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NYダウ8ドル高、貿易摩擦解消への期待
【市況】NYダウ8ドル高、貿易摩擦解消への期待

24日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前週末比8ドル41セント高の2万6727ドル54セントで終えた。
 
主要20カ国・地域(G20)首脳会議の開催を週末に控えて、米中首脳会談での貿易摩擦解消への期待が強まり、買いが先行した。
 
中国の王受文商務次官が24日の記者会見で、米中の貿易協議を事務レベルで再開したことを明らかにした。6月末に開く20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせて習近平(シー・ジンピン)国家主席とトランプ米大統領が会談するのに向けた調整という。協議再開を好感し、中国への収益依存度が高い航空機のボーイングや建機のキャタピラーなどが買われた。
アナリストが投資判断と目標株価を引き上げた航空機・機械のユナイテッド・テクノロジーズが買われるなど、個別に材料の出た銘柄への物色もダウ平均を支えた。
 
その後は、トランプ政権がイランへの追加経済制裁を発表し、地政学リスクへの懸念から小動きとなった。
また、規制強化への警戒感からヘルスケア関連株が売られ、相場の重荷になった。
ユナイテッドヘルス・グループなどヘルスケア関連株が売られ相場の上値を抑えた。トランプ大統領が保険会社や病院に対して事前に医療費を提示するように求めるなど、医療の透明性を高める大統領令を24日にも出すと伝わり、規制強化への懸念が広がった。
 
トランプ大統領は24日、イランによる米国の無人偵察機の撃墜などを踏まえ、イランに対する追加制裁を科すための大統領令に署名した。中東の地政学リスクの高まりも相場の上値を抑えた。
 
ただ、米中の首脳会談を週末に控えて持ち高を一方向に傾ける動きは限られた。前週までの3週間でダウ平均は1900ドルあまり上昇しており、四半期末を控えて利益確定や持ち高調整目的の売りも上値を抑えた。
 
セクター別では、家庭用品・パーソナル用品や電気通信サービスが上昇する一方で、運輸や耐久消費財・アパレルが下落した。
 
ナスダック総合株価指数は続落し、26.011ポイント安の8005.696で終えた。製薬大手のブリストル・マイヤーズスクイブが同業セルジーンの買収完了が遅れると発表し、再編期待が後退したバイオ薬関連の銘柄が売られ、指数を押し下げた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,727.54+8.41
S&P500種
2,945.35−5.11
ナスダック
8,005.696−26.011
NY金(ドル/トロイオンス)
1,418.20+18.10
NY原油(ドル/バレル)
57.78−0.12
円・ドル
107.32 - 107.33−0.09

 

【シカゴ日本株先物概況】


シカゴ日経平均先物は弱含んだ。
9月物は前週末比10円安の2万1165円で引け、24日の大取終値を65円下回った。
今週末の米中首脳会談を見極めたい向きが多く、上値の重い展開になった。
朝方に米中貿易交渉の進展期待から日経平均先物は米株とともに買いが入る場面もあったが、上昇は限られた。米政権が24日にイランに対する追加経済制裁を発表したことも売り材料になった。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
21165 ( -65 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
21180 ( -50 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7416.69(+9.19)
FTSE100種総合株価指数は小幅に反発した。前週末の終値に比べ9.19ポイント高の7416.69で引けた。ただ、構成銘柄の半数以上は下落した。
朝方と午後に上げ幅が広がる場面もあったが、総じて小幅高で推移した。鉱業と医薬品株の値上がりが株価指数を押し上げる一方で、時価総額の大きい携帯電話サービスのボーダフォン・グループの下げが上値を抑えた。
 
個別銘柄では、保険のアドミラル・グループは、アナリストが投資判断を2段階引き上げたことが好感され、3%超上がった。ソフトウエア開発のマイクロフォーカスが3.7%高と値上がり幅も大きくなった。医療・安全装置メーカーのハルマは3.1%高、建機レンタルのアシュテッド・グループは2.7%高、英生活用品大手レキット・ベンキーザーは2.3%高だった。
 
半面、アナリストが投資判断と株価目標をともに引き下げた通信のBTグループは3%超下がった。2019年の消費者支出の伸びが過去6年で最低になると予想するリポートが示され、スーパーマーケットのセインズベリーとテスコも大幅安となった。金融株も安くなった。米中貿易協議の先行き懸念から、アジアでの営業比率が大きい銀行のHSBCホールディングスとスタンダードチャータード銀行の下げが目立った。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12274.57(−65.35)
ドイツ株式指数(DAX)は続落した。終値は前週末と比べて65.35ポイント安の12274.57だった。
個別銘柄では、自動車のダイムラーは3%超下がった。ディーゼル車に関連した引当金の積み増しで、2019年通期の利益見通しを下方修正したことが響いた。電力のRWEと透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアの値下がりも目立った。
一方で、医薬・化学大手の独メルクと医薬・農薬大手のバイエルは上昇した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5521.71(−6.62)
 
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