話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
(11月8日→11月12日の週)
Quick調査の10月29時点の信用評価損率は▲7.68%(前週▲7.30%)。
3週ぶりに悪化。
10月29日時点の信用売り残は1040億円減の6682億円。
4週ぶりに減少。
同信用買い残は415億円増の3兆5961億円。
2週連続の増加。
信用倍率は5.38倍。
3週ぶりに5倍台。
10月29日時点の裁定売り残は33億円減の4億円。
(当限は4億円なので33億円減)。
4週連続で減少。
裁定買い残は1254億円減の7354億円。
(当限は7354億円なので1254億円減)。
5週連続で減少。
10月第4週の海外投資家動向。
現物1414億円売り越し(2週連続売り越し)。
先物500億円買い越し(2週連続買い越し)。
合計914億円売り越し(4週間ぶり)。
10月第3週の海外投資家動向。
現物1089億円売り越し(3週ぶりに売り越し)。
先物2550億円買い越し(5週ぶりに買い越し)。
合計1461億円買い越し(3週連続)。
今年の曜日別勝敗(11月5日まで)
↓
月曜24勝17敗
火曜23勝19敗
水曜16勝27敗
木曜23勝17敗
金曜22勝21敗
火曜の日経朝刊「一目均衡」で引用されていたのは馬渕治好氏の言葉。
「国内投資家は『日本株はどうせだめ病』にかかってしまっている」。
国内投資家があまり日本株を売り買いしない現実。
海外投資家の売買比率が60%とか70%だとか言って自虐的に「海外頼み」。
当の海外投資家は「日本株を売り込んでやる」とか「買いあがってやる」なんて相場観は希薄。
グローバル投資の一環として日本株を売買しているだけなのに「意図的」とか「作為的」。
あるいは「思惑」などとされてしまう。
自分たちの市場は自分たちが主導するべきなのに「他力本願」ばかりの姿勢。
意図がないのに意図を探る現実。
江戸時代ではないのだから市場は自立すべきだろう。
というか、東京が恐れるほど海外投資家だって賢くはない筈だ。
絶対してはいけないことというのを証券業界出身者は身に染みて知っている。
それでも一線を越えてしまった例がない訳ではない。
ただ、それはバブル期前後までのこと。
特金やファントラなどへの損失補填。
反社会的勢力への利益提供などで世間を騒がせたのは20年以上前のことだ。
ただ銀行出身者だと「やってはいけないこと」が身に染みていないのかも知れない。
インサイダー事件などもあった。
昨日日経朝刊1面で報じられたのは「SMBC日興社員、相場操縦疑い」。
証券取引等監視委員会の強制調査を受けたという。
ブロックオファー価格維持のための買い支え注文がその容疑。
詳細は分からないが、法人取引と個人取引の厳格な壁があるとすればそれぞれ別の取引の筈。
でもミドルの指示で動かないこともない。
微妙な問題ではある。
「証券会社は市場の公正を担う存在。
社員が関与を疑われること自体あってはならない」。
弁護士氏のご指摘は当然だ。
今回、もしも自己の注文だとしたら「コンプラやリーガルって何」という疑問が残らざるを得ない。
ある一般週刊誌からの取材。
「円安のときにお勧めの投資先」。
世論はそちらを向いているらしい。
★日経平均想定レンジ
下限28546円(10月22日安値)―上限30795円(9月14日高値)
株式市場というところは本来は安定的成長が大好きな筈。
そうはいうものの、実は大きな変動が好まれる場所。
だから常に、動きと変化を求める視点が交錯する。
高邁な投資理論とは裏腹に日々の安穏とした動きは嫌われる。
危ないと解っていても断ち切れない不思議な世界。
このギャップはきっと埋められないのだろう。
毎日少しづつ上昇して高値安定をキープしている銘柄。
エレベーターのように派手な上昇下落をする銘柄。
どう考えても後者の方が人々の記憶には残っている。
各銘柄の周囲で蠢く投機マネー。
これらはその企業の社員や取引先のことなど残念ながら考えてはいない。
市場の専門家は「ああいう銘柄はイレギュラーな動き」と断定する。
しかし、本当にイレギュラーなのかどうか。
理由はどうあれ誤発注以外にイレギュラーな株価などない筈。
そしてこれは東京だけの要因ではなく、世界市場でどこも一緒の筈。
ちょうど10年前。
東証1部時価総額259兆円。
東証1部単純平均株価209円。
日経平均株価の騰落レシオ80。
200日線からのマイナス乖離は9.3%。
東証1部全面柄のPBRは0.93倍。
予想PERは14.82倍。
これ以上に売り込めるかどうか微妙な水準だった。
SQ値は8542円。
そして当時作った「兜町ポエム」。
あれから日経平均は3倍以上に上昇した。
(兜町カタリスト 櫻井英明)