話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
(3月6日→3月10日の週)
2月24日時点のQuick調査の信用評価損率は▲10.09%(前週▲9.89%)。
3週ぶりに悪化。
2月24日時点の信用売り残は1620億円増の1兆651億円。
8週連続で増加。
20年9月25日時点以来の1兆円乗せ(当時1兆412億円、信用倍率2.34倍)。
ボトムは昨年12月30日時点の6313億円たった。
同信用買い残は601億円増の3兆2838億円。
4週連続で増加。
信用倍率は3.08倍(前週3.57倍)。
4週連続で3倍台。
1月6日時点は5.30倍だった。
2月24日時点の裁定売り残は2023億円増の2365億円。
6週ぶりに増加。
同裁定買い残は1482億円増の5084億円。
当限は売り残が2023億円増の2336億円。
買い残が216億円減の3246億円。
翌限以降は売り残が5億円減の29億円。
買い残が1699億円増の1838億円。
2月第4週(2月20日─2月24日)の週間海外投資家動向。
現物2263億円売り越し(4週ぶりに売り越し)。
先物2256億円買い越し(6週連続で買い越し)。
合計6億円売り越し(7週ぶりに売り越し)。
個人は現物887億円買い越し。
先物258億円売り越し。
合計629億円買い越し。
信託銀行は現物1339億円売り越し(15週連続で売り越し)。
先物714億円売り越し。
合計2053億円売り越し。
2月第3週(2月13日─2月17日)の週間海外投資家動向。
現物2331億円買い越し(3週連続で買い越し)。
先物1471億円買い越し(5週連続で買い越し)。
合計3802億円買い越し(6週連続で買い越し)。
個人は現物688億円売り越し。
先物604億円買い越し。
合計84億円売り越し。
信託銀行は現物1519億円売り越し(14週連続で売り越し)。
先物3億円売り越し。
合計1522億円売り越し。
今年の曜日別勝敗(3月3日まで)
↓
月曜4勝3敗
火曜5勝3敗
水曜5勝4敗
木曜4勝4敗
金曜7勝2敗
相場の上下を当てるのはなかなか難しい。
しかし相場の売買エネルギーの増加を見抜くのはそれよりは少し優しい。
例えば28日(火)の売買代金。
前場段階で市場関係者のコメントは「日通しで2兆円台前半見込み」。
しかし着地は3兆3820億円。
大引けで1兆1000億円ほど膨らんだ。
理由はMSCI日本株指数パッシブ売買インパクト。
半年以上も前からこの日の商いは増えると予想されていたからその通りになってだけのこと。
事前の準備や調査などの小さな繰り返しを綿密に行っていれば良い。
そうすれば「引けに急に商いが増えました。なんの理由でしょうか」なんて解説は消える筈だ。
相場は森羅万象を集め、心理やムードで動くことが多いから難しい。
しかし売買代金とは言え「増える」という予想でさえ手前味噌ながら当たると嬉しいもの。
ある先輩は「相場は判じ物ではない」と言っていたが・・・。
★日経平均想定レンジ
下限27516円(3月月足陽線基準)−上限29222円(昨年8月17日高値)
電気自動車のはじまりは18238年にハンガリーのアニオス・ジェドリックが発明したと言われている。
ガソリンエンジン車をカール・ベンツが発明したのが1886年。
その半世紀も前に電気自動車は誕生していた。
1873年には、イギリスのロバート・ダビットソンが、世界で初めて実用的な電気自動車の開発に成功。
1899年にはベルギーのジェナッツィがジャメ・コンタント号を開発。
時速106キロを記録したという。
これは当時のガソリン車よりも速いスピードだった。
1900年頃のアメリカでの電気自動車のシェアは40%。
日本では1900年代初頭に東京電気自動車社の「たま電気自動車」が誕生した。
最高速度は35キロだが航続距離は200キロあったという。
しかし内燃機関の開発が飛躍的に進んだことから1920年代には電気自動車は姿を消した。
T型フォードに始まる大量生産、石油資源の発見、内燃機関自動車の使いやすさなどで内燃機関は優位に立った。
つまり原油が登場し有能なエンジンが開発されたことで今日までのがガソリン車優勢の背景だった。
もしもアメリカで原油が出ず、エンジンの真価がなかったら風景は違っていたことだろう。
アメリカでさえ電気自動車だったというのが歴史だ。
一方で欧州はほとんど原油が出ない。
しかもロシアに頼る部分も大きい。
だったら古のように電気に戻れないものだろうか。
そうだ、電気自動車なら二酸化炭素を排出しないから、大義名分も成り立つ。
縦目としては格好だ。
と考えたか同課は別にして、長い時間をかけて地球環境の保全というテーマを醸成してきたと考えられないこともない。
その延長線にあるのが「ESG」「E」ともいえるだろうか。
お題目ではなく経済倫理や金銭で動くのが世界でもある。
面白いことに市場では言葉の流行り廃りがある。
2014年初は「グレートローテーション」が流行語。
多くの市場関係者は「グレートローテーション」を連呼していた。
今は全く聞かれない。
でも実際に起きていることはGDIFの運用がまさに「債券から株式へ」。
でもグレートローテーションの言葉は封印されたような感じ。
「ようやくグレートローテーション」という雰囲気なのにどうも早まった感覚から使用を控えていたのだろうか。
不発だったグレートローテーションの実現。
そう考えれば、健全な市場育成なのかも知れない。
ゴールドマン・サックスのリポートは「HFとミューチャルファンドの双方に好まれている10銘柄」。
配車アプリ大手のウーバー・テクノロジーズ(@UBER/U)
マスターカード(@MA/U)、
ビザ(@V/U)、
サービスナウ(@NOW/U)、
ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)、
医療保険・医療サービス管理業務を手掛けるユナイテッドヘルス・グループ(@UNH/U)
そして情報通信セクターの銘柄が5つあったという。
これらの銘柄群は21年、22年にアンダーパフォームしていたが、等価配分で運用した10銘柄のバスケットは年初来で14%のプラスリターン。
この銘柄群は通常、市場にストレスがかかる時期には苦戦する傾向がある。
足元の好調なパフォーマンスについての解釈。
「株式リターンの分散の高まりと株式相関の低下は、ファンドマネージャーがより大きなアルファを創出する可能性を示唆している」。
23年は市場がますますミクロ要因で動くと予想される中、「HFとミューチュアルファンドにとってより豊作をもたらす環境になると予想される」とも。
(兜町カタリスト 櫻井英明)