みちしるべ 23年05月22日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》




(5月22日→5月26日の週)

5月12日時点のQuick調査の信用評価損率は▲9.45%(前週▲9.29%)。
3週連続で悪化。
4週連続で1ケタ。
5月12日時点の信用売り残は784億円増の8443億円。
2週ぶりに増加。
同信用買い残は646億円減の3兆2456億円。
4週連続で減少。
信用倍率は3.85倍(前週4.32倍)。
6週ぶりに3倍台。
5月12日時点の裁定売り残は2480億円減の934億円。
4週連続で減少。
同裁定買い残は511億円減の9686億円。
2週ぶりに減少。
当限は売り残が2864億円減の258億円。
買い残が485億円減の9278億円。
翌限以降は売り残が384億円増の675億円。
買い残が25億円減の408億円。


5月第2週(5月8日─5月12日)の週間海外投資家動向。
現物5658億円億円買い越し(7週連続で買い越し)。
先物2185億円買い越し(2週連続で買い越し)。
合計7844億円買い越し(6週連続で買い越し)。
7週連続の買い越しは2020年11ー12月以来、約2年半ぶり。
7週間の買越額は累計で2兆8842億円。
個人は現物3054億円売り越し。
先物860億円売り越し。
合計3914億円売り越し。
信託銀行は現物1473億円売り越し(7週連続で売り越し)。
先物257億円売り越し。
合計1731億円売り越し(6週連続で売り越し)。

5月第1週(5月1日─5月2日)の週間海外投資家動向。
現物1602億円億円買い越し(6週連続で買い越し)。
先物3074億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
合計4677億円買い越し(5週連続で買い越し)。
個人は現物2815億円売り越し。
先物366億円売り越し。
合計3181億円売り越し。
信託銀行は現物346億円売り越し(6週連続で売り越し)。
先物11億円売り越し。
合計358億円売り越し(5週連続で売り越し)。

今年の曜日別勝敗(5月19日まで)

月曜12勝6敗
火曜14勝4敗(火曜8連勝中)
水曜11勝8敗
木曜10勝8敗(木曜5連勝中)
金曜14勝5敗(金曜3連勝中)

今年のビルダーバーグ会議はポルトガルのリスボンで開催されている。
「裏サミット」とも呼ばれるが今年はG7サミットの裏スケジュールというのが興味深い。
以下は今年のテーマ。
残念ながら目新しいものはない。
金融システムと財政がポイントだろうか。

18 - 21 MAY 2023 LISBON, PORTUGAL
AI
Banking System
China
Energy Transition
Europe
Fiscal Challenges
India
Industrial Policy and Trade
NATO
Russia
Transnational Threats
Ukraine
US Leadership

https://bilderbergmeetings.org/meetings/meetings-overview/2020

NTTが6月30日を基準日として1株を25分割する。
12日終値が4108円だから25分割すると1株104.3円。
売買は100株単位。
購入最低金額は41万8000円→1万430円という計算になる。
3月末株主は約66万人だが60歳以上の高齢者が多いため若い人が投資しやすくするという。
悪いことではない。
市場参加への壁は低くなる。
ただ格言は「買いにくい株は高く、買いやすい株は安い」。
この格言をひっくり返す動きになるかどうか。
一つの試金石となる。
証券会社にしてみれば手間ばかり増えてくる。
薄利多売にならざるを得ない。
でも米国のように小額投資が増えて常識になってほしいという気がする。

「バフェット効果」とか「PBR1倍問題」とかの言葉が日本株高の背景という指摘は間違ってはいない。
しかしこれは小手先の問題の過ぎず、大きな流れはもっと基本的な変化なのではなかろうか。
例えば東証が打ち出したのは「資本効率も考えよう」ということ。
そのためのツールとしてあるのがROEやROIC、PER,PBRなどの指標だ。
単に数字だけを求めているのではなく、どう未来像を掲げるかというのが課題。
そしてそれを取締役会で「計画→実行→反省」してくださいということ。
もっと突き詰めれば経営と未来像の「見える化」が投資家層にも期待されたということだろう。
日々の短期的なスケジュールなどに振り回させずに大きな本質と時間軸を追求しなければならない。

★日経平均想定レンジ

下限30000円(心理的節目)−上限31931円(25日線から10%プラス乖離水準)

相場が急騰してきて「怖い」という人も多い。
そういう人に贈った言葉。
「なんくるないさー。
相場は時として上にも下にも爆発するもの。
そして一定の時間はテクニックが役に立たなくなります。
歴史の証拠として目に焼き付けておくといいです。
上げの最大の理由は「過去と違ってアメリカが例えば半導体や自動車など日本の政策や企業動向に反対していないこと」だと思います。
アメリカと貿易摩擦が生じない日本経済への期待感です」。

19日日経では「日本企業の業績が逆風下でも伸びる」の見出し。
2024年3月期の純利益は前期比2%増。
3期連続で最高益を更新する見通し。
供給網の改善で自動車生産が回復する。
資源高などの一服で前期に好調だった商社や海運は落ち込むため稼ぎ頭が交代することになる。
景気後退懸念でスマートフォンやパソコン出荷が低迷し、設備投資関連業種は苦戦が続く。
欧米の利上げを引き金に主要国の景気は減速するとみて慎重な業績見通しを出す企業が目立つ。
こうした中で日本企業が増益を確保するのは自動車産業の回復が主因。
非製造業の利益率(6.1%)は直近で最も高かった18年3月期(6%)も上回る。
鉄道・バスや空運などの収益改善策が実を結んでいる。

株式時価総額1兆円以上の日本企業は過去最多の157社。
「1兆円クラブ」の拡大は株高の持続力を左右する。

・評価を高めた主な「1兆円企業」
値上げ力で稼ぐ力拡大:オリエンタルランド <4661> [終値5342円]時価総額9.71兆円 増加率39%
味の素 <2802> [終値5160円]2.73兆円 26%
日清食品HD <2897> [終値12400円]1.27兆円 19%
資本政策で効率化:ソニーグループ <6758> [終値13720円]17.30兆円 37%
大日印刷 <7912> [終値4115円]1.20兆円 43%
凸版印刷 <7911> [終値2978円]1.04兆円 52%
M&Aで成長:日立 <6501> [終値8285円]70077兆円 24%
マツキヨココカラ&カンパニー <3088> [終値7760円]1.10兆円 18%

日本株は「消去法」でしか買われないのか。
この自虐的な表現が使われている限り、上昇は継続する可能性が高い。
ある時「消去法の買い」→「持たざるリスク」に変わることは多い。
これらの20世紀的表現が使用されていること自体、市場認識と現実のズレの証拠。
特にマスコミに顕著だ。
3兆円台の売買代金は決して「買戻し」ではなく「新規買い」を巻き込んだものだろう。
言い換えれば市場が大好きな「意図的な」買いという表現が正しい。
「意図的な売り」を盛んに喧伝してきたのだから、意図的な買いはその反対でしかない。
でも使われないことば。
消去法ではなく積極的なのだ。

加えれば・・・。
木曜日経1面トップは「世界経済、強まる懸念」。
そして3面が「日経平均3万円台回復」。
バランス感覚で「景気懸念」をトップにもってきたのだろう。
でもそうするとつじつまは合わない。
「景気後退懸念」の中での「株高」。
景気後退は1?3月の過去のこと。
そして「日経平均3万円」は夢でもなんでもなく現実。
ニュースは過去を追うもの。
相場は未来志向。
この180度違うベクトルに由来する違いだ。
もっとも「NY株は慎重な楽観論で急反発」程の違和感はないが・・・。

1週間分の新聞を続けて読み返してみると、ニュースを咀嚼せずに読み散らしていることに気が付く。
消化するのではなくただ通過して排出もせず、忘却しているだけ。
これではいけない。
消化と咀嚼こそが重要だと思うし、活字の解釈のいい加減さに気が付くことも多い。

木曜とは打って変わって週末は「強気の見出し」が増えてきた印象。
「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく」。
テンプルトンの言葉を借りれば「懐疑→楽観」の時期だろうか。

小さなウソにはすぐに気が付く。
しかし大きなウソは逆に信用される。
決算の間違いなどすぐに指摘されるが、事がNYとかロンドン、G7などになると確かめようがない。
言われるがまま、報道されるがまま、専門家の指摘の危うさと詭弁はコロナ禍で十分に理解しただろう。
それでも従いたくなる気持ち。
解らないではないが、何だかなあという印象。
「あの株もう売った方が良いですか」。
同僚にこんな質問されるようでは情けない。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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