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ダウ急反落1164ドル安、消費関連株が下げ
【市況】ダウ急反落1164ドル安、消費関連株が下げ

18日のNYダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに大幅に反落した。前日比1164ドル52セント(3.6%)安の3万1490ドル07セントで終え、年初来安値を更新した。下げ幅は今年最大。
この日発表された米小売り大手のターゲットの決算が振るわず、サプライチェーン(供給網)の混乱や高インフレが個人消費や企業業績の重しになっていることが意識された。
 
ターゲットが18日朝に発表した2022年2〜4月期決算は前年同期比52%の減益となり、1株利益は市場予想を下回った。売上高は市場予想以上に伸びたが、供給網の混乱や燃料費などコスト高が利益を圧迫した。同社株は25%安で終えた。同業のウォルマートも前日に市場予想を下回る減益決算を発表していた。小売り大手のさえない決算が相次ぎ、企業業績への懸念が強まった。
ターゲットの決算では食品や生活必需品の販売は底堅い半面、家電製品などは振るわなかった。「消費者は食品やガソリン価格の高騰に応じて不要不急の出費を抑えるようになったようだ」との声が聞かれた。
 
ダウ平均は4月22日以降の1カ月で、800ドルを超える下げを記録した日が5回あった。昨年は年間を通しても1回しかなかった。急騰した翌日に急落するパターンを繰り返しており、市場では目先の相場回復に諦めムードも漂う。
 
 
前日発表の4月の米小売売上高が堅調で、株式市場では個人消費への楽観が強まったばかりだった。だが、小売売上高はインフレで押し上げられた面が強く、売上高の伸びに利益が伴っていない実態が小売り企業の決算で浮き彫りになった。
 
消費関連株の下げが目立ち、ダウ平均の構成銘柄ではウォルマートが7%安、ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスが8%安、スポーツ用品のナイキが6%安、ホームセンターのホーム・デポが5%安で終えた。本来はディフェンシブ株の飲料のコカ・コーラや日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も大幅安となった。
投資家心理が悪化し、前日に戻りが目立ったハイテク株も売り直された。スマートフォンのアップルは6%安となり、ソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォースも安い。
 
ナスダック総合株価指数は大幅に反落し、前日比566.369ポイント(4.7%)安の1万1418.154で終えた。主力株が軒並み大幅に下げ、ネット通販のアマゾン・ドット・コムは7%安、交流サイトのメタプラットフォームズは5%安となった。電気自動車のテスラは7%下げた。エヌビディアなど半導体株への売りも目立った。
 
S&P500種株価指数は前日比165.17ポイント(4.0%)安の3923.68で終え、ダウ平均と並んで年初来安値を更新した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
31,490.07−1,164.52
S&P500種
3,923.68−165.17
ナスダック
11,418.154−566.369
FTウィルシャー5000
39,780.46−1,658.41
NY金(ドル/トロイオンス)
1,815.90−3.00
NY原油(ドル/バレル)
109.31−0.28
円・ドル
128.34 - 128.37−0.98
 
 

【シカゴ日本株先物概況】


18日のシカゴ日経平均先物は反落した。6月物は前日比530円安の2万6295円で引け、18日の大取終値を565円下回った。この日は米株式市場で主要株価指数が大幅に下げた。
パンデミック時には好調だった小売りのウォールマート(WMT)やターゲット(TGT)の決算が予想外に大幅悪化したため投資家心理が悪化し、寄り付き後、下落。高インフレや景気後退入り懸念がさらなる売り圧力となり、終日軟調に推移。引けにかけて、下落幅を拡大した。
主要株価指数が大幅に下げたことを嫌気し、日本株にも売りが支配的だった。
 
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
26295 ( -565 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
26310 ( -550 )
( )は大阪取引所終値比
 





【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7438.09(−80.26)
18日のFTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに反落し、前日に比べ80.26ポイント(1.07%)安の7438.09で引けた。同日発表の4月の英消費者物価指数の伸び率が前月から加速し、イングランド銀行(英中央銀行)が利上げ継続を余儀なくされるとの見方が広がった。インフレと利上げで経済成長が鈍化するとの懸念から、幅広いセクターに売りが出た。
FTSEでは、指数構成銘柄の約8割が下落。4月の英国消費者物価指数が前年同月比9.0%の大幅上昇となったことで、オンライン食品販売オカド・グループ(9.1%安)など消費関連株の下げが目立った。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 14007.76(−178.18)
18日のドイツ株価指数(DAX)は反落した。前日に比べ178.18ポイント(1.26%)安の1万4007.76で終えた。18日の米株安が投資家心理を冷やし、引けにかけて下げ幅を拡大した。スポーツ用品のプーマやアディダスなど消費関連株が売られた。食材宅配大手ハローフレッシュが10.8%安と売られた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6352.94(−77.25)
フランスCAC40種指数は1.20%安だった。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が前日に積極的な利上げに踏み切る可能性を示したことが嫌気され、売りが優勢となった。


 
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