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NYダウ2カ月ぶり最高値更新、好決算銘柄がけん引
【市況】NYダウ2カ月ぶり最高値更新、好決算銘柄がけん引

22日のNYダウ工業株30種平均は反発した。前日比73ドル94セント高の3万5677ドル02セントで終え、8月16日以来、2カ月ぶりに過去最高値を更新した。
 
中国不動産大手、中国恒大集団がひとまず債務不履行(デフォルト)を回避できる見通しとなったことが投資家心理の改善につながった。
 
 朝方発表した7〜9月期決算が好感されたアメリカン・エキスプレス(アメックス)が買いを集め、ダウ平均をけん引した。新型コロナウイルス禍からの景気回復に伴ってカード利用が増えたことが業績を押し上げ、売上高、1株当たり利益ともに市場予想を上回った。
金融のゴールドマン・サックスや医療保険のユナイテッドヘルス・グループなど値がさ株の上昇も目立った。ダウ平均は160ドルあまり上昇する場面があった。
 
また、中国恒大集団が23日に利払いの猶予期限が切れる米ドル債の利息を21日に送金したと伝わった。23日が利払い期限の社債がデフォルトし、金融市場の混乱を招くとの懸念が和らいだ。
 
ダウは下げる場面もあった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が同日参加した討論会で「供給制約が悪化している」とインフレリスクを指摘した。金融政策の正常化が早まるとの懸念が強まったことが売りを誘った。21日夕に公表した21年10〜12月期の利益見通しが市場予想に届かなかった半導体のインテルが12%下落したことも重荷だった。
 
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反落し、前日比125.500ポイント(0.8%)安の1万5090.200で終えた。21日夕に発表した21年7〜9月期決算で売上高などが市場予想に届かなかった写真・動画共有アプリのスナップが27%安となった。広告事業への不透明感からSNS(交流サイト)のフェイスブックと短文投稿サービスのツイッターがそれぞれ5%安、検索サイトのアルファベットも3%安となるなどデジタル広告関連株が軒並み下落した。一方、電気自動車のテスラは3日続伸し、9カ月ぶりに上場来高値を更新した。
 
S&P500種株価指数は8営業日ぶりに反落し、前日比4.88ポイント(0.1%)安の4544.90で終えた。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
35,677.02+73.94
S&P500種
4,544.90−4.88
ナスダック
15,090.200−125.500
NY金(ドル/トロイオンス)
1,796.30+14.40
NY原油(ドル/バレル)
83.98+1.48
円・ドル
113.46 - 113.48−0.65
 

 

【シカゴ日本株先物概況】


22日のシカゴ日経平均先物は反発した。12月物は前日比105円高の2万8730円で引け、22日の大取終値を140円下回った。
22日のNYダウ工業株30種平均が過去最高値を更新し、買いを支えた。中国恒大のドル建て債利払い実施による短期的な破たんリスク後退で安心感が広がり、寄り付き後、上昇。10月PMIの上昇も手伝いダウは日中取引で一時史上最高値を更新した。
しかし、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が討論会でインフレのリスクに言及すると早期の利上げ観測が強まりダウは下落に転じた。引けにかけては好決算を受けた買いが再燃し、再び上昇し終了した。シカゴ日経平均先物は円高進行を嫌気する売りも出て上値は重かった。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
28730 ( -140 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
28755 ( -115 )
( )は大阪取引所終値比
 



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
22日のFTSE100種総合株価指数は小幅に反発した。前日の終値に比べ14.25ポイント(0.2%)高の7204.55で引けた。構成銘柄の6割が上昇した。
 
朝方に発表された10月の英製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を上回り、投資家心理の改善につながった。引けにかけて資源株の一角が売りに転じたため上げ幅は縮小した。
 
銀行株は全銘柄が上げた。ロシアの金銀生産大手のポリメタル・インターナショナルが高かった。スポーツ関連小売りのJDスポーツ・ファッションもアナリストによる目標株価の引き上げを手掛かりに上昇した。
 
ロンドン証券取引所(LSE)グループは大幅に下落した。午前は買われていた石油株とスイス系資源大手グレンコアや鉱業のアングロ・アメリカンには、週末を控えた利益確定目的の売りが出て下落して引けた。
 
 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
22日のドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日と比べて70.42ポイント(0.5%)高の1万5542.98だった。
 
朝方に発表されたドイツやユーロ圏の10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)がそろって市場予想を上回り、好感した買いが優勢だった。
 
フォルクスワーゲン(VW)を筆頭に自動車株が買われた。半導体のインフィニオンテクノロジーズなどハイテク株も上昇した。料理宅配大手のデリバリーヒーローは安かった。食材・レシピ宅配のハローフレッシュも小安くなった。
 


■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)6,733.69 +47.52

 
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