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NYダウ5日続落 103ドル安、貿易摩擦への懸念が重し
【市況】NYダウ5日続落 103ドル安、貿易摩擦への懸念が重し
18日のNYダウ工業株30種平均が5日続落し、前週末比103ドル01セント安の2万4987ドル47セントで終えた。5日続落は約2カ月ぶり。米中貿易摩擦を警戒した売りが続いた。
 
対中貿易摩擦への懸念から売りが先行した。6月NAHB住宅市場指数が年初来の低水準に落ち込んだことも嫌気された。また、難民政策をめぐる対立を背景にしたドイツの政情不安も投資家心理の重しとなり、ダウは午前に一時、264ドル安まで下落した。
 
中国向け売上高が大きい航空機のボーイングや建機のキャタピラーに加え、生活必需品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などに売りが続いた。
 
アナリストによる投資判断や目標株価の引き下げを受けて半導体のインテルが売られ、一部の半導体株が連れ安したことも相場の重荷となった。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は約1%下げた。
 
ただ、ダウ平均は264ドル下げた後、引けにかけては下げ渋った。
中盤以降は原油先物価格の上昇やハイテク株の持ち直しに支えられ、下げ幅を縮小した。
 
ナスダック総合株価指数は小反発し、同0.647ポイント高の7747.025で終えた。フェイスブックとアマゾン・ドット・コムが上場来高値を更新した。
 
セクター別では、エネルギーやソフトウェア・サービスが上昇する一方で電気通信サービスや家庭用品・パーソナル用品が下落した。
 
個別では、製薬のバリアント・ファーマシューティカルズ(VRX)は、尋常性乾癬治療薬が米食品医薬品局(FDA)の承認取得に失敗し、大幅下落。
アナリストが投資判断を引き下げた映画・娯楽大手のウォルト・ディズニーが下落。
 
一方で、電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は、一部アナリストが4-6月期にフリーキャッシュフローが予想を大幅に上回る可能性を指摘し上昇した。原油相場の上昇で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が堅調推移した。
アルファベット(グーグル)が出資すると発表した中国のインターネット通販大手、京東集団(JDドットコム)のADRも上昇した。
 
 
 
VIX指数は12.31と上昇(前営業日11.98)。トランプ米政権の制裁関税に対して中国も報復関税の発動を表明したことで米中貿易摩擦が激化する可能性が高まった。
NY株式市場は売りが先行し、VIX指数も一時13.74まで上昇した。しかし、株式市場が徐々に下げ幅を縮小したことで、VIXも低下基調となった。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,987.47−103.01
S&P500種
2,773.75−5.91
ナスダック
7,747.025+0.647
米10年債利回り(%)
2.9169 -0.007
米2年債利回り(%)
2.5534 +0
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,280.10+1.60   
NY原油(ドル/バレル)
65.83+0.77
円・ドル
110.53 - 110.54   +0.06
 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は続落した。9月物は前週末比105円安の2万2660円で引け、同日の大取終値を40円上回った。
米中貿易摩擦の激化による景気悪化への警戒感からNYダウ平均が5日続落し、相場を下押した。朝方に売りが先行し、9月物は一時2万2540円まで下げた。引けにかけては下げ幅を縮めた。この日の9月物高値は2万2820円。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)22660 ( +40 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22695 ( +75 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7631.33(-2.58)
FTSE100種総合株価指数は、米中貿易戦争への懸念から引き続きリスク回避の動きが優勢で、前週末15日の終値に比べ2.58ポイント安の7631.33で引けた。構成銘柄の約6割が下落した。
 
先行き不透明感から取引を手控える投資家も多く、商いは薄かった。引けにかけて石油株が上げ幅を広げたほか、鉱業株や銀行株の一角が買い戻され、指数の下げ幅は小幅にとどまった。
 
個別銘柄では、時価総額の大きいたばこ株、医薬品株、酒類のディアジオが売られた。航空機エンジンのロールス・ロイスは、前週末に大幅高で引けたこともあり、利益確定の売りに押された。18日にFTSE100種に上場したネット専業スーパーのオカドは米証券大手のアナリスト・リポートで売り推奨となった。7%超の大幅安で初日の取引を終えた。
 
半面、上昇率トップは英保険大手RSAインシュアランス・グループ。ドイツのアリアンツによる買収の可能性が報じられ、2.4%高となった。同様に買収対象とされた英保険大手アビバも1.2%高。英賭け屋大手ラドブロークスを保有するGVCホールディングスも2.3%高と堅調。ほぼ全面安で推移していた銀行株と鉱業株は、結局半数近くが小幅高となった
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12834.11(-176.44)
ドイツ株式指数(DAX)は大幅続落した。終値は前週末15日と比べて176.44ポイント安の12834.11だった。
銀行を除く全業種で売りが優勢となっている。なかでもテクノロジーや建設、ソフトウエアなどの下落が大きい。
米中貿易摩擦の激化を警戒する動きで世界的に株安傾向となる中、移民問題をめぐり、ドイツの連立政権の先行き不透明感が高まっていることも投資家心理の悪化につながり、全銘柄が下落した。
 
個別では、フォルクスワーゲン(VW)が大幅下落した。2015年に発覚したVWの排ガス不正に関連して、18日に主要子会社アウディの現役社長が逮捕されたことが売り材料視された。アディダスも安かった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5450.48(-51.40)
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