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NYダウ50ドル安、FOMC結果待ち
【市況】NYダウ50ドル安、FOMC結果待ち

 
21日のNYダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比50ドル63セント安の3万3919ドル84セントと3カ月ぶりの安値で終えた。
前日のダウ平均は、中国恒大集団の経営危機をめぐる懸念が台頭し、大幅に下落した。この日は、欧州株式市場が軒並み反発したのを受けて投資家心理の悪化に歯止めが掛かり、反発して取引が始まった。
ただ、中国恒大集団は、債券利払い日を目前に控え、債務不履行(デフォルト)リスクが高まっており、金融市場への悪影響に対する警戒感は根強い。
また、22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、様子見ムードも広がった。終了後に示される参加者の政策金利見通しでは、利上げ想定時期が1年前倒しになるとの見方もあり、「(利上げに積極的な)タカ派的な姿勢が示されれば、相場に逆風になる」との警戒する声が上がっている。
 
ダウ平均は前日に614ドル下げた後とあって、押し目買いが先行した。21日はクレジットカードのアメリカン・エキスプレスやホームセンターのホーム・デポ、スポーツ用品のナイキなど消費関連を中心に買われ、ダウ平均は午前に上げ幅を一時340ドル強に広げた。
 
ただ、買い一巡後は売りに押されて小幅に下げる場面もあり、不安定な相場展開だった。小幅高で推移していた引け間際に売りが強まり、結局は下げて終えた。中国恒大を巡っては社債利払い日が迫っており、債務不履行に陥る可能性が指摘されている。中国政府は市場の混乱を防ぐため何らかの手を打つとの期待は多いが、不透明感を嫌気した売りが出た。
 
22日には米連邦準備理事会(FRB)はFOMCの結果を公表する。テーパリング(量的緩和の縮小)の開始決定は見送るとみられるが、年内開始を強く示唆する公算が大きい。同時に公表する政策金利見通し(ドットチャート)で利上げ時期の前倒しが示されるとの観測もある。会合後の議長会見とあわせて相場の反応が読みにくく、買い手控えにつながった。
 
資本財や素材株は21日も売りが優勢となり、工業製品・事務用品のスリーエム(3M)や建機のキャタピラー、航空機のボーイング、化学のダウが下げた。映画・娯楽のウォルト・ディズニーが4%安と大幅に下げたのもダウ平均の重荷だった。21日に7〜9月期の動画配信「ディズニー+(プラス)」の契約者数の伸びが減速する可能性を示したと伝わった。
 
一方、前日はリスク回避の売りに押された主力ハイテク株には見直し買いが入った。スマートフォンのアップルとソフトウエアのマイクロソフトが反発した。
 
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。前日比32.495ポイント(0.2%)高の1万4746.398で終えた。交流サイトのフェイスブックと検索サイトのアルファベットが反発した。電気自動車のテスラは1%強上昇した。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
33,919.84−50.63
S&P500種
4,354.19−3.54
ナスダック
14,746.398+32.495
NY金(ドル/トロイオンス)
1,778.20+14.40
NY原油(ドル/バレル)
70.82+0.68
円・ドル
109.19 - 109.23−0.44
 


 

【シカゴ日本株先物概況】


21日のシカゴ日経平均先物は反発した。12月物は前日比275円高の2万9780円で引け、21日の大取終値を20円上回った。米株に買いが先行した場面で日経平均先物も買われた。
NYダウは、中国の不動産開発会社の危機は制御可能で、世界市場への影響は限定的にとどまるとの思惑が強まり、寄り付き後、上昇。ただ、中国経済の回復鈍化懸念や、連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催中で警戒感が拭えず、ダウは買いが続かず下落に転じた。22日まで開く米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を控え、取引に慎重な向きが多い。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
29780 ( +20 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
29845 ( +85 )
( )は大阪取引所終値比
 


【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6980.98(+77.07)
21日のFTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。前日の終値に比べ77.07ポイント高の6980.98で引けた。
前日の下げの反動で買い戻された。石油株と医薬品株が買われ株価指数の上げに大きく影響した。中国の不動産開発大手、中国恒大集団の経営危機に伴うリスク回避姿勢は後退し、指数構成銘柄のほぼ8割が上昇した。
 
個別銘柄では、ギャンブル事業のエンテインは18%急伸した。米オンラインスポーツ賭博のドラフトキングスによる買収計画が伝わり、午後に急速に買いが広がった。ロイヤル・ダッチ・シェルも買われた。同社が20日に米国のシェール資産を米石油大手のコノコフィリップスに売却すると発表したことが好感された。投資会社のパーシング・スクエアも大幅高だった。
 
一方、2021年2〜7月期決算を発表した小売りのキングフィッシャーは5%近く下げた。給食サービス大手コンパス・グループ2.2%安、産銅大手アントファガスタが1.9%安とさえなかった。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15348.53(+216.47)
21日のドイツ株式指数(DAX)は3営業日ぶりに反発した。終値は前日と比べて216.47ポイント高の1万5348.53だった。前日に大幅に下げた後だけに買い戻された。
 
個別では、食材・レシピ宅配のハローフレッシュが4%近く上げた。アナリストによる株価目標引き上げなどが好感された。ドイツ取引所の上昇も目立った。
一方、下落したのは、ファッション通販のザランドを含む4銘柄だけだった。不動産のドイチェ・ボーネンは横ばいだった。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6552.73(+96.92)
 
 
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