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NYダウ反発も米雇用統計が強い結果
【市況】NYダウ反発も米雇用統計が強い結果


2日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比34ドル87セント(0.1%)高の3万4429ドル88セントで終えた。

朝方発表された注目の11月の雇用統計によると、非農業部門就業者は市場予想を上回る増加数となったほか、平均時給は伸びが加速。米連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げに対する警戒感が広がり、午前のダウは軟調に推移した。

ただ、米長期金利の上昇が一服すると、主力株を買い直す動きが入り、ダウ平均は午後に上げに転じた。

11月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比26万3000人増え、伸びは市場予想(20万人)を上回った。失業率は前月と同じ3.7%で、市場予想とも一致した。平均時給は前月比0.6%上昇し、市場予想(0.3%上昇)より強い内容だった。賃金インフレによる物価上昇圧力が解消しなければ、政策金利が高い水準にとどまり続けるとの懸念を誘った。ダウ平均は下げ幅を350ドル超に広げる場面があった。

ただ、売り一巡後は下げ渋る展開となった。雇用統計を受けても「米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速させるとの見方は変わらない」との声が聞かれ、下値では買いが入った。雇用統計の発表直後に一時は3.63%と前日終値(3.51%)から上昇した米長期金利が次第に上昇幅を縮め、米株の買い直しを誘った。

個別銘柄ではユナイテッド航空ホールディングスと数十機の中型機「787」の受注で合意が近いと伝わった航空機のボーイングが4%高となった。スポーツ用品のナイキや化学のダウも高い。一方、顧客情報管理のセールスフォースや金融のゴールドマン・サックスが安い。米原油先物相場が下落し、石油のシェブロンも売られた。

ナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落し、前日比20.952ポイント(0.2%)安の1万1461.497で終えた。

 

【シカゴ日本株先物概況】

2日のシカゴ日経平均先物は続落した。12月物は前日比300円安の2万7710円で引けた。
11月雇用統計で雇用者数や賃金が想定以上の伸びとなり、長期金利の上昇を警戒した売りが先行。一方、インフレや金利ピークの思惑も根強く、押し目からの買いで下げ止まった。
同日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して終えたが、安く推移する場面が目立ち、日経平均先物には売りが出た。


シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
27710 ( -50 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
27705 ( -55 )
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
2日のFTSE100種総合株価指数は小幅に続落した。前日に比べ2.26ポイント(0.03%)安の7556.23で引けた。原油先物価格の上昇が一服し、エネルギー株への売りが指数を押し下げた。

個別では、構成銘柄の4割が下落。資産運用大手インターメディエイト・キャピタル・グループが2.0%安と下落率が最も大きく、石油・ガス開発大手ハーバー・エナジーが1.8%安、石油大手BPが1.7%安で続いた。一方、食品・小売り大手アソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズは5.0%高、航空機エンジン製造大手ロールス・ロイスは3.8%高、投資会社ハーグリーブス・ランズダウンは2.3%高だった。




■ドイツ・フランクフルト株価指数
2日のドイツ株価指数(DAX)は3日続伸し、前日に比べ39.09ポイント(0.27%)高の1万4529.39で終えた。欧州中央銀行(ECB)が大幅な利上げペースを緩めるとの観測が支えとなった。ヘルスケアや小売りなどディフェンシブ株が買われた。

個別では、不動産大手ボノビアが3.0%高、医療サービス大手フレゼニウス・メディカルケアが2.5%高、通販大手ザランドが2.0%高と買われた半面、香料大手シムライズは1.5%安、電力大手RWEは1.4%安、ミュンヘン再保険は0.9%安となった。



■フランス・パリ株価指数
フランスCAC40種指数は0.17%安だった。
市場予想を上回る強い米雇用統計を受け、米利上げペースの減速観測が後退し、この日の株価の重荷となった。

 
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