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6日ぶり反発328ドル高、米債務協議の進展
【市況】6日ぶり反発328ドル高、米債務協議の進展

26日のNYダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発し、前日比328ドル69セント(1.0%)高の3万3093ドル34セントで終えた。米政府の債務上限問題を巡る協議が進展していることへの期待から、買いが優勢だった。朝発表の経済指標が米経済の底堅さを示したことも、相場を支えた。

債務上限協議では26日、バイデン米大統領と野党共和党のマッカーシー下院議長が2年間の引き上げで近く合意する見通しだと報じられた。まだ複数の論点で食い違いが残っているとみられるものの、市場では「来週までには合意にこぎ着けるのではないか」と安心感が広がった。

合意に至った場合は30日に下院、31日に上院それぞれで可決できるとして、市場ではリスク回避の姿勢が和らいだ。

朝発表の経済指標が米経済の強さを示したことも株買いを誘った。ミシガン大学が発表した5月の消費者態度指数(確報値)は59.2と市場予想(57.7)を上回った。4月の個人消費支出(PCE)物価指数は、変動が大きい食品とエネルギーを除くコアの上昇率が前年同月比4.7%と、市場予想(4.6%)を上回った。前月比も0.4%と、3月(0.3%)から伸びが加速した。

市場では「金融引き締めが続くなかでも米景気の力強さが意識され、景気が悪化するとの見方が弱まった」との声が聞かれた。

ダウ平均は前日までの5営業日で770ドルあまり下落していた。3連休を控え、売りに傾いた持ち高を中立にする動きも出やすかった。顧客情報管理のセールスフォースやスマートフォンのアップルが買われた。アナリストが高評価を示したクレジットカードのアメリカン・エキスプレスの上昇も目立った。一方、製薬のメルクや医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソンは売られた。

ナスダック総合株価指数は続伸した。前日比277.594ポイント(2.2%)高の1万2975.688で終えた。前日発表の四半期決算が好調だった半導体のマーベル・テクノロジーは3割超上昇した。同業のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やブロードコムにも買いが波及した。25日に自動車大手のフォード・モーターとの提携を発表した電気自動車のテスラも買われた。
 

【シカゴ日本株先物概況】

26日のシカゴ日経平均先物は続伸した。6月物は前日比400円高の3万1500円で終えた。
米債務上限を巡る与野党協議が合意に向け進んでいるとの見方を背景に、6営業日ぶりに反発した。
日経平均先物にも買いが広がった。









【欧州株式市場】


■イギリス・ロンドン株価指数

26日のFTSE100種総合株価指数は4日ぶりに反発した。前日に比べ56.33ポイント(0.74%)高の7627.20で終えた。アナリストが投資判断を引き上げたと伝わった英豪資源大手のリオ・ティントが大幅高。他の資源銘柄にも買いが波及し、同セクターの上昇が指数を押し上げた。米連邦政府の債務上限を巡り協議が進展することへの期待から、英国時間26日の米株式相場が上昇していることも買い安心感につながった。

個別では、資源大手リオ・ティントが3.51%上昇。金融大手M&Gが3.28%高、産銅大手アントファガスタが2.93%高と買われた。反対に商業用不動産大手ランド・セキュリティーズは2.51%安、通信大手ボーダフォンは1.96%安、不動産大手ブリティッシュ・ランドは1.93%安とそれぞれ売られた。




■ドイツ・フランクフルト株価指数

26日のドイツ株価指数(DAX)は5営業日ぶりに反発した。前日に比べ190.17ポイント(1.20%)高の1万5983.97で取引を終えた。午前は下落する場面もあったが、26日の米株式相場の堅調推移を受けた投資家心理の改善で、引けにかけて上昇幅を拡大した。前日までの4日続落で3%近く下落していたこともあり、値ごろ感を意識した買いも入りやすかった。自動車やテクノロジー、金融など幅広いセクターが買い直された。

個別では、自動車部品大手コンチネンタルが4.83%高と上昇率トップ。半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが4.25%高、高級車大手ポルシェは2.74%高と続いた。一方、不動産大手ヴォノヴィアは1.38%安、電力大手RWEは0.46%安だった。




■フランス・パリ株価指数

フランスCAC40種指数は1.24%高だった。
週を通して米政府の債務不履行を警戒する動きが市場の重しとなった。



 
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