話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
(12月26日→12月30日の週)
12月23日時点のQuick調査の信用評価損率は▲12.47%(前週▲10.40%)。
2週連続で悪化。
12月23時点の信用売り残は189億円減の7989億円。
2週連続で減少。
同信用買い残は644億円増の3兆3999億円。
2週連続で増加。
信用倍率は4.26倍(前週4.08倍)。
2週連続で4倍台。
12月23日時点の裁定売り残は1347億円増の4597億円。
2週ぶりに増加。
同裁定買い残は1017億円減の3733億円。
4週連続で減少。
12月第3週(12月19日─12月23日)の週間海外投資家動向。
現物2418億円売り越し(4週連続で売り越し)。
先物7684億円売り越し(2週連続で売り越し)。
合計1億103億円売り越し(2週連続で売り越し)。
個人は現物2788億円買い越し。
先物944億円買い越し。
合計3733億円買い越し。
信託銀行は現物419億円売り越し。
先物596億円買い越し。
合計177億円売り越し。
12月第2週(12月12日─12月16日)の週間海外投資家動向。
現物164億円売り越し(3週連続で売り越し)。
先物2316億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
合計2480億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
個人は現物1287億円買い越し。
先物2269億円買い越し。
合計3557億円売り越し。
信託銀行は現物1003億円売り越し。
先物579億円買い越し。
合計424億円の売り越し。
今年の曜日別勝敗(12月30日まで)
↓
月曜24勝22敗
火曜31勝20敗
水曜23勝26敗
木曜25勝24敗
金曜23勝26敗
2022年の日本株は海外投資家の売りに対して、事業法人の買いが下支えする構図となった。
海外投資家は12月第2週までの年初来で約3.5兆円(現先計)を売り越し。
一方、自社株買いのフローを反映する事業法人は約5兆円を買い越した。
22年に自社株買いの実施を決議した企業は1000社超。
19年の936社を上回り過去最多となった。
また、事業法人による買い越し額も19年の約4.1兆円を上回っている。
20年にETF(上場投資信託)を7兆円を買い入れ当時の日本株最大の買い主体となった日銀は6309億円買い入れ。
ETFの年間買い入れ額は12年(6397億円)を下回り過去最低。
★日経平均想定レンジ
下限25622円(10月3日安値)−上限27264円(200日線)
日経ヴェリタスの特集は「コツコツ個人 守り勝ち」。
ネット証券5社の22年の口座開設数は300万。
「新型コロナウイルス後」の3年累計では900万に達する。
日経ヴェリタスは楽天証券、SBI証券、マネックス証券、松井証券、auカブコム証券の協力を得て、
20年1月から22年11月の個人投資家の動向を調査。
見えてきたのは、長期・分散投資のセオリーを守り、積み立て投資を続ける個人投資家の姿。
新規口座開設数では、22年11月時点で5社合計で300口座を超えた。
2年連続で大台に達し、うち6割がこれまで投資経験をもたない初心者。
年代別の内訳をみると、口座開設者の半数を20?30代の若年層が占めた。
個人投資家の高齢化を指摘する声もあるなか、実際には多くの若年層が資産形成の一歩を踏み出している。
NHK大河ドラマ「どうする家康の経済波及効果は」は愛知県で393億円(うち名古屋市140億円・MUFJ)
因みに「鎌倉殿の十三人」の試算は神奈川県内で307億円(横浜銀行)
日銀横浜支店の試算では260億円。
静岡県への経済波及効果は158億円(スルガ銀行系調査)だった。
20年の「麒麟がくる」の岐阜県への経済波及効果は73億円(十六銀)。
19年「いだてん 東京オリムピック噺」の地元経済への波及効果は102億円(日銀熊本支店の試算)。
18年「西郷どん」の試算は307億円(日銀鹿児島支店)。
17年の「おんな城主 直虎」の試算は179億円(日銀静岡支店)。
16年の「真田丸」は200億円(日銀長野・松本支店)。
世間は仕事納め、御用納の日。
かつては証券取引所の大納会も12月28日だった。
1989年2月4日に証券会社の完全週休2日制がスタート。
その年の大納会が12月29日で過去最高値を付けた日。
つまり1988年12月28日を最後に証券業界も30日まで働くことになった。
因みに1988年大納会にTOPIXは2357.03と史上最高値を更新した(年間上昇率36.6%)。
そして大納会も大発会も基本は前場だけだったのが後場まで取引するようになったのは2009年の大納会から。
つまり2008年の大納会までは前場で終わっていたのが歴史。
《相場的思考法》
(1)市場は連立方程式を解けない場所
(2)国家は株の下落を放置できないが、上昇には寛容
(3)相場のリズムの限界線を見極める
(4)社会から求められているかどうかが個別銘柄では重要
(5)「相場はタイミングと銘柄選択こそすべて」
(6)押し目は逃げ水
(7)攻めの投資と守りの投資の区分け
(8)観察こそ原点
(9)相場はやりなおしの繰り返し
寅千里を走らなかった令和4年。
複雑怪奇な金利と景気の連立方程式を表面上は解こうとしてもがいた1年になりました。
期待にそぐわず年足は4年ぶりに陰線。
夏場のピークは読み通せたもののしまりのない1年という気がします。
とはいえ、記憶に残っているのはNTTや三菱重工などの重厚長大銘柄の活躍。
そしてレーザ─テックの6000億円を超える売買エネルギー。
11月16日までレーザーテックは8連騰。
売買代金は6121億円。
11月11日の過去最高5537億円を上回った。
因みに任天堂は2016年7月19日に7036億円。
7月20日に7323億円を記録。
個別銘柄としては、過去最高だった。
1京円にも及ぶFXの売買量には及ばないが、それでも指数のベールに覆われた個別株の元気さを見た思いがします。
怨念ではなく希望の轍をすすむ個別銘柄という印象でした。
社会に必要な銘柄はいつか花咲くもの。
日ばかりちっくな売った買ったではなく、つまり株価を追うのではなく株を追うのが相場の本旨。
これを忘れないようにしたいものです。
全国ツアーで質問して確認してきたことは「株はいつも上げっていなくもよい」という個人投資家さんの増加。
この変化はさらに増加していくのだろうと思います。
相場は明日から4日ほど休憩になります。
来る年も高邁な学者理論に煙に巻かれず、総論だけに流されず、現場と事実と具体論を重視する姿勢で相場に対峙したいと考えます。
良い新年をお迎えください。
(兜町カタリスト 櫻井英明)