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「財務指標のお化粧が重要?」
「財務指標のお化粧が重要?」

「財務指標のお化粧が重要?」

「金利が下がると株価は上がる。
金利が上がると株価は下がる」。
何度も聞き尽くした学説だ。
しかし今のNYで起きていることは「金利が上がると株価が上がる」。
そして東京でもおきていることは「金利が下がると株価が軟調」。
学説とは全く逆のことが起きている。
時間軸が短期だからなのか、長期時間軸にすれば学説どおりになるのかは不明。
しかし、金利と株価の関係が現時点で学説とは異なっていることは事実だろう。
ちょっと前までは「市場はFRBの利下げ期待」で動いていた。
そしてまだ年内3回の利下げ期待だ。
ひょっとすると、短期筋にとって長期金利なんてものは関係ないのかも知れない。
刹那的トレンドだけを捉えた売買での相場観は今日と明日で異なって同様だ。
あるいは、今株を買った人はその瞬間に弱気になるという傾向もある。
そんな世界と付きあうとこちらも時間軸も短くなる。
もちろん、今日儲かること、明日儲かることは重要だ。
しかし、その瞬間的相場観で勝ち続けるのは難しいはず。
付和雷同してはいけないというのが戒めだ。
興味深かったのは金曜日経朝刊の「大機小機」の「トランプ・ドル安、誘導のワナ」。

トランプ政権が単独介入により力づくでドル安誘導を図る際にはドル暴落のリスクがより高まる。
その際、米国から資産が逃避。
急速なドル安とともに株安傾向が強まり、世界の金融市場を大きく混乱させるリスクがある。

結局トランプ氏がもとめているのはFRBの低金利政策によるドル安人民元高。
そう考えると、学説もへったくれもない。
同じマーケット面に登場しているのは「中銀の国債購入・企業の自社株書い。買い戻しバブルの代償」。
6月末時点の米株の時価総額は約36兆ドル。
08年8月末からは2倍になった。
世界全体が7割増に対して米国は突出している。
背景は自社株買い。
08年10月から19年3月までの米主要企業による自社株買いは累計約5兆ドル、。
時価総額増加分の約2割だ。
中央銀行の国債買いと企業の自社株買いの合計は約14兆ドルと巨大だ。
ROEを高めるために自社株買いを行っているのだとしたら、成長機会をROEに転嫁した格好。
成長を捨て財務指標をお化粧しているに過ぎない。
本末転倒でもある。
企業は財務指標を美しくするために上場しているわけではない。
資金調達をして長期安定資本の調達をして成長に結実させるために上場しているのだ。
「長期金利が上昇に転じる可能性に注意が必要だ」という結びの一文はある意免罪符。
しかしその可能性は薄くなはい。

大和のレポート。

「毎月下旬〜翌月初にかけては米国のバランス型ファンドのアセットアロケーションの変更の時期と見られる。
特に、足もとはVIX指数が高い。
ボラティリティが高い資産ウェイトを引き下げるリスクパリティ戦略要因が、
株式売り/債券買いのリバランスに繋がりやすい。
VIX指数が15ポイント以上の場面を見ると・・・。
平均的には18日頃から株式軟化が観測できる。
そして多くの場合は月末月初まで株式が売られる傾向がある。
これと平仄を合わせるように米債利回りも月末月初に転換点が発生することが多い。
ただし、株式が大きく下落すると、24日頃から株式は反転するケースも多い。
今回は月初から既に大きく下落しており、場合によっては早々に株式売り/債券買いが終了するパターンを踏襲。
米株は8月24日頃に底入れる可能性があるので期待したい。

所謂大衆の心理を読むのに盆暮れの高速渋滞予想を自分でしてみるのも役立ちそうな気がする。
今回のお盆は8月10日→18日で最大9連休だった。
下りは9日の午前中から込み始めた。
そして16日は台風の影響もあり上下線ともほぼ渋滞なし。
それでも18日の日曜まで下りの渋滞は続いた。
そして上りの渋滞は16日と17日は比較的軽微だったが18日に大きく渋滞。
巷の予想は大型連休なので最終日には混まないだろう、だったがハズレ。
最終日は空くだろうから最終日に帰ろうと人の裏をかいたつもりが、皆裏を読んでいたという結果。
この読みは、市場心理の鍛錬に役立つに違いない。

以下、今後の注意日。

19日(月)変化日
22日(木)大幅高の日
23日(金)鬼宿日
29日(木)変化日、上げの日
30日(金)新月

【9月】

 1日(日)イスラム・ヒジュラ暦の新年、二百十日
 2日(月)変化日、
 4日(水)下げの日
11日(水)変化日
13日(金)中秋節、上げの日
14日(土)満月
18日(水)上げの特異日
20日(金)変化日、鬼宿日
26日(木)変化日
29日(日)新月

(櫻井)
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