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17銭高と横ばい、急落の反動高も続かず
東京株式(大引け)= 17銭高と横ばい、急落の反動高も続かず
【大引け概況】

2日の日経平均株価は小幅に反発し、終値は前日比17銭高の4万9303円45銭だった。
 
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 朝方は高く始まったものの上値の重い地合いだった。米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落したリスクオフの流れを引き継ぐ形となったが、寄り付きの日経平均は前日に急落した反動でショートカバーが先行した。しかし、今月行われる日銀金融政策決定会合で利上げの可能性が意識されるなか、積極的に買いポジションを積み上げる動きはみられなかった。外国為替市場では1ドル=155円台後半まで円安方向に振れたものの、これをポジティブ視する動きは限定的だった。ただ、金利上昇が追い風となる銀行株には根強い買いが続いている。
 
 
前日に大幅安となったファストリや、米半導体大手エヌビディアとの協業を発表したファナックが大幅に上昇し、2銘柄で日経平均を130円程度押し上げた。
日銀の利上げ観測を背景に、金利上昇が業績の追い風となりやすい銀行も上昇した。一方、債務負担の増加が意識される電力や不動産、建設には売りが優勢だった。日経平均は下げに転じる場面もあった。
 
日経平均の前日比の騰落幅としては、2017年10月31日(6銭)以来の小ささだった。
 
1日の日銀の植田和男総裁の発言を受けて、次回18〜19日の金融政策決定会合で11カ月ぶりの追加利上げに踏み切るとの観測が高まった。三井住友FGと三菱UFJは続伸し、連日で上場来高値を更新した。しずおかFGなど地銀株の一角も上場来高値を更新、東証株価指数(TOPIX)の業種別株価指数の「銀行業」は26年ぶりの高水準を付けた。第一生命HDなど保険株も上昇し「12月利上げを前提とした物色が活発化した」との見方があった。
 
日経平均は午後に下落する場面があった。世界的な金利上昇がハイテク株の調整につながるとの警戒から、ソフトバンクグループ(SBG)には売りが強まり、5%あまり下落し、日経平均の上値は重かった。SBGの信用買い残を売り残で割った信用倍率は5カ月ぶりの高水準にあり「連日の大幅下落を受けて、個人投資家を中心に損失覚悟の売りが膨らんだ」との見方があった。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は2.73ポイント(0.08%)高の3341.06だった。JPXプライム150指数は反発した。
 
東証プライムの売買代金は概算で5兆2278億円、売買高は21億3871万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は471。値下がりは1080、横ばいは58だった。
 
業種別株価指数(33業種)は銀行業、非鉄金属、精密機器などが上昇した。下落は鉱業、電気・ガス業、情報・通信業など。
 
個別では、断トツの売買代金をこなしたキオクシアホールディングスが上昇、フジクラも堅調な推移をみせた。レーザーテック、アドバンテストなど半導体主力株の一角が買い優勢だったほか、ファナックが物色人気となった。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクの上昇も目立つ。キヤノン電子が値上がり率トップとなり、日本電気硝子も値を飛ばした。JUKI、日本ガイシも大幅高だった。
 
 半面、ソフトバンクグループが大商いのなかも大きく売り優勢に傾き、東京電力ホールディングスの下げが目立つ。三菱重工業が軟調、三井海洋開発、三井E&Sなどの下げも目立つ。Link-Uグループが値下がり率トップに売り込まれ、ユニチカも急落。トリケミカル研究所、日東紡績なども大幅安。三越伊勢丹ホールディングス、リクルート、第一三共も下落した。





 
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