話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
(5月8日→5月12日の週)
4月21日時点のQuick調査の信用評価損率は▲9.27%(前週▲8.59%)。
2週ぶりに悪化。
2週連続で1ケタ。
4月28日時点の信用売り残は378億円減の7659億円。
2週ぶりに減少。
同信用買い残は164億円減の3兆3119億円。
3週連続で減少。
信用倍率は4.32倍(前週4.14倍)。
5週連続で4倍台。
4月21日時点の裁定売り残は207億円減の4079億円。
2週ぶりに減少。
同裁定買い残は235億円増の9715億円。
当限は売り残が207億円減の3908億円。
買い残が233億円増の9176億円。
翌限以降は売り残が4億円増の171億円。
買い残が2億円増の539億円。
4月第3週(4月17日─4月21日)の週間海外投資家動向。
現物2760億円億円買い越し(4週連続で買い越し)。
先物7430億円買い越し(2週連続で買い越し)。
合計1兆190億円買い越し(3週連続で買い越し)。
2週連続で合計1兆円超の買い越し。
個人は現物2577億円売り越し。
先物932億円売り越し。
合計3510億円売り越し。
信託銀行は現物622億円売り越し(4週連続で売り越し)。
先物779億円売り越し。
合計1402億円売り越し(3週連続で売り越し)。
4月第2週(4月10日─4月14日)の週間海外投資家動向。
現物1兆494億円億円買い越し(3週連続で買い越し)。
週刊買い越し額としては約9年半ぶりに高水準。
3週連続での現物買い越し額合計は1兆361億円。
先物5427億円買い越し(3週ぶりに買い越し)。
合計1兆5921億円買い越し(2週連続で買い越し)。
個人は現物4230億円売り越し。
先物3282億円売り越し。
合計7512億円売り越し。
信託銀行は現物2170億円売り越し(2週連続で売り越し)。
先物1110億円売り越し。
合計3272億円売り越し(2週連続で売り越し)。
今年の曜日別勝敗(5月2日まで)
↓
月曜11勝5敗
火曜12勝4敗
水曜10勝7敗
木曜8勝8敗
金曜12勝5敗
5月2日終値ベースで。
東証プライム市場指数は1067ポイント。
東証スタンダード指数は1068.61。
東証グロース市場指数は945ポイント。
3指数ともに昨年4月に1000ポイントで算出が開始された。
ということはプライムとスタンダードは約1年で6%超の上昇。
ところがグロースは5%安。
IPO祭りで騒いだり、昨年1年でのダブルバガーなどは結構ある。
テンバガーでさえ存在した。
それでもグロース市場指数はマイナス。
そう考えると指数でモノを志向する意味はなんなのだろう。
全体で語るから指数を用いるにしても、投資の現場で指数は意味を持っているのだろうか。
木を見ないで森ばかり見ている市場というのは何か理解しがたい。
森は木の集合体なのにその木は見ていないのだから、森ですらボーとしか見えないのではなかろうか。
パロディのように「そして何もなかったようなGW」を通過。
無意味で条件反射的な時間つぶしの悲観論に付き合わずに済んで良かった。
そういう連休効果はあった。
所詮相場は去来、往来、徘徊。
1日置いて前々日の相場を解釈すると場況の論理の綻びがよく見える。
ある高齢の職人さんのセリフ。
「細かい作業だけど老眼になってボンヤリ見えるくらいがちょうどいい。
足りないところは技術と経験で補う。
人生も同じかも知れない」。
相場も一緒なのかも知れない。
問題は金利なのか景気なのか。
あるいは連邦債務の問題なのか。
あるいは米地銀の破綻懸念の連鎖なのか。
ココが定まらないから市場は右往左往する。
その日の活きのいい材料を持ち出してくるだけの解釈だから多くは本筋ではない。
核心の周囲の衛星材料がコアのように見えるが実態が違うことが多い。
これが相場のアヤ。
所詮「他人の解釈は他人の思惑」。
「大切なのは批評や評論ではなく明確な現実認識」という教えもある。
空売りで知られる投資会社ヒンデンブルグ・リサーチの発表。
「物言う株主として知られる投資家カール・アイカーン氏の投資会社アイカーン・エンタープライゼズの価値が75%以上過大評価されている。
アイカーン・エンタープライゼズは直近で報告された純資産価値(NAV)に対して218%のプレミアムで取引されている。
これはあらゆる比較対象よりもはるかに高い。
アイカーン・エンタープライゼズが保有する流動性の低い個人資産に対する評価額が膨らんでいる明確な証拠がある。
業績が悪化している。
アイカーン氏は新たな投資家から得た資金で従来の投資家に配当金を支払っている。
ポンジ・スキーム(詐欺的な資金集め)のような構造に頼っている」。
これを受け、アイカーン・エンタープライゼズの株価は25%下落した。
投資や投機の世界で起こることは、時代や洋の東西を問わないようだ。
だからいたずらにNYに信奉することは控えるべきなのだろう。
投資は学者の世界ではなく実務の世界なのである。
★日経平均想定レンジ
下限28499円(4月28日安値)−上限29663円(ボリンジャーのプラス3σ)
ゴールドマン・サックス証券の4月30日付のリポート。
同社が27日に東証の担当者を招いて2回顧客向けに行ったセミナーの内容を紹介した。
↓
○東証が最近、こうしたイベントを通じて企業と投資家の両方と積極的に対話する姿勢を示していることはきわめて心強い。
加えて、この1週間にNOK(7240)、清水建(1803)、東ガス(9531)などからコーポレートガバナンス関連のニュースが発表された。
日本企業が6月の年次株主総会シーズンを前に、これまでよりはるかに主体的に改革に取り組んでいることがうかがえる。
○東証のプレゼンテーション資料によると、市場合計時価総額の増加に伴い、プライム上場銘柄数が長期的に大幅削減される可能性がある。
東証プライムの目標として掲げられているのは「すべての上場企業の企業価値向上」。
銘柄を絞り込むことで東証プライム全体のクオリティが向上するという。
当初は株価純資産倍率(PBR)1倍未満の企業数を減らすことに重点が置かれている。
しかしこれは長期的プロセスの第一歩にすぎない。
○東証の上場基準に適合していない企業に対する圧力は、この2?3カ月に徐々に強まっている。
特に不適合項目に関する不十分な情報開示と説明や、上場基準達成に関する切迫感の欠如は懸念事項。
しかし現段階で東証は、自社の業績や資本効率、投資家との対話の改善に最終的に責任を負うべきは個々の企業である。
○投資家、特に外国人投資家からの質問の多くは、上場基準に抵触したままの企業に対して東証が具体的にどのような措置を講じるのかという点に集中。
投資家は、企業経営陣が東証のガイドラインを無視し続けた場合、東証からどの程度の具体的な支援が得られるのかに強い関心を抱いていた。
(兜町カタリスト 櫻井英明)