強弱感で揺さぶられる可能性
強弱感で揺さぶられる可能性 |
日経平均は週初には終値で昨年来高値を更新したものの、その後は新型肺炎への警戒が強まり、上値の重い展開。アジア株の下げが欧米に波及し、世界株安の様相が強まる場面もあった。そのような中でも史上最高値圏にある米国株が比較的しっかりとした動きを見せた。
国内も翌週に決算発表を多く控えていたことなどから、下値では買いが入った。
ただ、中国の春節休場を前に感染拡大への警戒も強く、週間では下落した。物色では新型肺炎に関するニュースが連日で流れる中、マスクなど関連企業などが連日で派手な動きを見せた。
日経平均は週間では約214円の下落。週足では3週ぶりに陰線を形成した。
来週は、強弱感で揺さぶられる可能性があるだろう。
今週、株式市場を震撼させた新型肺炎に関しては、引き続き関連報道に神経質となる展開が想定される。ただ、国内は10-12月期の決算発表ラッシュとなる。
米国ではアップルの決算が出てくるほか、FOMCもある。
米国の12月耐久財受注や10-12月期GDP速報値、中国の1月製造業PMIなど、注目度の高い海外指標も出てくる。
決算や指標が良ければ、市場心理の改善が期待できるだろう。
FOMCは、今回無風通過ではあろうが、マーケットが混乱している局面でタカ派的なアナウンスが出てくる可能性は低く、これらの材料が新型肺炎に対する過度な警戒を和らげる要素になると考える。
ただ、例年より早い春節(旧正月)や今回の新型肺炎の影響で弱めの内容となる可能性があり、市場にマイナス作用することも考えられる。
沈静化するにはもう少し時間を要すると思われるだけに、楽観一辺倒に傾く展開も想定し難い。週の中で上げ下げはあると考えるものの、強弱感が交錯する中、週を通しては大きな動きは出づらいと予想する。
■テクニカル・ポイント(24日現在)
26090.73 ボリンジャー:+3σ(26週)
24901.69 ボリンジャー:+2σ(26週)
24639.44 ボリンジャー:+3σ(13週)
24476.79 ボリンジャー:+3σ(25日)
24281.68 ボリンジャー:+2σ(13週)
24258.96 ボリンジャー:+2σ(25日)
24041.12 ボリンジャー:+1σ(25日)
23940.55 6日移動平均線
23935.64 均衡表転換線(日足)
23923.93 ボリンジャー:+1σ(13週)
23827.18 ★日経平均株価24日終値
23823.29 25日移動平均線
23712.65 ボリンジャー:+1σ(26週)
23605.45 ボリンジャー:-1σ(25日)
23566.17 13週移動平均線
23533.57 均衡表転換線(週足)
23533.57 均衡表基準線(日足)
23529.50 新値三本足陰転値
23467.89 均衡表雲上限(日足)
23387.61 ボリンジャー:-2σ(25日)
23208.41 ボリンジャー:-1σ(13週)
23197.14 75日移動平均線
23169.78 ボリンジャー:-3σ(25日)
22850.66 ボリンジャー:-2σ(13週)
22663.03 均衡表雲下限(日足)
22523.60 26週移動平均線
ローソク足は短い下ヒゲを出した後、終値は25日線上に復帰し、一定の押し目買い需要が確認された。ただ、5日線が下降を続けたほか、25日線が下向きに転換。
一目均衡表で遅行線が弱気シグナル発生を開始したこともあり、調整長期化の可能性が高まっている。
東証1部の騰落レシオ(25日ベース)が89.09%と、中立圏下限の目安となる90%ラインを昨年9月6日以来およそ4カ月ぶりに下回っており、目先は「売られ過ぎ」を示す80%付近まで騰落レシオの低下トレンドが延長し、株価を圧迫する可能性がありそうだ。