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NYダウ続伸553ドル高 2カ月半ぶり高値
【市況】NYダウ続伸553ドル高 2カ月半ぶり高値

27日のNYダウ工業株30種平均は続伸した。前日比553ドル16セント高の2万5548ドル27セントと節目の2万5000ドルを上回り、3月6日以来ほぼ2カ月半ぶりの高値で終えた。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い停滞していた経済活動を再開する動きが世界的に広がっていることや、新型コロナのワクチン開発の動向を好感し、前日のダウ平均は529ドル高で終了。この日も市場のリスク選好ムードが継続した。金融など景気敏感株を中心に買いが優勢となった。
 
ニューヨーク市のデブラシオ市長は26日、6月前半から段階的な経済再開に入る可能性を示唆した。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は27日、新型コロナの感染の「第2波」を避けられる可能性があると指摘した。映画・娯楽のウォルト・ディズニーがフロリダ州のテーマパークの営業を7月に再開する計画を公表するなど、企業の営業再開に向けた動きも広がり、米経済活動が早期に正常化するとの期待が強まった。
 
欧州株が軒並み上昇したのも投資家心理を上向けた。欧州連合(EU)の欧州委員会は27日、新型コロナの影響で落ち込んだ経済を支えるため、7500億ユーロの基金創設を含む復興計画を公表した。財政規律を重視する国が反対しており、実現には不透明感は残るが、具体策が公表されたのが好感された。
 
中国による香港の国家安全法制定をめぐる米中対立への懸念がIT株の上値を抑えた。ポンペオ米国務長官はこの日、香港の自治はもはや守られていないとする報告を議会に行ったと明らかにした。トランプ大統領も前日、「週末までに何らかの措置を知らせる」と述べ、中国への対抗策を取ることを示唆した。
 
個別株ではクレジットカードのアメリカン・エキスプレスが7%上昇し、金融のゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースも連日で大きく上げた。建機のキャタピラーや工業製品・事務用品大手のスリーエム(3M)も高い。百貨店や衣料品チェーンなどの小売株、空運など旅行関連株も軒並み買われた。
 
S&P500種株価指数は44.36ポイント高の3036.13と3月4日以来の高値で終えた。節目の3000と200日移動平均を明確に上回り、投資家の強気姿勢を促したとの指摘があった。
 
セクター別では、銀行や耐久消費財・アパレルが大きく上昇。一方で、メディア・娯楽の上昇は限定的となった。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、同72.14ポイント高の9412.36と2月21日以来の高値で終えた。インテルなど半導体株が買われた。「巣ごもり消費」の恩恵を受けるとして買われてきたネット通販のアマゾン・ドット・コムなど大型株の一角は下げ、指数の上昇率はダウ平均に比べ小幅だった。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,548.27+553.16
S&P500種
3,036.13+44.36
ナスダック
9,412.358+72.137
NY金(ドル/トロイオンス)
1,726.80−1.40
NY原油(ドル/バレル)
32.10−0.71
円・ドル
107.72 - 107.73+0.20


 

【シカゴ日本株先物概況】


27日のシカゴ日経平均先物は3日続伸した。
6月物は前日比365円高の2万1640円で引け、期近物終値ベースで今年2月26日以来、約3カ月ぶりの高値を更新した。27日の大取終値を150円上回った。経済再開による景気回復や新型コロナウイルスのワクチン開発への期待が広がり、日経平均先物は米株とともに買われた。企業活動が正常化に近づくとの見方も支援材料になった。
ハイテクなど、パンデミックが追い風となった銘柄を売り、航空関連や金融、バリュー株などに投資資金が回帰する動きも目立ったが、引けにかけては上げ幅を一段と拡大する展開となった。27日のNYダウ工業株30種平均は今年3月6日以来、2カ月半ぶりの高値で引けた。
 
この日の6月物高値は2万1720円、安値は2万1135円。
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
21640 ( +150 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
21655 ( +165 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6144.25(+76.49)
27日のFTSE100種総合株価指数は新型コロナウイルス危機の先行きをめぐる楽観的な見方を背景とした投資家のリスクオンが続き、株価続伸した。
前日の終値に比べ76.49ポイント高の6144.25で引けた。3月6日以来およそ2カ月半ぶりの高値水準となる。6月から英国で店舗営業などが順次再開するのを控え、景気の底入れ期待から前日に続いて買いが入った。
 
個別銘柄では、英投資会社メルローズ・インダストリーズが12.0%高。英航空・防衛会社メギットは10.4%高と上昇、英金融大手M&Gは10.0%高、バークレイズ8.2%高やロイズ・バンキング・グループなど、英景気の動向に業績が左右されやすい銀行株への買いが目立った。世界的に移動制限の緩和が広がるなか、クルーズ運航のカーニバルやインターナショナル・エアラインズ・グループなど旅行関連株も堅調だった。
 
一方、英住宅大手バラット・デベロップメンツは5.7%安、英製薬大手アストラゼネカは4.0%安、英産業用ソフトウエアのアベバグループは3.7%安、英オンライン食品販売オカド・グループは3.3%安、ロンドン証券取引所グループは3.2%安とふるわなかった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 11657.69(+153.04)
27日のドイツ株式指数(DAX)は4日続伸した。終値は前日と比べて153.04ポイント(1.3%)高の11657.69だった。
欧州連合(EU)の欧州委員会は27日、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ経済を支えるため、7500億ユーロ(約89兆円)の基金創設を中核とした復興計画案を公表した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4688.74(+82.50)
フランス株もしっかりした動き。5月の企業景況感指数が59と市場予想(69)を下回ったが、前月(53)から改善。リスクオンムードの継続が相場を支えているようだ。
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