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61円安と小幅続落、半導体銘柄に売り
東京株式(前引け)=61円安と小幅続落、半導体銘柄に売り

3日午前の日経平均株価は続落し、前日比61円03銭安の2万7692円34銭だった。
前日の米株式市場では、NYダウが617ドル高と3日ぶりに大幅反発した。これを受け、東京市場で日経平均株価は、寄り付きでは値を上げてスタートしたが、上値では売りに押され買い一巡後はマイナス圏に沈み一時、160円を超す下落となった。
ただ、下値では押し目買いも入り再びプラス圏に浮上する場面があった。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」を巡る報道が注目されているほか、今晩は米11月雇用統計が発表されることもあり、積極的な売買は控える動きも出ている。
 
指数寄与度の大きい銘柄に悪材料が重なり相場の重荷となった。
ソフトバンクグループ(SBG)は傘下ファンドを通じた出資先の中国配車アプリ大手、滴滴出行(ディディ)が米国市場の上場廃止手続きを開始すると日本時間3日に発表した。ファストリは2日に発表した11月の既存店売上高が振るわなかった。いずれの株価も下落し、2銘柄で前場の日経平均を60円超押し下げた。値がさの半導体関連銘柄の下落も響いた。
 
オミクロン型を巡っては米国では初めて感染が確認されたカリフォルニア州に続き、2日にはニューヨーク州などでも感染が確認された。世界で感染者が相次いで見つかり、経済活動の制限に対する懸念は投資家心理に影を落とす。
 
一方、上昇銘柄数を下落銘柄数で割って算出する東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)が2日に底値の目安とされる70%を割り込むなど、「売られすぎ」を示すテクニカル指標も多い。値ごろ感から下値では買いが入った。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は反発した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4292億円、売買高は5億9038万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は334銘柄と全体の2割に満たなかった。値上がりは1797銘柄、変わらずは52銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は電気・ガス業、その他製品、電気機器などが下落。上昇は空運業、海運業、陸運業など。
 
個別銘柄では、ソフトバンクグループが売られ年初来安値を更新したほか、富士フイルム、SUMC、ファーストリテイリング、レーザーテックが値を下げた。安川電、ファナック、キーエンス、ルネサスエレクトロニクス、エムスリーが下落し、FRONTEOが急落した。
 
半面、川崎汽船や商船三井など海運株が高く、IHI、日本航空やANAホールディングスが上昇。ソニーグループやダイキン工業、シチズンが値を上げた。
 
東証2部株価指数は前日比41.15ポイント高の7317.64ポイントと8日ぶり反発した。
出来高1億7749万株。値上がり銘柄数は236、値下がり銘柄数は152となった。
 
個別では、栗林商船が一時ストップ高と値を飛ばした。メタルアート、ヨネックス、ビーイングホールディングスは年初来高値を更新。ウェルス・マネジメント、アルチザネットワークス、コメ兵ホールディングス、玉井商船、松尾電機が買われた。
 
一方、マーチャント・バンカーズが一時ストップ安と急落した。三井金属エンジニアリング、大盛工業、ギグワークス、日本ケアサプライ、STIフードホールディングスなど20銘柄は年初来安値を更新。ナガホリ、光陽社、川本産業、いい生活、アドテック プラズマ テクノロジーが売られた。

 
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