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NYダウ586ドル高、景気敏感株に買い
【市況】NYダウ586ドル高、景気敏感株に買い
 
 
21日のNYダウ工業株30種平均は大幅に6営業日ぶりに反発し、前週末比比586ドル89セント(1.8%)高の3万3876ドル97セントで終えた。
ダウ平均が前週に約1190ドル下落したことを受けて21日は安値拾いの買いが入り、上げ幅は一時600ドルを超えた。前週は米連邦準備制度理事会(FRB)が示したゼロ金利解除時期の見通しが前倒しになったことが売りを誘った。ただ「足元の経済状況が変わったわけではない」との指摘も上がる中、この日は巻き戻しの動きが広がった。
前週に下げがきつかった景気敏感株が幅広く買われた。
 
週明けは一転して見直し買いが入った。FRBが利上げ前倒し予想を示した背景には、経済再開を受けた景気回復の加速がある。前週後半の相場下落は行き過ぎとの見方が広がった。「21日の相場上昇は米景気と企業業績の強い回復見通しを改めて織り込む動き」との指摘があった。米債券市場では長期金利が一時1.5%近くに上昇。半面、中短期債の上昇幅は相対的に小さく、景気減速が予想されると進みやすい利回り曲線の平たん化も一服した。
 
今週はパウエル議長の議会証言(22日)などFRB高官の発言機会が多い。「ハト派寄りの発言が予想され、前週の株安を受けて持ち高調整の買いが入った」との声もあった。21日午後に講演したニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は「現在のような高水準の物価上昇率は続かない」と述べた。FRBが21日に公開したパウエル議長の議会証言の草稿によると、インフレ加速は「前年の反動や供給制約という一時的な要因だ」と改めて強調する見通しだ。
 
個別銘柄では前週に下げが目立った航空機のボーイングや建機のキャタピラーなど資本財株が上げた。クレジットカードのアメリカン・エキスプレスも高い。利回り曲線の平たん化がいったん止まり、利ざや縮小の懸念が薄れて金融のゴールドマン・サックスが買われた。原油先物相場の上昇を受け、石油のシェブロンも高い。
 
ナスダック総合株価指数は反発した。前週末比111.104ポイント(0.8%)高の1万4141.480で終えた。スマートフォンのアップルや検索ソフトのアルファベットなど主力ハイテク株の一角が堅調だった。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
33,876.97+586.89
S&P500種
4,224.79+58.34
ナスダック
14,141.480+111.104
NY金(ドル/トロイオンス)
1,782.90+13.90
NY原油(ドル/バレル)
73.51+1.87
円・ドル
110.28 - 110.32+0.26
 
 


 

【シカゴ日本株先物概況】


 
21日のシカゴ日経平均先物は反発した。9月物は前週末比175円高の2万8690円で引け、21日の大取終値を670円上回った。
21日のNYダウ工業株30種平均が原油高や成長期待が再燃し、寄り付き後、上昇した。景気循環株に再び買いが向かい終日堅調に推移した。
日経平均先物に買いが波及した。先週末に下げた反動から買いが入りやすかった。
市場関係者は22日に予定する米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言に注目している。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
28690 ( +670 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
28725 ( +705 )
( )は大阪取引所終値比
 




【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7062.29(+44.82)
21日のFTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。前週末の終値に比べ44.82ポイント(0.6%)高の7062.29で引けた。構成銘柄の8割超が上昇した。
他の欧州株も軒並み上昇。日経平均株価の急落による連鎖株安には歯止めがかかった。
日経平均の急落を受けて英国の株価指数は節目の7000を大きく割り込んで寄り付いたが、すぐにプラス圏に転じた。売られすぎた株式を買い戻す動きが広がった。
 
午前は売られていた時価総額の大きい鉱業株と銀行株の大半が上昇に転じ、相場を押し上げた。住宅建設株は全銘柄が上げた。英国の不動産市況の回復を期待した買いが入った。
 
個別銘柄では、ネット専業スーパーのオカド・グループをはじめ小売株が高かった。同業のWMモリソン・スーパーマーケッツ(FTSE100種銘柄外)が急騰し、買いが波及した。
 
半面、食品サービスのコンパス・グループや航空大手のインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)などレジャー関連株は軟調だった。電力のSSEは安かった。アナリストが投資判断と目標株価を引き下げたことが響いた。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15603.24(+155.20)
21日のドイツ株式指数(DAX)は大幅に反発した。終値は前週末と比べて155.20ポイント(1.0%)高の1万5603.24だった。
前週末に大幅下落した反動から買いが優勢だった。自動車株など景気敏感株を中心に上げた。
個別では、フォルクスワーゲン(VW)やダイムラーが高かった。素材メーカーのコベストロも買われた。医療機器のフレゼニウスや医薬・農薬大手のバイエルは下げた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6602.54(+33.38)
 
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