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「おじさん」
「おじさん」
日経ヴェリタス今週号の特集は「おじさんの逆襲」。
サブタイトルは「波乱相場で際立つ存在感」だ。
代表は2014年3月期まで3期連続で最終赤字だった三井化学(4183)。
今3月期連結純利益は800億円(前期比12%増)。
3期連続最高益の見込み。
会社設立は1955年、ルーツは1912年の旧三井鉱山の化学事業だった。
リストラと成長事業を明確にし「景気変動受けにくい分野」に経営資源を集中投下。
収益の構造転換に成功した。
東証1部上場企業のうち今3月期に純利益が最高になると予想する企業は385社。
その6割が社歴50年以上。
日経ヴェリタスは社歴50年以上の企業を「おじさん企業」と定義している。
3月期の上場企業を「社歴50年未満」と「同50年以上=おじさん企業」にしての分析。
過去5年のROEを算出している。
「50年未満」の企業のROEは9.1%(12年度)から10.1%(17年度)に改善。
「おじさん企業」は4.9%→10.3%へ大幅改善。
「おじさん企業と日経平均株価の推移比較(13年末を100として指数化)。
「おじさん企業」が147と日経平均株価を10ポイント上回る。

「おじさん企業」の復活・躍進のキーワード。
(1)体質改善、
(2)高級化路線
(3)新需要開拓
共通項は半世紀以上の歴史。
数々の経営危機を乗り越えてきた。
安定した経営基盤だ。

【体質改善】体質改善したおじさん企業
☆昭和電工(4004):黒鉛電極が高騰、コスト削減で5事業とも収益改善
☆三井化(4183):汎用品プラントを構造改革、重点分野に経営資源集中
☆東海カーボン(5301):黒鉛電極の値上げ浸透、不採算製品の整理も
☆王子(3861):アジア事業拡大、営業利益の6割を海外で稼ぐ
☆協和エクシオ(1951):通信工事の採算改善、M&A駆使
☆五洋建設(1893):工事採算が改善・海外港湾工事も堅調

【高級化路線】
☆日本空港(9706):伊勢丹などと組み羽田空港の収益拡大
☆マルハニチロ(1333):海外で高級白身魚「メロ」が人気
☆リログループ (8876):福利厚生代行サービスの会員数が増加
☆寿スピリッツ(2222):チーズケーキなどの洋菓子販売が訪日外国人向けに伸びる
☆永谷園(2899):フリーズドライの味噌汁や総菜商品が人気
☆井村屋(2209):「あずきバー」などで高品質シリーズ展開

【新需要開拓】
☆ミネベアミツミ(6479):円高・タイ洪水被害で一時苦しむも、スマホ部品や軸受け拡大
☆ダイフク(6383):ネット通販拡大で倉庫システム好調、半導体向け搬送機器も大幅増
☆レンゴー(3941):ネット通販拡大で段ボール好調、開梱・陳列しやすい高付加価値品伸びる
☆三和HD(5929):シャッター需要が物流施設などの建設増で回復
☆日本ユニシス(8056):企業のIT投資拡大が追い風、キャッシュレス決済など課金ビジネスも
☆能美防災(6744):物流施設などの建設増加で防災システムの納入が拡大
☆京三製作所(6742):半導体製造装置用の電源設備好調、鉄道信号システム伸びる


(櫻井)


 
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