兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
NYダウ126ドル安、反落。決算発表を見極めムード
【市況】NYダウ126ドル安、反落。決算発表を見極めムード
 
 

22日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前週末比126ドル93セント安の2万5317ドル41セントで終えた。
 
週末に中国政府や金融当局トップが相次いで景気てこ入れ策や株式市場への支援を表明したことなどを好感し、22日の中国株は急伸した。海外の主要市場で株価がつれ高となったことを受け、この日のダウも117ドル高で取引を開始した。
 
しかし、米中両国の「貿易戦争」や、サウジアラビア人記者の殺害疑惑で高まる地政学的リスクなどが世界経済の先行きに影を落とす中、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースといった金融株に売りが出た。イタリアの財政懸念が根強く欧州の銀行株が下げ、米金融株にも売りが波及した。米地方銀行などが発表した四半期決算が振るわなかったのも金融株安につながったとの指摘もあった。
注目度が高い米企業の決算発表が今週に相次ぐため、様子見姿勢も強かった。
 
エクソンモービルやシェブロンといった石油株にも売りが優勢だった。資源開発のハリバートンが、市場予想を下回る2018年10〜12月期の1株利益の見通しを示し売られた。シェールオイルの開発鈍化を理由に挙げたため、石油関連株に売りが広がった。サウジアラビアの増産懸念から原油先物相場が下げる場面が目立ったのも石油株の売りを誘った。
 
米中貿易摩擦やイタリアの財政に対する懸念がくすぶっているうえ、米国とサウジアラビアの関係悪化への警戒感も引き続き相場の重荷だった。ダウ平均の下げ幅は208ドルまで広がる場面があった。
 
一方、アナリストの投資判断引き上げを受けた半導体のインテルが買われ、広告事業の収益拡大をアナリストが指摘したアップルも上昇。今週発表が予定されているマイクロソフトやアマゾン・ドット・コムなどの7〜9月期決算への期待感からハイテク株が買われ、株価を下支えた。
 
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、前週末比19.603ポイント高の7468.629で終えた。アマゾン・ドット・コムやフェイスブック、アルファベット(グーグル)といった主力株が上昇し、指数を押し上げた。
 
セクター別では、半導体・半導体製造装置や小売が上昇する一方で銀行や各種金融が下落した。
 
個別では、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)は、複数アナリストによる目標株価引き上げを受け上昇した。同業インテル(INTC)も野村証券による投資判断引き上げで堅調推移した。
一方で、玩具メーカーのハズブロ(HAS)や石油サービスのハリバートン(HAL)は、決算内容が予想を下振れ下落。家庭用品のキンバリー・クラーク(KMB)は、新CEOを発表し軟調推移した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,317.41−126.93
S&P500種
2,755.88−11.90
ナスダック
7,468.629+19.603
 
米10年債利回り(%)
3.1978 -0.004
米2年債利回り(%)
2.9124 +0
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,224.60−4.10   
NY原油(ドル/バレル)
69.63+0.27
円・ドル
112.79 - 112.80+0.04


 

【シカゴ日本株先物概況】


シカゴ日経平均先物は小幅に続伸した。
12月物は前週末比25円高の2万2475円で取引を終えた。22日の大阪取引所の終値は155円下回った。NYダウ工業株30種平均は上昇して始まったが、その後下げに転じた。
日本株先物の上値も重くなった。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
22475 ( -155 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
22500 ( -130 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7042.80(−7.00)
FTSE100種総合株価指数は小反落した。前週末19日の終値に比べ7ポイント安の7042.80で引けた。
指数構成銘柄全体の約5割が下落した。株価はポンド安を背景に高値圏で推移していたが、引けにかけて米株安を眺めて値を消した。
 
22日の中国株高を受けて上昇して始まった。午前には一時、60ポイント以上、上昇する場面があったものの、午後に入り、イタリアやドイツなどの欧州株が下落に転じたことに連動して下落に転じた。原油相場が下落に転じたことも重荷になった。
 
個別銘柄では、ギャンブル関連の賭け屋大手パディー・パワー・ベットフェアーが4.0%安、同GVCホールディングスは2.3%安と大幅安。英政府が増税検討中と伝えられたのが嫌気された。午後に原油相場が下落し、時価総額の大きい石油株に売りが広がった。ガス供給・販売のセントリカなどのエネルギー株も下げた。全面高で推移していた金融株の一角にも売りが出た。
 
一方、鉱業株は終日買われ、全面高だった。通期の利益見通しを引き上げたことなどで総合ヘルスケアのNMCヘルスが大幅上昇した。日中に一時10%近く上昇する場面があった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 11524.34(−29.49)
ドイツ株式指数(DAX)は4日続落した。終値は前週末19日と比べて29.49ポイント安の11524.34だった。
買いが先行して始まった後、イタリア財政をめぐる懸念が根強く、売りに転じた。
 
個別では、鉄鋼のティッセン・クルップや医薬・農薬大手のバイエルが下げた。
一方で工業用ガスのリンデが大幅に上昇した。米連邦取引委員会(FTC)が米プラクスエアとの合併を承認したと伝わり、買われた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5053.31(−31.35)
 
 
a