兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
286ドルと大幅続落 米中協議や世界景気の不透明感
【市況】286ドルと大幅続落 米中協議や世界景気の不透明感
 
23日のNYダウ工業株30種平均は大幅に続落し、前日比286ドル14セント安の2万5490ドル47セントで終えた。
米中の貿易協議が行き詰まるとの懸念や世界景気の先行き不透明感が強まり、幅広い銘柄に売りが膨らんだ。ダウ平均は448ドル安まで下げ幅を広げる場面があった。
 
中国商務省の報道官が「米政府が誠意を持って間違った行為を訂正した場合にだけ、貿易協議を続けることができる」などと述べたと伝わった。
米中の溝が深まり、早期の合意は難しいとの警戒感が広がった。23日発表の米国やユーロ圏の5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が市場予想を下回り、貿易摩擦が世界景気の一段の減速につながるとの観測も投資家心理を冷やした。
 
セクター別では、公益事業や不動産が上昇する一方でエネルギーやテクノロジー・ハード・機器が下落した。

原油相場の下落で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移。米長期金利の低下で、ゴールドマンサックス(GS)やJPモルガン(JPM)などの金融各社が下落した。
家電量販店のベストバイ(BBY)は、トランプ政権が予定する中国への追加関税を受けて、小売価格の一部引き上げを示唆し軟調推移した。携帯端末のアップル(AAPL)は、UBSによる目標株価引き下げにより売られた。

米司法省は、Tモバイル(TMUS)とスプリント(S)の合併計画に関して両社と協議を続けており、3-4週間程度で承認可否の判断を示す方針であることが報じられた。

 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,490.47−286.14
S&P500種
2,856.27−8.09
ナスダック
7,750.843−34.881
NY金(ドル/トロイオンス)
1,274.20+1.00   
NY原油(ドル/バレル)
58.09−3.33
円・ドル
109.56 - 109.57−0.80


 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は続落した。6月物は前日比370円安の2万0860円で終え、大阪取引所の終値を240円下回った。

米中貿易摩擦が長期化し世界景気が減速するとの懸念が広がった。ポンペオ米国務長官が23日に米メディアを通じて中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を厳しく批判したことなどから、米中関係の一段の悪化が警戒された。
5月の米製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)が市場予想を下回ったのも投資家心理を悪化させた。


シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
20860 ( -240 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
20865 ( -235 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100種総合株価指数は3日ぶりに大幅反落した。前日の終値に比べ103.15ポイント安の7231.04で引けた。 
「米中IT戦争」への懸念が強まったほか、欧州や米国の製造業の景況感の経済指標がさえず、投資家のリスク回避姿勢が目立った。加えて、英国の欧州連合(EU)離脱の混迷でメイ首相が政権崩壊の瀬戸際に追い込まれ、後継首相による「合意なき離脱」のリスクに対する懸念も広がった。
原油相場の大幅下落を背景に石油株が売られ、株価指数の値下がりに大きく影響した。
指数構成銘柄全体の約9割が下落した。
個別銘柄では、旅行のTUIは5%超下がった。英国の欧州連合(EU)離脱に向け混迷が続くなか、今年は海外よりも近場での旅行を好む傾向が強まっているとの調査結果が示された。投資会社のメルローズ・インダストリーズは4%超の下落。配当権利落ちのWMモリソン・スーパーマーケッツの下げも目立った。
 
半面、アストラゼネカなど医薬品株は買われた。ブックメーカーのパディパワー・ベットフェアの値上がりも目立った。午前に下がっていた航空のインターナショナル・エアラインズ・グループは午後に上昇に転じた。
 


■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は3日ぶりに反落した。終値は前日と比べて216.33ポイント(1.78%)安の11952.41だった。
この日発表された5月のドイツとユーロ圏の製造業購買担当者景気指数(PMI)がともに市場予想を下回った。ユーロ圏景気の先行き不安に加え、米中貿易摩擦の激化が懸念され、欧州各国株式相場が下落した。
 
個別では、自動車のダイムラーが配当権利落ちで7%近く下がった。素材メーカーのコベストロと鉄鋼のティッセン・クルップもともに大幅安となった。
一方で、上昇したのは、不動産のボノビアと日用品のバイヤースドルフの2銘柄だけだった。


■フランス・パリ株価指数
CAC40 5281.37(-97.61)
フランスの株価指数CAC40の終値が前日に比べて2%近く下落した。

 
a