話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
《Eimei「みちしるべ」》(8月5日〜8月9日の週)
7月26日時点のQuick調査の信用評価損率は▲9.36%(前週▲5.54%)。
2週連続で悪化。
昨年12月22日時点が▲9.68%、12月15日時点が▲10.81%。
7月26日時点の裁定売り残は13億円増の5564億円。
9週ぶりに増加。
7月26日時点の裁定買い残は3289億円減の2兆3134億円。
2週連続で減少。
当限は売り残が139億円増の3582億円。
買い残が3288億円減の2兆3115億円。
翌限以降は売り残が129億円減の1981億円。
買い残が1億円減の18億円
7月26日時点の信用売り残は47億円減の6844億円。
3週連続で減少。
同信用買い残は554億円増の4兆9808億円。
3週連続で増加。
6月21日時点は4兆9117億円。
22年11月11日時点は2兆9417億円だった。
昨年5月19日時点は3兆1363億円だった。
4兆円台に乗せたのは2月22日時点。
信用倍率は7.28倍(前週6.48倍)と5月24日時点(7.17倍)以来9週間ぶりに7倍台。
4月19日時点が7.26倍。
7月第4週(7月22日─7月26日)の週間海外投資家動向
現物5659億円売り越し(2週連続で売り越し)。
先物1兆0015億円売り越し(2週連続で売り越し)。
合計1兆5674億円売り越し(2週連続で売り越し)。
昨年9月第4週(1兆6220億円)以来10か月ぶりの規模。
個人は現物5050億円買い越し(2週連続で買い越し)。
先物2751億円買い越し(4週連続で買い越し)。
合計7802億円買い越し(3週連続で買い越し)。
信託銀行は現物256億買い越し(2週連続で買い越し)。
先物3321億円買い越し(4週連続で売り越し)。
合計3577億円買い越し(2週連続で買い越し)。
7月第3週(7月16日─7月19日)の週間海外投資家動向
現物2450億円売り越し(4週ぶりに売り越し)。
先物5650億円売り越し(4週ぶりに売り越し)。
合計8110億円売り越し(4週ぶりに売り越し)。
個人は現物2512億円買い越し(4週ぶりに買い越し)。
先物1352億円買い越し(3週連続で買い越し)。
合計3864億円買い越し(2週連続で買い越し)。
信託銀行は現物257億売り越し(2週連続で売り越し)。
先物667億円買い越し(4週ぶりに買い越し)。
合計410億円買い越し(9週ぶりに買い越し)。
投資部門別売買代金では個人が現物で2758億円売り越し(前週6億円売り越し)。
信用で2297億円買い越し(前週2518億円買い越し)。
海外投資家が5659億円売り越し(前週2459億円売り越し)。
信託銀行が256億円買い越し(前週257億円売り越し)。
事業法人が2054億円買い越し(前週1367億円買い越し)。
今年の曜日別勝敗(8月2日まで)
月曜16勝9敗
火曜18勝12敗
水曜10勝19敗
木曜15勝16敗
金曜16勝13敗
日経平均の7月月間の値幅(高値と安値の差)は4556円61銭。
2020年3月以来、約4年ぶりの大きさだった。
月間では481円26銭(1.2%)安と3カ月ぶりに下落。
8月に入って1日が975円下落。
そして金曜は前場段階で一時2019円安。
下落幅の記録は終値ベースで1987年10月20日のブラックマンデー翌日が3836円。
1990年4月2日が1987円安。
200日線(36837円)を360日ぶりに割れこんだ。
25日線(39972円)からの乖離は前場終値ベースでマイナス8%台。一時マイナス10%に接近した。これは第二次限界水準。
ボリンジャーのマイナス3σ(36271円)も一時下抜けた。
こうなると、AIも罫線もしばらく効かなくなる。
TVドラマの「ブラックペアン2」ではないがAIは「設定を確認してください」としか言わなくなる。
あの場面で執刀医師が言ったのは「AIに従っているだけではだめだ。患者を見なければ」。
これは相場もたぶん一緒だろう。
「1000円も下げたから反発するだろう」なんで安易な相場観では火傷するばかりだ。
先週木曜に大幅下落した時に言った。
「今日の下げは相場が織り込んでいない何かがある」。これはAIでは感じられない。
相場を見ていたからこそ感じた肌感覚だ。
そうすると、昨日や今日の大幅安は意外でもなんでもない。
機械の相場解釈と罫線と、市場専門家の声だけに頼った仮需が剥落しただけ。
そう仮定すれば救いがある。
株価は「上がってもいつ下がるかと怖い」。
そして「下がってくるとどこまでさがるか怖い」。
相場は常に怖い存在であるらしい。
というか相場にまつわるこの恐怖感こそ市場の餌みたいなものなのかも知れない。
★日経平均想定レンジ
下限33288円(年足陽線基準)―上限36858円円(200日線)
主要企業の想定為替レートは日立、コマツが1ドル140円。
トヨタ、ニデックが145円。
キヤノン153円、日産155円。
木曜のラジオNIKKEI「ザ・マネー」への書き込み。
「今日の下げで今年から積立NISAを始めた人の中には売ろうか迷っている方も多数いると思います」。
あるいは「NISAって値上がり益は一本調子の上げ相場でしか儲からないですよね。税金位払えばいいのに」。
急落の怒りや憎しみをNISAという制度にぶつけているようなものが目立った。
しかし「下落したから積立NISAを売ろうかと迷う」は本末転倒。
NISAの時間軸はそんな短期ではないハズ。
短期志向ならば、それこそ「税金払えばいいのに」だろう。
「株は上げなきゃ上がらない。株は下げなきゃ上がらない」。
この永遠の真理はいつになったら市場心理に理解されるのだろうか。
そして「上げ3日、下げ100日」。あるいは「天井三日、底百日」。
この相場サイクルのリズムも同様だろう。
上げ下げというギャンブルチックな相場観や値幅よりも上げ下げの時間軸を感じることが重要だ。
11月の米大統領選挙以降の4年ぶりに掉尾の一振が今年3度目の高値のチャンスと考えれば、今の下げにも堪えられるハズ。
因みに「上げ百日、下げ三日」というのもある。
これは「株価の上昇には時間がかかるが、株価の下落は非常に速い」という意味。言葉の順序で中身は違う。
7月はストボの実況の代打が3回。7月の値上がり率ランキング(プライム)
1 6532 ベイカレント 40.27%
2 6620 宮越HD 33.71%
3 6571 QBネットHD 30.87%
4 4443 Sansan 30.40%
5 3738 ティーガイア 28.03%
6 9024 西武HD 27.06%
7 2327 NSSOL 26.51%
8 9644 タナベコンサル 26.11%
9 1911 住友林 25.56%
10 2791 大黒天 24.53%
今月の「私の履歴書」は政治学者の北岡伸一氏。
記憶に残った言葉があった。「現代の実務家は常に今の問題に立ち向かう。
しかし政治史を専門にしていると、長い時間軸の中で、それでいいのか、もっと違った方法はないのかを考えることができる」。
ある市場関係者から「櫻井さん、LINEの投資相談やっていますか」との質問。
「投資相談はもとよりLINEもやっていません」と答えた。
彼曰く「じゃあやっぱりニセモノですね。変だと思った」。
どこかに当方の名をかたったSNSが存在しているという。
当方は投資相談など一切行っていないので、ご注意ください。
(兜町カタリスト 櫻井英明)