話題レポート
《Eimei「みちしるべ」》
《Eimei「みちしるべ」》(1月6日→1月10日の週)
令和7年の大発会は2020年以来5年ぶりの6日新甫。
日経元旦朝刊の見出しは「逆転の世界。備えよ日本」
グローバリゼーションの逆回転。大移動時代の開始。
キーワードはグローバルサウス。
25年は欧米の時代ではないとの解釈。
「危機に備えよ」となっているが、危機をリスクと読み替えればよいだろう。
米国追随型からの脱却が世界の思考であるならば、それもまた良し。
「逆転の世界」をポジティブに考えるならば「負け犬的常敗市場からの脱却」。
モノつくりで敗れ、金融至上主義で敗れてきた日本経済は、再度モノつくりに挑戦。
英米は充足した金融国家となったが、それが叶わぬ日本の道は再度モノつくり。
先進国では初の試みとなろう。
市場のキーワードは「ゆっくりリズムの時間軸」。
HFTと競うのではなく「大局観」のある投資の世界。
これなら勝てる。
誰よりも早くトレードするスピードを競うのではない。
事の本質をとらえた戦略を突き詰める。
「不要なものを除去し必要なものだけを追求する」姿勢。
「さまざまに錯雑してくる状況をその都度総合統一して解釈する」姿勢。
「坂の上の雲」の明治海軍にあった「要点把握」。
いちいち反応せず、事の意味を少し長い時間軸で思考した戦略。
まさに「逆転の世界」だ。
枝葉を除去して「要諦」と「本質」で考えること。
これが結構2025年の課題である。
そして・・・。。
やさしい言葉に翻訳して相場を理解すること。
これば相場観の輸入からの脱却をも意味する。
カタカナと横文字ではなく日本語で相場を考えること。
専門家の解釈になど依存しない自分の相場観を大切にすること。
窮地に陥ったときに専門家は決して助けてくれない。
いわば無責任な存在。
最後に頼るのは自分自身でしかありえない。
だったら他人の相場観ではなく、自分も相場観を磨くことは必要になる。
「危機に備える」のではなく「危機に対応する」ために必要なこと。
2025年株式劇場のテーマは「上昇も下落もあるが、万が一の危機を楽しめるかどうか」。
上昇も危機だし、円安も危機。
常識は時折非常識となる。
市場の常識はいつか非常識に変身するもの。
固定観念にとらわれず自由な発想で市場に臨むことだ。
2024年の曜日別勝敗(12月30日まで)
↓
月曜24勝17敗
火曜30勝21敗
水曜19勝30敗
木曜27勝25敗
金曜29勝22敗
日経平均の2023年末の終値は33464.17円。
年間では6430.37円(△19.2%)上昇。
高値は7月につけた42426.77円。
安値は8月につけた31156.12円。
終値ベースではそれぞれ42224.02円(7月)、31458.42円(8月)となる。
グロース250指数が年間で8.8%安。
東証REIT指数も8.5%安。
《東証プライムの上昇ランキング》
フジクラ(5803)
ミガロ(5535)
IHI(7013)
シンフォニア(6507)
古河電工(5801)
サンリオ(8136)
アシックス(7936)
BEENOS(3328)
ダイダン(1980)
三菱重工(7011)
SWCC(5805)
武蔵精密(7220)
三井E&S(7003)
《東証プライムの売買代金ランキング》
レーザーテック(6920)
ディスコ(6146)
東エレ(8035)
三菱重工(7011)
三菱UFJ(8306)
アドバンテスト(6857)
トヨタ’7203)
SBG(9984)
三井住友FG(8316)
ファーストリテ(9983)
ソシオネクスト
ソニー(6758)
日立(6501)
川船(9107)
東電(9501)
★日経平均想定レンジ
下限38681円(200日線)―上限40171円(ボリンジャーのプラス2σ)
12月30日NHKの「映像の世紀73分スペシャル・戦後80年の設計者3人の首相激動の記録」を見ていて思ったこと。
岸信介―福田赴夫―小泉純一郎―安部晋三の清話会。
源流は日米安保の改定だった。
吉田茂―池田隼人―岸田文雄の宏池会。
源流は日米安保サンフランシスコ条約と所得倍増計画。
ここに宏池会と清話会の確執の根本がある。
一方の田中角栄の七日会。
もともとは吉田―池田?佐藤の流れ。
しかし基本的には田中角栄創業だろう。
竹下登―小沢一郎と反乱を起こしたが、源流は経済復興と地方創生。
ここに石破現首相の本籍地がある。
だとすると、バブル崩壊以降の清話会の流れは株式市場にとっては崩壊―復活の流れ。
どちらかというと、バブル崩壊以降の垂れこめた暗雲の時代の政権は清話会だった。
そうすると石破首相の動きが田中角栄的経済至上主義、地方創生至上主義になれるかどうか。
枝葉を除去して「要諦」と「本質」で考えると、これが結構2025年の課題である。
今年大切にしたいのは「積分的相場思考」。
刹那的なグラフの傾きを求める微分的思考では相場の未来は見えない。
積分は「分けたものを積んで集めて考える」こと。
ある一瞬の変化をあわせて全体の量をとらえるための方法だ。
変化の合計=長い時間軸。
目先の変化にとらわれないという思考法だ。
元旦の夜に見た夢は「走行中の車のフロントガラスに鳥のフンが落ちてくる」。
気分の悪い夢と思ったが、よくよく考えてみると「フン=うん=運」。
夢占いでは「財産や所有物が増えることを暗示している可能性がある」。
あるいは「何かしら幸せなことが起こる可能性が高い」。
もっとも元旦だから初夢ではなく、2日の夜は何の夢も見なかった。
(兜町カタリスト 櫻井英明)