みちしるべ 23年08月14日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》




(8月14日→8月18日の週)

8月4時点のQuick調査の信用評価損率は▲8.88%(前週▲9.07%)。
3連続で好転。
昨年12月23日が▲12.47%。
8月4日時点の信用売り残は409億円減の8316億円。
3週ぶりに減少。
同信用買い残は1719億円増の3兆7957億円。
2週ぶりに増加。
2007年8月以来約16年ぶりの高水準。
信用倍率は4.56倍(前週4.15倍)。
5週連続で4倍台。
8月4日時点の裁定売り残は346億円増の484億円。
3週ぶりに増加。
裁定買い残は3304億円減の6822億円。
3週ぶりに減少。
当限は売り残が346億円増の484億円。
買い残が3464億円減の6663億円。
翌限以降は売り残が0億円。
買い残が159億円増の159億円。
日経VIは20.03(前日20.13)。
2月16日の安値は14.63。

8月第1週(7月31日─8月4日)の週間海外投資家動向。
現物188億円買い越し(6週連続で買い越し)。
先物3970億円売り越し(2週連続で売り越し)。
合計3782億円売り越し(2週連続で売り越し)。
個人は現物2661億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
先物765億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
合計3427億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
信託銀行は現物1922億円売り越し(2週連続で売り越し)。
先物480億円買い越し。
合計1342億円売り越し(7週連続で売り越し)。

7月第4週(7月24日─7月28日)の週間海外投資家動向。
現物738億円買い越し(5週連続で買い越し)。
先物3295億円売り越し(4週ぶりに売り越し)。
合計2557億円売り越し(4週ぶりに売り越し)。
個人は現物1303億円売り越し(4週ぶりに売り越し)。
先物1008億円売り越し(4週ぶりに売り越し)。
合計2312億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
信託銀行は現物944億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
先物416億円買い越し。
合計527億円売り越し(6週連続で売り越し)。

今年の曜日別勝敗(8月10日まで)

月曜20勝9敗
火曜22勝8敗
水曜15勝16敗
木曜16勝14敗
金曜19勝11敗

「財務省が2日に発表した四半期定例入札(クオータリー・リファンディング)における米債発行規模増額。
これを受けて10年債利回りは4日に約9カ月ぶりの高水準を付けていた」との解釈。
格下げ問題などではなく、国債発行規模の増加から金利上昇。
そして株安。
実態を鑑みれば相場解釈の錯誤が見えてこよう。
刹那的な日々解釈に動かされると見間違える。
理由付けのための理由に振り回されてはいけない。
おそらくCPIだって似たような存在。
高級そうに解釈されるがどうも違うような気がする。
相場と経済「学」は似て非なるものだ。


★日経平均想定レンジ


下限31420円(6月8日安値)−上限34000円(心理的節目)

SBGビジョンファンドが出資している英半導体設計大手アームが来月NASDAQに上場。
華々しい見出しの横には「回転売買の勧誘処分へ」という時代錯誤的な見出し。
新NISAは売却で空いた枠が翌年障害枠が復活する。
だから・・・。
手数料狙いの証券会社やIFAが不合理な回転売買をしかねない。
というのが金融庁の警戒感だ。
「顧客に高い手数料の投信などを短期間で売買するよう勧誘しかねない」。
行き過ぎた行為は行政処分の対象というから怖い。
未然に事故を防ぐために監視・監督するのは良いこと。
しかし日本市場の低迷の理由の一つは、厳しい監視と監督があることで証券界が委縮してしまったことも事実。
この兼ね合いは難しいが、顧客本位の姿勢、そして適合性の原則は守らなければならない。
事後処置でなく、未然防止の姿勢は「業者性悪論」の前提ではあるが・・・。
まあ、このところのEB債や仕組債の事件を見てくると当然ではあろう。

ゴールドマン・サックス証券のリポート。
「親子上場状態にある高流動性銘柄をスクリーニング」。
以下はその銘柄群。
コード 子会社名 コード 親会社名 大株主の保有比率(%)
7182 ゆうちょ 6178 日本郵政 62%
9613 NTTデータG 9432 NTT 58%
4151 協和キリン 2503 キリンHD 53%
4091 日本酸素 4188 三菱ケミG 51%
4739 CTC 8001 伊藤忠 63%
7181 かんぽ 6178 日本郵政 50%
3092 ZOZO 4689 ZHD 49%
6967 新電工 6702 富士通 50%
3769 GMOPG 9449 GMO 41%
9719 SCSK 8053 住友商 51%
2651 ローソン 8058 三菱商 50%
3141 ウエルシアHD 8267 イオン 51%


「8月効果」という指摘がある。
・・・今から100年前の1913年8月。
GMの株はビュイック人気を背景に1ヶ月でほぼ20%上昇した。
当時、株は8月に上昇するというのが一般的だったという。
この傾向は1960年代初頭まで続いた。
因みに1913年?1963年までの8月の株価は平均で2%上昇していた。
1963年からの50年間の8月の株価は横ばい。
やがて下落する傾向となった。
過去20年間の8月の株価は平均で0.7%下落。
年間ではワースト3の月となっている。
これは夏休みの様変わりのせいだという。
その昔投資家たちはまとまった休みをとって蒸気船やヨットクラブで新しいアイディと向き合った。
そして気に入ったアイディアの銘柄に対して電報で買い注文を出していた。
1950年代になると、大型ステーションワゴンでの夏休みが主流。
渋滞などに遭遇し投資など考える余裕もなくなったのだという。
現代はインターネットでマーケットにつながれた時代で完全な夏休みなど皆無。
疲れきって心配性ですぐに動揺する投資家によってセルフォン(携帯)はセル・フォン(売り電話)となっている。
いつでもどこでも売り注文が出せる状態。
「今年は電源プラグを抜いてみたら如何」。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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