みちしるべ 22年10月24日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》


(10月24日→10月28日の週)

10月14日時点のQuick調査の信用評価損率は▲12.21%(前週▲12.09%)。
2週ぶりに悪化。
10月14日時点の信用売り残は102億円増の7070億円。
2週連続で増加。
同信用買い残は210億円増の3兆347億円。
2週ぶりに増加。
信用倍率は4.29倍(前週4.33倍)。
10月14日時点の裁定売り残は768億円増の5574億円。
4週連続で増加。
同裁定買い残は286億円減の8592億円。
4週連続で減少。
当限は売り残が769億円増の5149億円。
買い残が294億円減の6598億円。
翌限以降は売り残が4億円減の424億円。
買い残が2億円減の1993億円。

10月第2週(10月11日─10月14日)の週間海外投資家動向。
現物1534億円買い越し(2週連続で買い越し)。
先物2283億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
合計759億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
個人は現物136億円売り越し。
先物737億円売り越し。
合計601億円買い越し。
信託銀行は現物1459億円買い越し。
先物2億円買い越し。
合計1461億円の買い越し。

10月第1週(10月3日─10月7日)の週間海外投資家動向。
現物4035億円買い越し(8週ぶりに買い売り越し)。
先物1543億円買い越し(4週ぶりに買い越し)。
合計5579億円買い越し(4週ぶりに買い越し)。
個人は現物4544億円売り越し。
先物2296億円売り越し。
合計6841億円売り越し。
信託銀行は現物2301億円買い越し(2週連続)。
先物1347億円売り越し。
合計953億円の買い越し。

今年の曜日別勝敗(10月21日まで)

月曜18勝18敗
火曜23勝18敗
水曜20勝20敗
木曜22勝18敗
金曜20勝18敗

ある市場関係者が言っていた。
「日経平均など指数ばかり語る人が多いけど、それって投資家さんが本当に興味あることですかね。
競馬だって馬番だけを見ていて面白くはないですよね。
何分何秒で走ったかなんて言うのもどちらかと言えば興味のない部分。
個別の馬が勝った、負けたということこそ醍醐味ですよね」。
データをひっくり返してああだこうだと語る人は多いが、確かに個別株が倍になる可能性の方が面白い。
言い得て妙な表現だった。


2022年度上半期(4?9月)の貿易統計(速報)が発表された。
と全体の輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は11兆75億円の赤字だった。
資源価格の高騰や円安の進行で輸入額が膨らんだ。
赤字幅は13年度下半期の8兆7600億円を上回り比較可能な1979年以降半期として過去最大を更新。
輸入額は、前年同期比44・5%増の60兆5838億円で過去最大。
品目別では原粗油が約2.1倍。
豪州からの輸入が大きく伸びた石炭は約3.3倍。
LNGは約2.3倍だった。
原油の円建ての輸入通関単価は前年に比べて91.8%上昇。
ドル建ての輸入通関単価は59.1%の上昇。
急激な円安で、輸入額が膨らんだ。
輸出額は前年同期比19.6%増の49兆5763億円で過去最大。
米国向けを中心に自動車が22.0%増加。
9月単月の貿易収支は2兆940億円の赤字で赤字は14か月連続。
輸入額は前年同月比45.9%増の10兆9126億円。
輸出額は28.9%増の8兆8187億円。
いずれも単月として最大を更新した。

水曜の日経朝刊での広告で目に付いた本は「回想十年(新書版)吉田茂著)。
毎日ワンズの復刻新刊だろう。
「ある日、マッカーサーが『日本の統計はデタラメだ』と言って怒鳴り込んできた。
だから言ってやったんだ。
『当たり前だ。
統計が完備していたらこっちが戦争に勝っていた』」。
秘話とはなっているが、実態だろう。
統計学者は「推測、推定、つまりだいたいにして物事をざっくり捉える人」という認識がある。
期末から数週間で出てくる中国のGDPみたいなものもある。
あるいはコロナ禍の最中にトレンドを微分してその先も増加率が続くとして途方もない新規感染者予想を出した学者さんもいた。
それより困るのは、そういう大袈裟な数字を真実であるかのように信じた報道とそれを見て信用した人がいたということだろうか。

★日経平均想定レンジ

下限25718円(月足ボリンジャーのマイナス2σ)−上限28061円(月足ボリンジャーのプラス1σ)

FX取引の9月単月の売買代金が1000兆円と過去最高との報道。
株が頑張って1日3兆円だから月に60兆円。
あまりにも差がありすぎる。
レバレッジが25倍のFXと3倍の株式。
それだけが理由ではないのだろうが、投機性の強い丁半博打を意外と好む傾向はあるのだろう。
その昔、東京株式市場を再開するにあたって当時のGHQが求めたのは清算取引の廃止だった。
そんな歴史はすでに過去の遺物なのだろうか。
因みに当時のGHQが提示した取引所再開に当たり必要最小限度の要件としての「証券取引3原則」。
(1)それまで自由に行われていた上場銘柄の店頭仕切り売買を禁止。
原則として、すべての取引を取引所に集中させ、公正な価格形成と流通の円滑化を図る。
(2)売買伝票に受託時間と売買成立時間を正しく記録させ、業者の不正又は過誤の生ずる余地を無くし、投資家保護を図る。
(3)従来の清算取引、すなわち差金の授受を目的する投機的取引を禁止。
実物取引一本とし、取引の健全化を図る。

因みに・・・。

最初の上場銘柄は金禄公債、秩禄公債、新・旧公の4種。
株式は1銘柄もなかった。
数か月後に、第一国立銀行、東京株式取引所、兜町米商会所、蛎殻町米商会所の4銘柄が上場。
明治の頃、東京株式取引所でさえ週2回程度しか売買をしていなかった。
地方取引所に至っては月2回というところも。
今のように毎日売買をするようになったのは、明治後半のこと。
取引所のランチはお鮨が多かったという。
取引所の中に江戸銀という鮨屋の出前カウンターがあり、そこで握り鮨を立ちながら食べていたという記録がある。
また、商い(取引)が多い日は、弁松(三越前)のお弁当を注文していたという記録もある。

第二次世界大戦中は主に富裕層が株式を売買していたという。
戦争中は政府により物価が安く抑えられた上に、物資の大半は軍隊のために使われましたので現金があっても使い道がなかったというのが背景。
その結果、資金が株式市場へ向かった。
しかし、戦争末期になると先行き不安感が強くなり、株式を換金して民間銀行に預ける人が増加したという。

日経ヴェリタスには「米中間選挙ラリーに期待」。
「心強いデータ」と市場関係者コロさん。

1970年以降の(A)米国中間選挙の前年末、(B)中間選挙日、(C)中間選挙の翌年末、(D)大統領選挙日の
ダウ工業株30種平均の終値と各機関の株価騰落率。
ニクソン(共和党)(A)⇒(B)▲4.0%(B)⇒(C)15.9%(C)⇒(D)10.6%
フォード(共和党)(A)⇒(B)▲20.7%(B)⇒(C)26.3%(C)⇒(D)13.3%
カーター(民主党)(A)⇒(B)▲3.7%(B)⇒(C)4.8%(C)⇒(D)11.7%
レーガン(共和党)(A)⇒(B)16.8%(B)⇒(C)23.1%(C)⇒(D)▲1.2%
レーガン2期目 (A)⇒(B)22.4%(B)⇒(C)2.5%(C)⇒(D)9.7%
ブッシュ(共和党)(A)⇒(B)▲9.7%(B)⇒(C)27.5%(C)⇒(D)2.6%
クリントン(民主党)(A)⇒(B)2.0%(B)⇒(C)33.6%(C)⇒(D)18.8%
クリントン 2期目 (A)⇒(B)10.1%(B)⇒(C)32.1%(C)⇒(D)▲4.7%
ブッシュJr(共和党)(A)⇒(B)▲13.4%(B)⇒(C)20.5%(C)⇒(D)▲4.0%
ブッシュJr 2期目 (A)⇒(B)13.4%(B)⇒(C)9.1%(C)⇒(D)▲27.4%
オバマ(民主党) (A)⇒(B)7.3%(B)⇒(C)9.2%(C)⇒(D)8.4%
オバマ 2期目 (A)⇒(B)4.9%(B)⇒(C)0.2%(C)⇒(D)5.2%
トランプ(共和党)(A)⇒(B)3.7%(B)⇒(C)11.3%(C)⇒(D)▲3.7%
中間選挙日(11/8)からよく年末までの株価騰落率となる(B)⇒(C)の期間。

70年以降、合計13回実施され13勝0敗で勝率100%。
平均騰落率もプラス16.6%と高いパフォーマンス。
中間選挙の前年末から中間選挙まで(A)⇒(B)は勝率61.5%、平均騰落率はプラス2.22%、
中間選挙の翌年末から大統領選挙日まで(C)⇒(D)が勝率61.5%、平均騰落率プラス3.0%。

【11月】9勝1敗、(勝率90%、1位)
気学では「今月は突っ込み買いで小幅に稼ぐとき」。

1日(火)自動車販売台数、FOMC(→2日)、ISM製造業、JOLT求人件数、
中国製造業PMI、株安の日、変化日

2日(水)マネタリーベース、日銀金融政策決定会合議事要旨、パウエルFRB議長会見、
ADP雇用レポート

3日(木)文化の日で休場、米貿易収支、製造業受注、ISM非製造業景況感

4日(金)米雇用統計、上げの特異日

6日(日)国連気候変動枠組条約第27回締結国会議(エジプト)、
NY市場冬時間入り(→3月12日)

7日(月)米消費者信用残高、中国貿易収支、天赦日、下げの特異日、変化日

8日(火)家計調査、景気動向指数、米中間選挙、株安の日

9日(水)景気ウォッチャー調査、中国生産者・消費者物価株安の日

10日(木)マネーストック、都心オフィス空室率、米消費者物価。財政収支

11日(金)オプションSQ、国内企業物価指数、米ミシガン大学消費者信頼感、
株高の日L、中国独身の日、MSCI日本株指数リバランス発表、

14日(月)株高の日L

15日(火)7?9月期GDP速報値、米生産者物価、NY連銀製造業景況感、
独ZEW景況感、中国各種経済指標

16日(水)機械受注、第3次産業活動指数、訪日外客数、米小売り売上高、
輸出入物価、鉱工業生産、NAHB住宅価格指数、対米証券投資、

17日(木)貿易統計、米住宅着工件数、建設許可件数、
フィラデルフィア連銀製造業景況感、変化日

18日(金)消費者物価、米中古住宅販売件数、APEC首脳会議(→19日バンコク)

20日(日)FIFAワールドカップカタール2022開幕(→12月18日)

21日(月)首都圏マンション発売、株高の日L

22日(火)株高の日L

23日(水)勤労感謝の日で休場、米耐久財受注、新築住宅販売件数、FOMC議事録

24日(木)独IFO景況感、感謝祭でNY休場、株安の日L、変化日

25日(金)東京都区部消費者物価、企業向けサービス価格指数、米ブラックフライデー、

28日(月)米サイバーマンデー、 株高の日L

29日(火)失業率、商業動態統計、CB消費者信頼感、S&P住宅価格指数、
FIFA住宅価格、株高の日L

30日(水)鉱工業生産、米ADP雇用レポート、GDP改定値、中国製造業非製造業PMI、
MSCIパッシブ売買インパクト

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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