話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
《Eimei「みちしるべ」》(8月13日→8月16日の週)
8月2日時点のQuick調査の信用評価損率は▲13.69%(前週▲9.36%)。
3週連続で悪化。
8月2日時点の信用売り残は1258億円減の5586億円。
4週連続で減少。
同信用買い残は1088億円減の4兆8720億円。
4週ぶりに減少。
6月21日時点は4兆9117億円。
22年11月11日時点は2兆9417億円だった。
昨年5月19日時点は3兆1363億円だった。
4兆円台に乗せたのは2月22日時点。
信用倍率は8.72倍(前週7.28倍)と遡及可能な94年以降で最大水準。
昨年12月22日時点が▲9.68%、12月15日時点が▲10.81%。
8月2日時点の裁定売り残は74億円増の5638億円。
2週連続で増加。
8月2日時点の裁定買い残は2029億円減の2兆1105億円。
3週連続で減少。
裁定売り残は74億円増の5638億円。
2週連続で増加。
8月2日時点の裁定買い残は2029億円減の2兆1105億円。
3週連続で減少。
当限は売り残が166億円増の3749億円。
買い残が2028億円減の2兆1087億円。
翌限以降は売り残が92億円減の1888億円。
買い残が0.8億円減の17億円。
7月第5週(7月29日─8月2日)の週間海外投資家動向
現物5524億円売り越し(3週連続で売り越し)。
先物5144億円売り越し(3週連続で売り越し)。
合計1兆669億円売り越し(3週連続で売り越し)。
昨年9月第4週(1兆6220億円)以来10か月ぶりの規模。
先週は合計1兆5674億円の売り越しだった。
個人は現物4817億円買い越し(4週連続で買い越し)。
先物117億円売り越し(5週ぶりに売り越し)。
合計4699億円買い越し(3週連続で買い越し)。
信託銀行は現物239億買い越し(2週連続で買い越し)。
先物994億円売り越し(3週ぶりに売り越し)。
合計755億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
7月第4週(7月22日─7月26日)の週間海外投資家動向
現物5659億円売り越し(2週連続で売り越し)。
先物1兆0015億円売り越し(2週連続で売り越し)。
合計1兆5674億円売り越し(2週連続で売り越し)。
昨年9月第4週(1兆6220億円)以来10か月ぶりの規模。
個人は現物5050億円買い越し(2週連続で買い越し)。
先物2751億円買い越し(4週連続で買い越し)。
合計7802億円買い越し(3週連続で買い越し)。
信託銀行は現物256億買い越し(3週ぶりに買い越し)。
先物3321億円買い越し(2週連続で売り越し)。
合計3577億円買い越し(2週連続で買い越し)。
投資部門別売買代金では個人が現物で3143億円買い越し(前週2758億円買い越し)。
信用で1673億円買い越し(前週2297億円買い越し)。
海外投資家が6524億円売り越し(前週5659億円売り越し)。
信託銀行が239億円買い越し(前週256億円売り越し)。
事業法人が1463億円買い越し(前週2054億円買い越し)。
今年の曜日別勝敗(8月9日まで)
↓
月曜16勝10敗
火曜19勝12敗
水曜11勝19敗
木曜15勝17敗
金曜17勝13敗
日経平均日中値幅の推移。
↓
7月31日(水)1234円(575円高)
8月 1日(木)1044円(975円安)
8月 2日(金)1591円(2216円安)
8月 5日(月)4145円(4451円安)
8月 6日(火)2834円(3217円高)
8月 7日(水)2110円(414円高)
8月 8日(木)1172円(258円安)
8月 9日(金)1226円(193円高)
どうして不毛の議論が好きなのだろう。
相場観は百花繚乱。
いずれも見たことのないような世界や知らないことを話題にする。
米国CPIの遅効性や雇用統計の方法もよく知らないのにまじめに論じる。
言葉の遊びと時間の無駄を踏襲していることを考えると、「みな経済学の専門家」の雰囲気だ。
だから相場が見えにくくなるし、相場は難解なものという誤解と錯覚が生じる。
相場は欲望がぶつかりあう戦いの場。
巧妙な論理と思いつかないような推論で成り立つ場、
「滑稽と悲惨が同居する場」。
そう考えると、相場はそんなに難しく感じないだろう。
「株式劇場のシナリオ」をライブで演じる俳優を観測すれば良いだけだ。
8月5日の異常値。
↓
(NY)
恐怖と欲望指数は27→19。
(昨年10月5日が20)。
2年国債と10年国債の利回り格差はマイナス0.11%。
一時0.150%のプラスとなる場面があった。
プラスに転じたのは22年7月以来。
VIX指数は38.57。
2020年10月以来の高水準
一時65.73まで上昇。
(東京)
3日続落での下落幅は合計7643円
先物は連日でサーキットブレーカー発動。
プライム市場の売買代金は7兆9675億円(前日6兆6430億円)。
5月31日に記録した7兆7612億円を超え過去最大。
売買高は40.89億株(前日29.70億株)。
下向きの25日線(39510円)から▲20.38%(前日▲9.85%)。
20年3月13日が▲23,18%。
下向きの200日線(36856円)からは▲14.65%(前日▲2.57%)。
サイコロは3勝9敗で25.00%。
新高値3銘柄(前日3銘柄)。
新安値1069銘柄(前日393銘柄)。
東証グロース250指数ネットストック信用損益率で売り方△12.690%(前日▲1.134%)。
日経平均が4451円下落したのに空売り比率は38.5%。
日経VIは70.69(前日29.44)。
一時85.38まで上昇した。
日経平均採用銘柄のPERは13.01倍(前日14.90倍)。
前期基準では15.19倍。
EPSは2418円(前日2410円)。
連日で過去最高を更新。
225のPBRは1.15倍(前日1.32倍)。
BPSは27355円(前日27204円)。
日経平均の予想益回りは7.69%。
プライム市場の時価総額は778兆円(前日884兆円)。
1日で106兆円が消えた。
過去最高水準1018億円からは240兆円が消えた。
ボリンジャーのマイナス3σが32900円。
週足のマイナス3σが31226円。
相場は常に推論→実行→検証。
昨日を忘れていけないし、しかし過去に束縛されてもいけない。
少し難しい。
しかし未来は日々の積み重ねの過去の延長線。
★日経平均想定レンジ
下限33288円(年足陽線基準)―上限36911円円(200日線)
米大統領選まで3ヶ月。
掉尾の一振まで4ヶ月。
いつか来た道、そしてまた栄光への道。
テクニカルは一気に底値圏水準。
ただ業績は過去最高水準。
このアンバランスが絶妙。
株式市場は同時に2つのことを考えられない場箚と、言うことがまたは証明だ。
金利低下は景気の悪化なのに過去2年以上、気にしてきた。
実際のNY株式市場は金利上昇局面で上昇、金利低下局面で下落。
専門家の言う事の真逆だった。
2と5と8の法則なら32000円と35000円のレンジ。年初のスタート台水準は33000円台。
ちなみに今年の見通しは「8月反落」。
新大阪に向かった土曜日の朝。
2-3分間隔できっちりと動いていました。
乗った新幹線は急病人救助のために新横浜駅を4分遅れで発車。
名古屋手前の三河安城を通過した時の社内アナウンスは「三河安城駅を予定通りに通過しました」。
300キロ程度と1時間余りの時間があるとはいえ、4分など容易に短縮できるらしい。
理由はたぶん「平時はフルスロットルで走っていないから」なのだろう。
「有事にはフルスロットルで走る」から時間を取り戻せたということ。
株式市場もそうかも知れない。
「平時はフルスロットルではなく、乱世はフルスロットル」。
だから売買エネルギーは増加する。
当たり前のことだが結構参考になった。
孫氏の兵法の「七計」。
(1)敵味方、どちらの君主が人心を把握しているか。
(2)将軍はどちらが優秀な人材であるか。
(3)天の利・地の利はどちらの軍に有利か。
(4)軍規はどちらがより厳格に守られているか。
(5)軍隊はどちらが強力か。
(6)兵卒の訓練は、どちらがよりなされているか。
(7)信賞必罰はどちらがより明確に守られているか。
以上のような要素を戦前に比較し、十分な勝算が見込めるときに兵を起こすべきとしている。
また「孫子の兵法」は以下の7つに集約されるとされる。
(1)彼を知り己を知れば百戦して殆うからず。
(2)主導権を握って変幻自在に戦え。
(3)事前に的確な見通しを立て、敵の無備を攻め、その不意を衝く。
(4)敵と対峙するときは正(正攻法)の作戦を採用し、戦いは奇(奇襲)によって勝つ。
(5)守勢のときはじっと鳴りをひそめ、攻勢のときは一気にたたみかける。
(6)勝算があれば戦い、なければ戦わない。
結論は兵力の分散と集中に注意。
たえず敵の状況に対応して変化する。
株式市場に当てはめると大事なのは「主導権」。
そして「敵の無防備」あるいは「売り方、買い方の弱点を攻める」。
勢力拮抗であれば正攻法、でも戦いは奇襲。
守りは耐え、攻めは一気に。
現状では売り方の攻勢に耐えることがもっとも重要。
売り方は「金利上昇円高ドル安」を奇襲の材料としているのだから、それ以外の材料に活路を見出す。
例えば地政学リスクの低下や米大統領選・日本の政治情勢の変化など。
中国不良債権の処理進展などもアリ。
7月11日まで一気にたたみかけて一応は成功した。
しかし兵站が続かずに負けて撤退状態。
意地を張らず、面子にこだわらず負けは負けとして次の展開を図るべき雌伏の時。
固執は相場に適さない。
因みに・・・。
2024年昨年比プラス基準は33454円。
年足陽線基準は33288円。
7日(水)のブルームバーグに登場したNY大学、最近では著名エコノミストのヌリエル・ルービニ氏。
2008年の金融危機を事前に警告。
「ドクタードゥーム(破滅博士)」の異名を取るルービニ氏
「市場は米経済がハードランディングに向かっているとの見方から積極的な利下げを織り込んでいるが、悲観的になり過ぎている」。
市場はリセッション(景気後退)に神経をとがらせているが、市場の予測は過去に間違ってきた。
「株式市場のリセッション予想は10回のうち当たったのは3回程度だ。
債券市場や逆イールドについても同じことが言える。
市場はFOMCについてさえ間違ってきた。
経済状況や金融政策の行方に関して、市場はしばしば間違えている」。
意外な楽観論で実は驚愕。
反対指標として尊重していたが当てが外れた。
もっとも以下は今年3月のコメント。
「米経済は今年も好調を維持する。
ただ、これは株式にはマイナスになるかもしれない。
米経済がリセッション(景気後退)に陥るとあまり懸念していない。
景気後退を伴わずに成長とインフレが落ち着く「ソフトランディング(軟着陸)」の可能性も低くなっている。
成長率が潜在成長率を上回り、インフレ率が高止まりする『ノーランディング』が起こる可能性が現実味を帯びている。
逆説的だが、これが現時点で想定されているほど早期に、かつ大幅な利下げを米金融当局が行なわないことを示すとするならば、
成長に関する好材料は市場にとっては悪材料になるかもしれない」。
微妙な悲観論から圧倒的な楽観論に変身した印象。
因みにルービニ氏は1958年3月29日生まれなのでほぼ同学年。
「市場はしばしば間違えている」と言えば、昨日のNYの下落の解釈も同様だろう。
「債券の入札が不調だったことから、午後マイナスに転じた」というのが市場の解釈。
しかし・・・。
8日のラジオNIKKEIの番組ではこういった。
「債券の人気がないということは、本来は株式にマネーが回るはず。
入札不人気で株安というのは解釈が間違っている」。
開けてみればNY株式は大幅高。
30年国債の入札が低調な需要だったにもかかわらずだ。
市場の解釈は間違っていることが多いというか、あてにならないことは確かにしばしば遭遇する。
「この指止まれ」の解釈を鵜呑みにしてはいけない。
「はて?」の思考法が必要である。
おかしい解釈は静かに修正されるものだ。
(兜町カタリスト 櫻井英明)