みちしるべ 24年06月10日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》

《Eimei「みちしるべ」》(6月10日→6月14日の週)

5月31日時点のQuick調査の信用評価損率は▲6.07%(前週▲6.44%)。
2週ぶりに好転。
5月31日時点の信用売り残は22億円減の7757億円。6週ぶりに減少。
同信用買い残は311億円減の4兆7089億円。2週ぶりに減少。
信用倍率は6.07倍(前週6.09倍)。
5月31日時点の裁定売り残は98億円増の3477億円。
4週ぶりに増加。
5月31日時点の裁定買い残は231億円増の2兆5850億円。
3週連続で増加。
当限は売り残が107億円減の1414億円。
買い残が231億円増の2兆5831億円。
翌限以降は売り残が8億円減の2062億円。
買い残が0.08億円減の19億円。

5月第5週(5月27日─5月31日)の週間海外投資家動向。
現物1126億円売り越し(2週連続で売り越し)。
先物1868億円買い越し(2週連続で買い越し)。
合計741億円買い越し(4週ぶりに買い越し)。
個人は現物887億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
先物1154億円売り越し(2週連続で売り越し)。
合計2041億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
信託銀行は現物1676億円売り越し(2週連続で売り越し)。
先物470億円買い越し(3週ぶりに買い越し)。
合計1206億円売り越し(2週連続で売り越し)。

5月第4週(5月20日─5月24日)の週間海外投資家動向。
現物1139億円売り越し(5週ぶりに売り越し)。
先物869億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
合計269億円売り越し(3週連続で売り越し)。
個人は現物816億円買い越し(5週ぶりに買い越し)。
先物441億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
合計374億円買い越し(2週ぶりに買いり越し)。
信託銀行は現物145億円売り越し(5週ぶりに売り越し)。
先物284億円売り越し(2週連続で売り越し)。
合計430億円売り越し(6週ぶりに売り越し)。

投資部者別売買代金では個人が現物で1394億円売り越し(前週711億円売り越し)。
海外投資家が1125億円売り越し(前週1139億円売り越し)
信託銀行が1676億円売り越し(前週145億円売り越し)。
事業法人が2382億円買い越し(前週2353億円買い越し)。

今年の曜日別勝敗(6月7日まで)

月曜12勝6敗
火曜11勝11敗
水曜5勝16敗
木曜12勝12敗
金曜14勝7敗

「点と線」に該当する事象が2つ登場した。
一つはアクティビスト(物言う株主)でショートセラー(空売り投資家)のスコーピオン・キャピタル。
不正会計の疑惑を材料に半導体関連メーカーのレーザーテックを空売りしているとXに投稿。
レーザーテックは疑惑を明確に否定したが株価は今日も続落。
世界的な半導体ブームに乗り外国人投資家が日本市場に参入。
同社株は過去5年間で約18倍超と急騰。
日経平均株価で最も高いパフォーマンスだった。
そして空売り筋の活動は日本では珍しい。
もう一つはアクティビスト(物言う投資家)として知られる米ヘッジファンド運営会社エリオット・マネジメント。
ソフトバンクグループ(SBG)の株式を大量に取得。
150億ドル(約2兆3300億円)相当の自社株買いを同社に求めている。
資産家ポール・シンガー氏が設立したエリオット。
SBG株の保有を20億ドル余りに積み上げているという。
「150億ドル規模の自社株買いを行えば、創業者の孫正義氏の同社に対する自信を市場に示すことになる」と主張している。
エリオットがSBGを標的にするのは今回で2度目。
2020年には株式保有を約30億ドル相当に積み上げた。
その後、SBGは自社株買いペースを急速に上げ、同ファンドは持ち分をほぼ全て手放していた。
アクティビスト投資家の日本への関心が再燃している中で、今回のSBG株保有拡大は、エリオットにとって一連の日本関連ディールの最新案件。
エリオットがSBGを標的にしている理由の一つは、同社の市場価値と純資産価値の間に大きな隔たりがあること。
純資産価値は過去最高の1800億ドルに達しているが、時価総額は900億ドル前後にとどまっている。
孫氏自身もその点に繰り返し言及。
「株価が過小評価されている」と主張している。

この2つの点を結び付ければ、ようやく投機系の海外投資家も「日本株を相手にする」ようになってきたという印象。
長い間パッシングだったが、投資機会が日本にも見いだせたということになろうか。
本質から乖離した高等遊民的相場解釈。
鳩だろうが鷹だろうが、現実の市場にそんなものは飛んでいない。
言葉の遊びと時間の無駄にしか過ぎないだろう。
しかし市場はその床屋政談的な時間つぶしが好きだし、その時間つぶしからは脱却しない。
たぶん経済学者にそういう傾向があるから、本質を隠すような高級感を求める市場も倣ってしまうのだろう。
市場は人間の欲望がぶつかるところだったらそれぞれの行動には利害が関係する。
これを隠すためにはほとんど意味のない数字の議論が重要な役割を持つ。
ここに気が付かないから、誤解と錯覚に過ぎないながらも無駄な議論が続いている。
経済指標など、所詮、そのつどの相場に都合の良いものしか使われないという事実に気が付くべきだろう。
常に事の本質を求め続けると、市場の議論は最高品質のパロディに見えてくる。
もっとも・・・。
海外投資家にしても、国内個人投資家にしても「行きずりの投資家」に惑わされすぎの感。
「月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり」。
旅人を大切にするのも美徳ではあるが、住人に配慮することも必要だろう。

★日経平均想定レンジ
下限38603円(25日移動平均)―上限39863円(3月メジャーSQ値)

「需給はすべてに優先する」。
頭で理解している専門家は多い。
しかし需給は信用や裁定取引に限ったものにしか過ぎない。
もちろん重要だが、指数にからんだ銘柄入れ替えなどのイベントに対する興味は薄い。
経済指標など所詮通過すれば終ってしまうイベント。
結果が株価に与える影響など実はたいしたことはない。
「市場は経済指標を吸収する」のではなく「市場は都合の良い指標を選ぶ」。
「専門家は都合の良い経済指標を選ぶ」でもよいだろう。
その昔、株式のトレーダーをしていたころ。
「今誰がなぜ売り買いしているのか」が興味の中心だった。
これは今でも一緒だろうが、インナーサークル以外の出身者には理解しがたいだろう。
つまらぬ経済指標でお茶を濁すだけだ。
事の本質は語られることは滅多にないし、知ろうとするマスコミも少ない。
それは「知らないことを知らないから」だと思う。
必要なのは単純なこと。
「トレンドは上なのか下なのか。時間軸、 値幅、 そしてタイミング」。
この4つの事柄を毎日倒れそうになるまで考えると相場観は相当磨かれる。
必要なのは所詮判じ物みたいな無責任は専門家の意見など無視すること。
市場の専門家はすべからく他人のためでなく自分のために働いているということを忘れてはいけない。
大切なのは「自分の目で確かめ自分の頭で考える」という作業の反復だ。

JPXから出された資料は「グロース市場における投資者への情報発信の充実に向けた対応について」

課題は「情報開示の強化」。
そしてIR活動の強化。

結局「なんちゃってIR」ではなく「本質的なIR」が問われることになる。
そして「成長の本質」を常にブラッシュアップしていかねばならない状況が訪れることになる。

「地政学による米国の都合で世界は動いてきた。
今は対中国でのサプライチェーン変更の動き。
日本に反対しないアメリカではなく、アメリカの意思が日本を動かしてきた。
円安でなければ、製造拠点は日本に戻ってこない。
逆に言えば製造拠点を日本に戻すための円安ドル高」と武者アソシエイツの武者さん。
ここに気が付かないと無駄な議論になる。
債券利回り6%、株式の益回り1%の時に株を買ってきた専門家。
債券利回りようやく1%、株式益回り6%の時に一生懸命債券を買う専門家。
どちらも誤解と錯覚で明らかな間違いを犯している。

ジェニュイティの3日付リポート。
S&P500は5月に4.80%上昇。
「5月としては2009年以来の高水準となった」と指摘。
株式相場が5月に好調なパフォーマンスを示した場合、歴史的な観点からは6月の好調につながるという。
「1957年以降で5月にS&P500が4%以上上昇した場合、続く6月は9回のうち8回がプラス。
パフォーマンスの中央値は1.4%だった」とする分析結果。
テクニカル分析の観点では5月31日の相場上昇で短期的な売られすぎの状態は解消された。
ただ、中期的には買われすぎ・楽観度の高い領域に未だとどまっているという。

(兜町カタリスト 櫻井英明)






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