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NYダウ反発548ドル高、期金利上昇の一服好感
【市況】NYダウ反発548ドル高、期金利上昇の一服好感


28日のNYダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反発し、前日比548ドル75セント(1.9%)高の2万9683ドル74セントで終えた。

英イングランド銀行(中央銀行)は28日、金融市場安定に向け、一時的に長期国債の買い入れを行うほか、10月上旬に始める予定だった英国債売却も延期すると発表。英国のトラス政権が大型減税案を23日に打ち出し、財政悪化や国債増発への懸念から英国債や通貨ポンドは下落していた。

この日のイングランド銀行の発表を受けて英国債利回りは低下。世界的な債券市場の動揺がいったん落ち着き、このところ急ピッチで上昇していた米長期金利も急低下し、金利低下の恩恵を受けやすい銘柄などに買いが入った。前日まで6営業日続落していたため安値拾いも入りやすく、ダウは特に取引後半に買いが強まった。

英長期債利回りが急低下したのにつれ、米長期金利は一時3.69%と前日終値(3.94%)を大きく下回った。外国為替市場ではドルが主要通貨に対して下落し、外需企業の収益を圧迫するとの警戒感が和らいだのも株買いを誘った。市場では「四半期末が近づき、機関投資家による持ち高調整の株買いも入った」との声も聞かれた。

消費関連株と景気敏感株の上げが目立ち、ホームセンターのホーム・デポ、航空機のボーイング、映画・娯楽のウォルト・ディズニーが大幅高となった。原油先物相場の上昇で石油のシェブロンも高い。

一方、スマートフォンのアップルは逆行安となった。最新機種のiPhone14の増産計画を見送るようだ」と27日に報じられ、業績下振れが警戒された。世界の主要中銀の金融引き締めによる景気減速が企業業績に響くとの見方がくすぶり、ダウ平均は上値が重くなる場面もあった。

ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比222.132ポイント(2.1%)高の1万1051.636で終えた。アップル以外の主力株は軒並み上昇した。アナリストが投資判断を引き上げた動画配信のネットフリックスが9%高と上げが目立った。

 

【シカゴ日本株先物概況】

28日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比295円高の2万6480円で引けた。
28日の米株式市場でダウ工業株30種平均が7営業日ぶりに反発し、日経平均先物にも買いが及んだ。
英イングランド銀行(中央銀行)が市場安定化に向け、長期国債の一時買い入れを開始すると発表したことで欧米の長期金利が急低下。米10年債利回りは前日の3.9%台から3.7%程度に低下した。前日までの株価下落で値頃感も台頭し買いが膨らんだ。


シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
26480 ( +560 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
26495 ( +575 )
( )は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7005.39(+20.80)

28日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前日に比べ20.80ポイント(0.30%)高の7005.39で引けた。英イングランド銀行(中央銀行)が28日、英国債を一時的に買い入れると発表した。英中銀が市場安定のための臨時措置に踏み切ったことが安心感につながり、投資家心理を下支えした。
FTSEでは、商業用不動産大手ランド・セキュリティーズが6.9%高と上昇率トップ。金や銅など商品相場の上昇を受け、産金大手フレスニロ(4.9%高)や鉱業大手アングロ・アメリカン(3.3%高)も堅調だった。



■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12183.28(+43.60)

28日のドイツ株価指数(DAX)は5営業日ぶりに反発した。前日に比べ43.60ポイント(0.36%)高の1万2183.28で終えた。英イングランド銀行が一時的に英国債を買い入れると発表したのを受け、英国債利回りの低下とともにドイツ国債利回りが低下。金利低下を好感し、不動産株やハイテク株が買い直された。
DAXでは不動産大手ボノビアが3.6%高と買われた。


■フランス・パリ株価指数
CAC40 5765.01(+11.19)

フランスCAC40種指数は0.19%高だった。
英イングランド銀行(中央銀行)が市場安定のために英国債の買い入れを公表したのが好感された。


 
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