みちしるべ 22年01月17日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》





(1月17日→1月21の週)

1月7日時点のQuick調査の信用評価損率は▲11.30%(前週▲10.02%)。
3週ぶりに悪化し3週ぶりに▲11%台。
1月7時点の信用売り残は315億円増の6789億円。
2週ぶりに増加。
同信用買い残は70億円増の3兆3647億円。
5週連続で減少。
信用倍率は4.96倍(前週5.19倍)。
2週ぶりに4倍台。
1月7日時点の裁定定売り残は346億円減の373億円。
2週連続で減少。
裁定買い残は316億円増の3617億円。
4週連続で増加。


今年の曜日別勝敗(1月14日まで)

月曜0勝0敗
火曜1勝1敗
水曜2勝0敗
木曜0勝2敗
金曜0勝2敗

1月第1週の週間海外投資家動向。
現物2988億円買い越し(3週連続で買い越し)。
21年10月第1週(4788億円)以来の高水準。
先物448億円買い越し(5週連続で買い越し)。
合計3437億円買い越し(3週連続で買い越し)。

12月第5週の週間海外投資家動向。
現物1022億円買い越し(2週連続で買い越し)。
先物276億円買い越し(4週連続で買い越し)。
合計1299億円買い越し(2週連続で買い越し)。

12月第4週の週間海外投資家動向。
現物540億円買い越し(7週ぶりに買い越し)。
先物2122億円買い越し(3週連続で買い越し)。
合計2662億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。


★日経平均想定レンジ

下限27889円(1月14日安値水準)−上限28981円(ボリンジャーのプラス1σ水準)

1961年以来の東証市場再編の詳細が発表された。
世界経済をリードするプライム上場は1840社。
経過措置を受ける銘柄が296社。
スタンダードに移行する銘柄が321社。
事業範囲が国内のためにあえてスタンダードという銘柄も23社あった。
理想的な市場を目指したいという様々な議論はあろう。
しかし結論は出たということ。
4月4日には実施されることになる。
同時に東証プライム指数、東証スタンダード指数、東証グロース指数も誕生する。
とにかく課題は時価総額の増大と成長感の醸成だ。
東証1部の1銘柄あたりの時価総額446億円。
NYSEはこれが3269億円だ。
そしてPBR1倍割れが49.0%。
NYSEは11.8%。
PBR1倍割れ企業は企業が投資家の求めるリターンを上回る利益を上げられていないことを意味する。
これが正しい理解だろう。
決して「割安」ということではない。

そして・・・。
ココから始まるIR大作戦第2弾が興味深い。
プライム経過措置銘柄296社。
多くは「流通時価総額100億円」の条件が充たされていない。
わすか100億円、たかが100億円、されど100億円。
実質的は250億円程度が必要になるということ。
時価総額と株主の増加を求めての積極的IRが登場してくることだろう。
単なるIRでなく好材料満載のIRに期待したいところだ。
ESGとかSDGsの勉強で時間つぶしの寄り道している余裕はなかろう。
本業での成果がさらに求められる時間帯と理解したい。
そう考えると「プライム上場に向けた計画書を出した企業」のリストはプラチナペーパーにも見えてくる。
簡単に言えば「意地と気合い」とでも表現できようか。
「今回の再編を投資家が魅力を感じられための改革につなげられるか」という指摘もある。
ここで定義している投資家は機関投資家だけではないと考えたい。

カタチこだわるのか、実質を成長軌道に変化させるのかが問われた市場再編。
ココをはき違えると大きな誤解と錯覚に陥ってしまいそうだ。
気候変動対策も社外取締役や女性役員の数も所詮形式基準。
官僚チックにこだわってもあまり意味はないだろう。
課題はどこにどう投資を行い売り上げを伸ばし利益を拡大するのか。
問われているのは本業の成長性の継続に他ならない。
ココさえしっかりしていれば市場は形式基準には沈黙する筈。
そもそも、英文の決算報告書や事業報告書なんて統合報告が登場するはるか前の90年代から注目ポイントとしてきた。
体裁を整えるためではなく、これがないと海外投資家の理解が不可能だからだった。
もっとも。
現場ではなく大本営的に本社が頭で考えると姿勢は高級ながらも成長の芽は摘まれかねない。
ゴールドマン・サックス証券のリポート。
「2022年の日本株において、業績成長と社会課題解決の両面から16社を買い推奨」。
脱炭素化やインフラ、クリーンウォーターの目標達成のため必要な設備投資が今後10年で年平均6兆ドルに達すると試算。
ネットゼロ実現に向けて重要な役割を果たし、その恩恵を受ける銘柄は下記の通り。

・パワー半導体:富士電機(6504:CL)、ローム(6963:CL)、ルネサスエレクトロニクス(6723:CL)

・ベアリングの精度向上による電力抑制:ミネベアミツミ(6479)

・電力消費の大部分を占めるモータの省エネ・高効率化:日本電産(6594:CL)

・FAメーカーが目指すCO2削減:キーエンス(6861:CL)、安川電機(6506)、SMC(6273)、ダイフク(6383)、ミスミグループ本社(9962)

・最適冷媒として各国でのデファクトスタンダード化に注力:ダイキン(6367)

・電気自動車(EV)用エアコンの技術変化で業界をリード:デンソー(6902:CL)

・家庭用蓄電システム、EV用フィルムコンデンサで大きな恩恵:ニチコン(6996)

・EV電池用部材として、日本企業が最も競争力やシェアを維持できる部材であるバインダーを製造:日本ゼオン(4205)

・工具のコードレス化:マキタ(6586)

・超大容量・超低遅延・超低消費電力を実現する光ベースのネット ワーク構想の実現:日本電信電話(6432)

※CLはコンビクション・リスト(強い買い推奨)

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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