年。
この間の1兆円増にかかった時間は22年。
そこから1兆円増で3兆円までかかった時間は4年。
今後も5%成長は続くという予測だ。
みずほ証券のレポートは「11月MSCI定期見直し」。
新規採用候補
↓
商船三井(9104)、ベネ・ワン(2412)、太陽誘電(6976)、
オープンハウス(3288)、マツキヨ(3088)。
除外候補
↓
アコム(8572)、THK(6481)、ピジョン(7956)、
久光(4530)、ペプドリ(4587)、東北電(9506)、
日ハム(2282)、カシオ(6952)、日精工(6471)、
ユナイテッド(8960)、ヤマア(9831)、スタンレー(6923)、
東邦ガス(9533)。
岸田文雄首相の所信表明演説骨子。
↓
めざす社会像・政治:新しい資本主義、成長と分配の好循環。信頼と共感を得られる政治が必要
コロナ対応:経口治療薬の年内実用化、3回目接種へ準備。非正規・子育て世帯に給付金
エネルギー:2050年からカーボンニュートラルの実現。温暖化対策を成長につなげるクリーンエネルギー戦略
成長戦略:科学技術分野の人材育成や研究開発投資。地方からの「デジタル田園都市国家構想」
分配戦略:労働分配率向上へ賃上げ企業の規制支援。看護師・介護士らの収入増へ検討委員会
外交・安保:国家安保戦略、防衛大綱、中期防を改定。核兵器のない世界目指す。
(兜町カタリスト 櫻井英明)