兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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「20563円キープが最低限の小さな希望」
「20563円キープが最低限の小さな希望」
 
「20563円キープが最低限の小さな希望」
 
NY株式市場で主要指数はマチマチの動き。
市場の焦点はジャクソンホールでのFRBパウエル議長の講演内容。
「FRB内部での金融政策を巡る見解は不一致。
利下げに向けた政治的圧力。
景気後退の前兆とされる長短金利差逆転の動き。
これらの逆風との板ばさみ。
7月の利下げがサイクル半ばの調整というスタンスを堅持するだろう」という見方だ。
カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁とフィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁。
「現時点で追加利下げの必要はない」と表明している。
高級百貨店のノードストローム、ターゲット、ボーイングなどが上昇。
新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比1万2000件減の20万9000件。
市場予想の21万6000件を下回った。
「製造業の減速や景気後退入りへの懸念はあるものの、労働市場は底堅さを保っている」との解釈だ。
8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は49.9と7月の50.4から低下。
2009年9月以来約10年ぶりに拡大と悪化の分かれ目となる50を割り込んだ。
「指数が心理的な節目を下回ったことでリセッション懸念が一層強まりそうだ」という声が聞こえる。
対中追加関税が事業に響くと予想する回答者は全体の55%。
好影響をもたらすとの声は6%未満。
貿易摩擦が1─2年継続するとみる向きは3分の1を上回った。
10年国債利回りは2.6%水準。
9月FOMCでの利下げ確率は91%。
ユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は小幅に上昇。
サービス業が好調だった。
製造業の縮小ペースは鈍化したが、貿易摩擦を背景に先行きの見通しを示す指標は過去6年の最低水準に低下。
ドル円は106円台半ばでの推移。
米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長のコメント。
「長期的な経済成長を支援する手段として政府は減税措置を検討。
2020年の米大統領選の前に導入される可能性がある。
給与税減税を行う可能性は低いが、個人税が引き下げられ、税率区分が縮小する可能性がある」。
 
 
「大幅高の特異日」だった木曜の日経平均は寄り付き88円高。
一時マイナス展開があって引け際にプラ転して9円高。
もっともNY株の大幅高からすると「物足りない」の印象。
日足は3日ぶりの陰線。
様子見モードは強く後場の値幅は55円。
「前日比の変動幅が10円に届かなかった日は今年5回あり今回は6回目。
時間の古い順に翌日の高安と値幅を見ると・・・。
163円高、207円高、367円高、110円高、151円安。
値動きが極めて小幅だった反動か、翌日はそろって3ケタの変動幅」という声があった。
「安値は20584円は5日線(20581円)の手前、
今週は4日連続、終値で5日線を上回っている」という見方もある。
東証1部の売買代金は1兆7275億円。
4日ぶりの1.6兆円越えとなった。
値上がり841銘柄、値下がり1170銘柄。
新高値37銘柄、新安値93銘柄。
騰落レシオは86.64とわずかに上昇。
NTレシオは13.77倍。
25日線からは1.9%、200日線からは3.1%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲8.061%。
買い方▲13.201%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲2.752%。
買い方▲17.313%。
空売り比率は44.7%で110日連続40%超。
日経平均採用銘柄のPERは11.65倍でEPSは1770円。
PBRは1.02倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比20円安の20600円。
高値20740円、安値20530円。
大証夜間取引終値は日中比10円安の20610円。
ボリンジャーのマイナス1σが20530円。
25日線21026円が遠い。
ただ勝手雲の下限は昨日20674円、本日20773円。
8月1日以来15日ぶりに勝手雲に突入する可能性がある。
上限は20966円。
週足陽線基準は20563円。
終値でクリアできれば4週ぶりの週足陽線だ。
200日線、75日線、25日線が下向きで順序が逆になっているのが紙芝居的難点。
とはいえ5日線で下ヒゲがピタッと止まった姿は芸術的でもある。
気学では「高下しても結局安き日。吹き値売り狙え」。
月曜は「吹き値売り方針の日。初め高くても後安し」。
火曜は「安日柄にして後場急落すること多し」。
水曜は「弱体日。戻り売り方針で駆け引きせよ」。
木曜は「一方に偏して動く。足取りにつくべし」。
金曜は「突っ込み買いの日。逆に上寄り高きは見送れ」。
気学上は週末のジャクソンホールは無事通過。
週末のNY株は高いが週明けは軟調と読めてくる。
所詮気学だからマーケット的根拠は希薄だが・・・。
今年19勝13敗の金曜日は鬼宿日。
 
勝手に待たれているのはジャクソンホールでのパウエル議長講演。
「ここ数年同様、今年のジャクソンホール会議が政策の基調的な転換となる可能性は排除できない。
FOMCが賛同しない可能性のある大胆な行動にコミットすることを避けるだろう。
ハト派に傾くようリスク管理に関する講演を行う公算がより大きい」というのが予想だ。
一方でトランプ大統領はFRBの政策を批判。
繰り返し利下げを求めている。
先週はFRB議長を「愚か」とののしり景気押し上げに向け1%の利下げを実施するよう要求。
スタンフォード大学のニコラス・ブルーム教授のコメント。
「FRBがトランプ大統領の要求に応じ利下げすれば、株式市場への圧力は緩和される。
そうなるとトランプ大統領が中国との貿易戦争で一段と強硬な手段に出られると受け取る可能性がある。
中銀が貿易戦争に対する保険を提供することはできない」。
カリフォルニア大学のモーリス・オブストフェルドのコメント。
「FRBが金融政策を巡る透明性を向上させたものの、極めて不透明な状況でガイダンスを明示することは非常に困難。
市場は理解に苦しんでいる。
次に何が起こるのか、誰にも分からない状況だ」。
トランプ大統領のダメ押しツイート。
「米経済は非常に順調だ。
FRBは容易に、過去最高の成績を打ち立てることができるはずだ。
マイナス圏にある独30年債利回りなどと比べ米国債利回りが高い水準にある。
ドイツは米国と競合する。
FRBは米国がなすべきことを阻んでいる」。
世の中はフランスでのG7が焦点だが、市場はジャクソンホール。
このすれ違い感覚というか孤高感が世間から市場を遠くしているのかも知れない。
 
FT紙でさえ驚いたのが米主要企業の経営者団体の「脱・株主第一主義」。
「重要な分岐点」と称賛する一方で疑心暗鬼。
「ただの見かけ倒しか本物の地殻変動か。
時間が解決してくれる問題ではあろうが・・・。
 
★曜日別勝敗
(8月22日まで)

月曜18勝9敗。
火曜17勝15敗。
水曜14勝18敗。
木曜13勝18敗。
金曜19勝13敗。
 
 
NYダウは49ドル高の26252ドルと続伸。
NASDAQは28ポイント安の7991ポイントと反落。
S&P500は1ポイント安の2922ポイントと反落。
ダウ輸送株指数は34ポイント安の10073ポイント。
SOX指数は0.47%の下落。
VIX指数は16.686。
3市場の売買高は56.5億株と減少(過去10日平均は74.8億株)。
225先物CME円建ては大証日中比20円安の20600円。
ドル建ては大証比25ポイント安の20595ポイント。
円建てとドル建てが逆転した。
大証夜間取引終値は日中比10円安の20610円。
ドル円は106.42円。
10年国債利回りは1.613%。
 
 
スケジュールを見てみると・・・
 
23日(金):消費者物価、米新築住宅販売件数
週末:安倍首相の通算在任日数が歴代2位、G7仏ビアリッツサミット、北朝鮮先軍節
26日(月):米耐久財受注、シカゴ連銀全米活動指数、独IFO景況感
27日(火):企業向けサービス価格指数、米消費者信頼感、S&P住宅価格指数
28日(水):アフリカ開発会議(→30日、横浜)
29日(木) :米4→6月期GDP、中古住宅販売仮契約
30日(金):鉱工業生産、失業率、米個人所得・支出、インド4→6月GDP
 
 
【8月】(6勝8敗で11位、陽線確率42.9%)
 
23日(金)消費者物価、米新築住宅販売、鬼宿日
24日(土)G7首脳会議(仏ビアリッツ)
25日(日)柔道世界選手権(東京)
26日(月)米耐久財受注、テニス全米オープン、独IFO景況感、英休場(サマーバンクホリデー)
27日(火)企業向けサービス価格指数、米CB消費者信頼感、CS住宅価格指数
28日(水)アジア・アフリカ開発会議(横浜)
29日(木)米GDP確定値、変化日、上げの日
30日(金)鉱工業生産、失業率、2020年度予算概算要求締切、米消費者物価指数、個人所得、新月
31日(土)中国製造業PMI
 
【9月】(9勝5敗で2位、陽線確率64.3%)
 
 1日(日)イスラム・ヒジュラ暦の新年、二百十日
 2日(月)2日新甫、変化日、NY市場休場(レイバーデイ)
 4日(水)欧州最大の家電見本市「IFA」(ベルリン)、下げの日
10日(木)フランクフルト国際自動車ショー
11日(水)変化日
12日(木)東京ゲームショウ(幕張)、ECB理事会、八專開始(〜22日)
13日(金)メジャーSQ、中秋節、上げの日
14日(土)満月
16日(月)敬老の日で休場
17日(火)FOMC、国連総会開幕(NY)
18日(水)日銀金融政策決定会合、上げの特異日、土星順行
20日(金)変化日、米メジャーSQ、ラグビーW杯日本大会開幕(11月2日決勝)、鬼宿日
23日(月)秋分の日で休場、国連で温暖化対策の「気候サミット」
25日(水)ECB理事会
26日(木)変化日
27日(金)陸上世界選手権(カタール)
29日(日)新月
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
ギークス(7060)・・・動兆
 
ギークスに注目する。
同社はフリーランスIT人材紹介が中核。
エンジニアを活用したゲーム開発、人材教育サービスにも注力している。
IT人材不足と働き方改革によりITフリーランスへの期待と重要性が高まっているのは追い風。
ゲームの受託開発や遊技機系やスマホアプリ関連での映像・動画制作も一つの柱。
業績は堅調。今3月第1四半期は売上高、営業利益ともに過去最高を更新。
9月1日を効力発生日として1対2の株式分割を実施予定。
 

(兜町カタリスト櫻井)

 
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