兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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「誘い水」
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「誘い水」
 
 
NY株式市場は小幅高。
主要3指数ともに過去最高値に迫る動きの継続となった。
バンク・オブ・アメリカ、J&J、
ブラックロック、ユナイテッドヘルスなどがアナリスト予想を上回る四半期決算を発表。
ただ株価はマチマチ。
S&P500指数採用企業の第1四半期決算は前年同期比1.8%の減益となる見通し。
 直近の予想から大幅に改善しているものの11四半期ぶりの減益見通しだ。
これまでに第1四半期決算を発表した42社。
そのうち、利益がアナリスト予想を上回った企業の割合は81%。
長期平均の65%を上回っている。
IBMやネットフリックスは決算を受け引け後に下落。
鉱工業生産指数は製造業部門が前月から横ばいだった。
これまで2カ月連続で落ち込んでいた。
市場予想は0.1%上昇だった。
四半期ベースでは年率で1.1%低下。
2017年第3・四半期以来初の落ち込み。
設備稼働率は製造業部門が76.4%と1年ぶりの低水準だった。
ただ債券市場は18日の小売売上高待ち。
10年債利回りは一時2.596%まで上昇。
ECBの経済見通しは楽観的過ぎるとの見方からユーロが対ドルで下落。
ドル円は112円を挟んで小動き。
VIX(恐怖)指数は12.26。
SOX指数は47.40ポイント高の1533ポイント。
前日比3.19%上昇で半導体関連セクターの強さを伺わせている。
過去最高水準を更新し26週線からのかい離はプラス20%近い。
 
火曜の日経平均は4日続伸。
寄り付き61円安、大引け52円高。
日足は6日連続の陽線。
だがTOPIXは反落。
日経平均はNY株安でも上昇。
月曜は金融セクターに強い動き。火曜は通信セクターが大幅高。
「蚊帳の外にあったセクターにも資金が向かっている」という指摘だ。
値上がり寄与度が高かった3兄弟。
ファーストリテ(上昇寄与度51円)、KDDI(同30円)、
ソフトバンクG(同16円)の3銘柄。
「前日までの両雄にKDDIが割り込んだという三羽烏の構図」という見方だ。
値上がり698銘柄。値下がり1346銘柄はアンバランス。
新高値138銘柄。新安値22銘柄。
騰落レシオは104.61。
NT倍率は13.66倍と過去最高水準継続。
「TOPIXの上昇の鈍さは国内投資家のウリが原因」という声もあるが、正しくはなさそう。
25日線(21577円)からは3.0%、
200日線(21833円)からは1.5%のプラスかい離。
因みに25日線からのプラス5%かい離水準は22655円でココが目先の上値限界値。
12月3日ザラバ高値22698円(終値22574円)と近似値だ。
5日線は21932円だ。
サイコロは9勝3敗で75.0%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.960%。買い方▲9.388%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲9.160%。買い方▲16.268%。
空売り比率は41.1%で30日連続の40%超。
4月12日時点の信用買残は147億円増の2兆1842億円。
5週ぶりの増加。
同売り残は41億円増の9340億円。
2週連続の増加。
日経HVは17.0、日経VIは14.82。
日経平均採用銘柄のPERは12.60倍。
EPSは1763円と増加。
PBRは1.14倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比35円高の22255円。
高値22315円、安値22120円。
週足の雲の下限が22397円で久々の週足の雲入りになるかどうかが課題。
週足のボリンジャーのプラス2σが22330円。プラス3σが22841円。
日足のボリンジャーではプラス2σが22159円、プラス3σが22449円。
ポイントは11時に発表予定の中国の1〜3月期GDPPなどの経済指標。
「人民元建て融資の3月の増加はプラス」という見方もある。
ドル建て輸出が前年同月比14.2%増と予想を上回った先週発表の貿易統計。
そういう誘い水が欲しいもの。
気学では「人気に反して動く日。逆張り方針」。且つ「下げの特異日」。
木曜は「変化日にして不時の高下を見せる日」。且つ「上げの日」。
金曜は「初め強いと後安の日。吹き値売り良し」。且つ「変化日。満月」。
4日続伸しているドル建て日経平均(198.53ポイント)。
93年以降の上値の壁である200ポイントに乗せるかも課題。
10年国債利回りがマイナス0.025%とじり高になっていることは明るい兆しだ。
 
OECDのグリア事務総長は2019年の世界経済見通しを「必要に応じて下方修正する」とコメント。
前週のIMFのラガルド専務理事の発言と一緒だ。
5月にOECDが世界経済見通しを下方修正して驚かないことが重要になる。
荒唐無稽なのは「消費税率は26%まで引き上げるべき」という見方。
何を考えているのだろうか。
 
気になるのは日経マーケット面の「株、世界で楽観強まる」の見出し。
根拠は日経VIの7ヶ月半ぶりの低水準。
強弱取り混ぜたバランスの取れた解説が登場している。
しかしマーケット面の強気は市場の下落につながるアノマリー。
できれば弱気でいて欲しいというのが本音。
そして「強気型ETFで逆日歩」の解説。
日経レバに1年3ヶ月ぶりの逆日歩が発生した。
1口あたり5円。
この逆日歩のまま10連休を迎えるといきなり50円もの逆日歩になる。
持ち高解消売りどころか、踏み上げになる可能性を指摘していると読みたいところだ。
 
気になったのは「割高株、群がるマネー」という記事。
「10連休後の上昇の可能性を考え、持たざるリスクを意識する海外勢がPBRの高い成長銘柄に打診買い」。
そんなコメントがある。
この「持たざるリスク」というのが曲者。
本当にそういうリスクがあるのかどうか、お目にかかった記憶がない。
機関投資家というサラリーマン投資家にとっては運用競争での負けは失点。
しかし個人にとっては「持たないこと」は当然ながらリスクであることは少ない。
しかも「持たざるリスク」がリスクになったケースは少ない。
この怪しい表現は相場のために消えて欲しいものだ。
もっともPBRが4.4倍のハーモニック、7.2倍の資生堂、6.6倍のファーストリテ。
バブルの頃のPBR4倍は行き過ぎだったという反省コメントなど忘れ「安定成長株」という不思議な言葉も登場した。
かつては「Qレシオ」なんて珍妙な言葉もあったが、相場は理路整然と珍妙な解釈を提供してくれる場でもある。
そんな解釈より、「クラスA相場」とか「日経平均採用銘柄のEPS増加」などの方がシックリする。


(兜町カタリスト櫻井)
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