みちしるべ 24年04月29日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》

《Eimei「みちしるべ」》(4月30日→5月2日の週)

4月19日時点のQuick調査の信用評価損率は▲7.64(前週▲4.36%)。
2週連続で悪化。
4月19日時点の信用売り残は1091億円減の6671億円。
2週ぶりに減少。
同信用買い残は2691億円増の4兆8645億円。
4週連続で増加。
18年ぶりに高水準を維持。
信用倍率は7.29倍(前週5.92倍)。
遡れる94年12月以降で過去最高。
因みにITバブル期の2000年2月の7.26倍を抜いた。
7倍台は2014年以来。
ボトムは2003年、2009年が1倍台だった。
4月19日時点の裁定売り残は91億円減の4205億円。
2週ぶり連続で減少。
裁定買い残は1728億円減の2兆2985億円。
3週連続で減少。
当限は売り残が38億円減の2218億円。
買い残が1727億円減の2兆2966億円。
翌限以降は売り残が52億円減の1986億円。
買い残が1億円減の18億円。

4月第3週(4月15日─4月19日)の週間海外投資家動向。
現物5924億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
先物5470億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
合計1兆1395億円売り越し(3週ぶりに売り越し)。
個人は現物9085億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
先物2044億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
合計1兆1130億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
信託銀行は現物52億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
先物640億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
合計587億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。

4月第2週(4月8日─4月12日)の週間海外投資家動向。
現物5955億円買い越し(2週連続で買い越し)。
先物2304億円買い越し(7週ぶりに買い越し)。
合計8259億円買い越し(2週連続で買い越し)。
個人は現物2953億円売り越し(3週ぶりに売り越し)。
先物1348億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
合計3401億円売り越し(3週ぶりに売り越し)。
信託銀行は現物366億円買い越し(14週ぶりに買い越し)。
先物2748億円売り越し(9週ぶりに売り越し)。
合計2382億円売り越し(2週連続で売り越し)。

今年の曜日別勝敗(4月26日まで)

月曜9勝5敗
火曜8勝8敗
水曜4勝11敗
木曜9勝9敗
金曜12勝4敗

JPXのデータから。

2023年度の東証プライム市場の1日平均売買代金は4兆3804億円。
2023年度のETF市場の売買代金は65兆1270億円(1日平均2669億円)。
2024年3月の東証プライム市場(内国普通株)の1日平均売買代金は5兆8549億円。
2024年3月のETF市場の1日平均売買代金は3326億円。
自己2.9%、委託97.04%
そのうち法人5.93%、個人27.98%、海外投資家65.65%
個人のうち現物40.10%、信用59.90%

デリバティブ市場
2023年度のデリバティブ合計取引高は4億1973万4734単位となり、過去2番目を記録した。
2023年度デリバティブ合計取引代金は3851兆円となり、過去最高を記録した。

★日経平均想定レンジ
下限36733円(4月19日安値―上限39820円(4月SQ値)

24日(水)日経朝刊では「自社株買い、初の10兆円」の見出し。
上場企業の23年度の自社株買いは10兆2500億円。
2連連続で過去最高となった。
手元資金が昨年12月末時点で約106兆円だから約1割となる。
発行済株式数の5%以上の自社株買い発表は延べ160社。
前年度の4倍に増加。
背景は「資本効率重視の姿勢」だと指摘される。
「ROE向上」や「PBRの改善」「1株利益希薄化懸念に対応」。
そして上場維持基準の「流通株式比率の引き上げ」。
自社株を消却すると流通株式比率は上昇するからだ。
因みに2023年度の事業法人は4兆9012億円の買い越し。
最大の買い主体だった。
信用残の増加という仮需に加え事業法人の自社株買いと言う実需。
2023年の海外投資家は現物6兆2906億円の買い越し。
個人は現物3兆2110億円の売り越し。信託銀行が現物5兆4175億円の売り越し。
海外投資家に依存するような相場観はもう衰退するかも知れない。それこそ「脚下照光」だ。

23日(火)の日本経済新聞朝刊に登場したJEITA(電子情報技術産業協会)の広告。
記事よりも役に立ちそうな気がした。

★村田製作所(6981)
「ムラタは、これからも部品は小さく、夢は大きく。
あった、あったムラタの暮らしを支える力」。

★TDK(6762)
「テクノロジーですべての人を幸福に」

★ローム(6963)
京都から。エレクトロニクスの未来を創る」

★太陽誘電(6976)
「セラコンって何?」

★アルプスアルパイン(6770)
「結構なお部品で。電子部品と車載情報システムの」

フィジカル空間もサイバー空間も大きく変化するためにはタッチパネルも高周波部品も抵抗器もトランスが必要。こういう電子部品が必要となる。
年末のCEATECではデジタルツインやメタバースが話題になりそうな気配。
攻めると守りで攻防戦という。
それは株式市場でも同じこと。
ただ上値を攻めるには守りを固めつつ攻める必要がある。
一方、下値を攻めるには守りはあまり関係なく攻め一方で事足りる。
ココがハンディでもあろう。
営々と築いてきた株価は、サル知恵のような悪材料でいともたやすく籠絡されることが多い。
3ヶ月かけてジリ足で上昇してきた株価は、アット言う間に3日ほどで元に戻ることもある。
後から登場するのは小賢しい悪材料。
しかし、下値に戻れば誰も悪材料を喧伝しなくなるからややこしい。
もっともどんなゲームでも負けている方は守るものはなく必死に攻めるだけ。
いわゆる背水の陣である。
株安の時にその株価を守ろうとするのは稀有のケースでもあろうか。
主客の逆転も相場の醍醐味ではあるが、その時間軸が見にくいからややこしい。
もっとも・・・。
変な合従連衡がないだけスッキリはしている。
油断も四面楚歌も苦肉の策も小さな株式市場には存在しているから面白いでも言えよう。
「鶏は三歩歩けば忘れる」も同様だ。
「甲斐なき星が夜を明かす」はまさしく株のことに思えてくる。

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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