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NYダウ8日続伸 米中協議の進展を期待
【市況】NYダウ8日続伸 米中協議の進展を期待
13日のNYダウ工業株30種平均は8日続伸し、前日比37ドル07セント高の2万7219ドル52セントと1カ月半ぶりの高値で終えた。8日続伸は昨年5月以来1年4カ月ぶりの連続上昇記録。
 
トランプ米大統領は12日、中国との貿易協議をめぐり、対立が小さい分野に絞った「暫定合意」も排除しない考えを示唆。また、中国国営新華社通信は13日、中国が米国産農産物の輸入再開に向け、米製品に課している報復関税の対象から大豆や豚肉などを除外すると報じた。市場では、10月の閣僚級貿易協議を前に両国が歩み寄りの姿勢を示したものと受け止められ、貿易摩擦緩和への期待から中国関連株を中心に買いが入った。
 
 
8月の米小売売上高は前月比0.4%増と6カ月連続で増え、増加率は市場予想を上回った。7月分も上方修正された。個人消費の堅調さが示されたことも相場上昇の追い風となった。
 
個別では、中国売上高比率の高い化学のダウが2.6%高や建機のキャタピラーが高い。前夜の民主党の大統領選候補者によるテレビ討論会で、医療保険改革の議論が盛り上がらず、医療保険のユナイテッドヘルス・グループは2.0%高と買い安心感につながった。金利上昇を受けた利ざや拡大期待からJPモルガン・チェースとゴールドマンもそれぞれ2.0%高、0.5%高と買われた。
 
ただ、上値は重かった。ダウ平均は7月15日に付けた過去最高値(2万7359ドル)に近づいている。来週17〜18日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。利下げ決定がほぼ確実だが、会合後に公表される参加メンバーらの経済や金利見通しを見極めたい投資家が多い。ゴールドマン・サックスが目標株価を引き下げたアップルが下げ、ダウ平均の重荷となった面もある。
 
セクター別では、銀行や運輸が上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や不動産が下落した。
 
ナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落し、同17.754ポイント安の8176.713で終えた。アップルのほか、前日夕に発表した通期見通しが市場予想を下回ったブロードコムなど半導体株の一角が売られた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
27,219.52+37.07
S&P500種
3,007.39−2.18
ナスダック
8,176.713−17.754
NY金(ドル/トロイオンス)
1,499.50−7.90
NY原油(ドル/バレル)
54.82−0.27
円・ドル
108.07 - 108.08+0.17

 

【シカゴ日本株先物概況】


シカゴ日経平均先物は8営業日続伸した。
12月物は前日比195円高の2万1870円で引け、13日の大取終値を70円上回った。米中貿易交渉の進展期待や米個人消費の堅調さを好感した。中国の国営メディア新華社が13日、中国政府は大豆や豚肉など一部農産品を関税対象から除外すると伝え、米中合意へ一歩近づいたとの見方が強まった。13日発表の8月の米小売売上高は6カ月連続で前月比増加した。
 
この日の12月物高値は2万1915円、安値は2万1650円。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
21870 ( +70 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
21915 ( +115 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100種総合株価指数は4日続伸した。前日の終値に比べ22.79ポイント高の7367.46と、8月上旬以来、約1カ月半ぶりの高値水準で引けた。構成銘柄の約7割が上昇した。
 
米中貿易協議の進展期待が広がり、投資家のリスク回避姿勢が和らいだ。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐり、与党に協力する民主統一党(DUP)が英領北アイルランド国境問題で譲歩すると一部で報じられ、離脱合意の期待感も広がったことも支援材料となった。ただ、外国為替市場のポンド急伸が上値を抑えた。
 
主な個別銘柄では、住宅建設のバラット・ディベロップメンツや銀行のバークレイズ、ロイズ・バンキング・グループが大幅高で引けた。銀行株には欧州の長期金利上昇を受け、利ざや改善を意識した買いも入った。マークス・アンド・スペンサー(M&S)やスーパーマーケットなど小売株も買いが優勢だった。銅相場が大幅上昇したことで主力の鉱業株は買いが膨らんだ。香港取引所による買収提案を拒否すると発表したロンドン証券取引所(LSE)グループも上げた。
 
半面、ポンド高が収益を圧迫するとの見方からたばこ株や医薬品株、飲料のコカ・コーラ・ヘレニック・ボトリング、酒類大手のディアジオなど多国籍企業銘柄が下落した。金相場安を受けて関連のフレスニージョも売られた。


■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は8日続伸。終値は前日と比べて58.28ポイント高の12468.53と、7月下旬以来の高値水準だった。
前日に続き、米中の貿易協議進展の期待感のほか、欧州中央銀行(ECB)による金融緩和策も投資家心理を支え、欧州各国の株式相場は上昇した。
 
個別では、素材メーカーのコベストロやハイデルベルクセメント、ドイツ銀行の上げが目立った。一方で電力のRWEやIT(情報技術)のSAPが下落した。


■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)5,655.46+12.60
フランスの株価指数CAC40の終値が続伸し、前日に付けた2007年12月中旬以来、11年ぶりの高値水準を上回った。

 
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