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NYダウ6日ぶり反落、新型肺炎の拡大懸念
【市況】NYダウ6日ぶり反落、新型肺炎の拡大懸念
 

21日のNYダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落し、前週末比152ドル06セント安の2万9196ドル04セントで終えた。
中国・武漢市などで相次いで感染者が出ている新型コロナウイルスによる肺炎の患者数は320人を超え、「ヒトからヒトへの感染」が確認された。大勢の人が移動する24日からの春節(旧正月)の連休中に感染が拡大するとの懸念が台頭し、アジアや欧州市場で株安が進行。米市場でも投資家のリスク回避姿勢が強まる中、朝方から旅行関連株など幅広い銘柄に売りが出た。
 
さらに午後に入り、米疾病対策センター(CDC)が米国でも感染者を確認したと発表した。旅行やレジャー需要に響くとの懸念から、空運や旅行予約サイト、ホテル、カジノ株の下げが目立った。
ダウ平均の下げ幅は午後に200ドルを超える場面があった。ボーイングが5%あまり下げ、1銘柄でダウ約73ドル指数を押し下げた。米メディアが2度の墜落事故を起こした主力小型機「737MAX」について、当局が6〜7月まで運航再開を承認しないと報じた。その後、ボーイングも運航再開が20年半ばになると発表した。想定よりも運航停止が長引き、業績を圧迫するとの見方が広がった。
 
21日から米議会上院でトランプ米大統領の弾劾裁判の実質的な審理が始まった。与党・共和党が多数派の上院で有罪判決が出る可能性は低いものの、新たな事実が発覚する事態も考えられるとして買い手控えにつながった面があった。
 
主要企業の決算発表が本格化している。業績期待からハイテク株の一角などに買いが向かい、ダウ平均は6ドル安まで下げ渋る場面もあった。
 
セクター別では、食品・生活必需品小売や不動産が上昇する一方でエネルギーや運輸が軟調。
 
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落し、同18.137ポイント安の9370.807で終えた
 
NYダウ工業株30種(ドル)
29,196.04−152.06
S&P500種
3,320.79−8.83
ナスダック
9,370.807−18.137
NY金(ドル/トロイオンス)
1,557.90−2.40
NY原油(ドル/バレル)
58.25−0.29
円・ドル
109.85 - 109.86−0.12
 
 

【シカゴ日本株先物概況】


21日のシカゴ日経平均先物は続落した。
3月物は前週末比280円安の2万3755円で引け、21日の大取終値を105円下回った。
米疫病予防管理センター(CDC)は21日、新型肺炎が米国内で初確認されたと発表した。中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎により、アジア株がほぼ全面安となり、米国株にも売りが先行。ワシントン州で同ウイルスの感染者が確認されたと伝わり、感染拡大への懸念から軟調推移となった。日経平均先物は米株とともに売られた。
21日にトランプ米大統領の弾劾裁判の実質的な審理が議会上院で始まり、先行きを見極めたいとの向きも多い。
この日の3月物安値は2万3750円、高値は2万4085円。
 
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
23755 ( -105 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
23770 ( -90 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7610.70(−40.74)
21日のFTSE100種総合株価指数は続落した。前日の終値に比べ40.74ポイント安の7610.70で引けた。構成銘柄の約6割が下落した。
中国で発生した新型ウイルスによる肺炎の感染拡大への懸念からアジア株が下落し、英株式市場も売りが優勢だった。午前に一時下げ幅は100ポイントを上回る場面があった。中国関連株への売りが目立った。
指数への寄与度が高い資源の鉱業株と石油株が軒並み下げた。国際通貨基金(IMF)が20日、2020年の世界経済の成長率見通しを下方修正したことを受けて需要減速を意識した売りが出た。
 
個別銘柄では、ロシア鉄鋼大手エブラズが5.7%安。中国や香港での売上高比率が大きい銀行のHSBCホールディングスやスタンダードチャータード銀行、保険のプルーデンシャル、高級ファッションのバーバリー・グループも下げた。肺炎感染リスクへの警戒感が高まるなか、長距離運航を手掛ける航空のインターナショナル・エアラインズ・グループやインターコンチネンタル・ホテルズ・グループなど旅行関連株も安かった。
 
一方で決算が市場予想を上回った格安航空会社(LCC)のイージージェットは4.6%高。アナリストが目標株価と投資判断を引き上げた保険のリーガル・アンド・ゼネラル(L&G)1.8%高と買われた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13555.87(+6.93)
21日のドイツ株式指数(DAX)は小幅ながら3日続伸した。終値は前日と比べて6.93ポイント高の13555.87だった。引けにかけて上昇に転じ、連日で2018年1月に付けた過去最高値(13559.60、終値ベース)に迫った。
 
個別銘柄では、医療機器のフレゼニウスと透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアが高かった。ドイツ取引所も引けにかけて上げ幅を広げた。
一方で中国での新型肺炎感染の拡大懸念を背景に航空のルフトハンザが安かった。上昇基調が続いていた電力株は利益確定の売りで下落した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6045.99(−32.55)
他の欧州主要株式相場は下落した。フランスの株価指数CAC40では中国や香港での売上高比率が高い高級ファッションのケリングやLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンなどに売りが出た。
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