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NYダウは327ドル安、続落。世界景気、金利上昇懸念
【市況】NYダウは327ドル安、続落。世界景気、金利上昇懸念
 
18日の米株式相場は続落した。NYダウ工業株30種平均は前日比327ドル23セント安の2万5379ドル45セントで終えた。
 
18日の中国株式市場は大幅下落し、上海総合指数終値は約4年ぶりの安値水準を付けた。米国との貿易戦争の激化で中国経済の減速懸念が高まっており、米株式市場では中国市場への依存度の高いキャタピラーなどが売られ、相場の下げを主導。ネットフリックスなど主力ハイテク株に売りも続いたほか、サウジアラビアと米国の関係悪化に対する警戒感も重荷だった。
 
世界で事業を展開する銘柄が多いダウ平均の下げ幅は一時470ドルを超えた。建機のキャタピラーやIBM、アップルなどの下げが目立った。
 
米連邦準備理事会(FRB)による利上げが続くとの見方から米長期金利の先高観が根強く、PER(株価収益率)の高いハイテク株への売りが続いた。フェイスブックやアルファベット(グーグル)、アマゾン・ドット・コムなど主力株が売られたのも、投資家心理を冷やした。
 
投資家心理を測る指標である米株式の変動性指数(VIX)は、不安心理が高まった状態とされる20を超えて推移する場面が目立った。
 
ムニューシン米財務長官が18日、サウジアラビアで来週開催される経済投資フォーラムに出席しない方針を明らかにした。サウジ政府に批判的な記者殺害疑惑の真相が明らかになっていないためとみられる。潤沢な投資資金を抱えるサウジとの関係悪化への警戒感が広がったのも相場の重荷になった。
 
セクター別では、電気通信サービスや食品・飲料・タバコが上昇する一方でメディアや小売が下落した。
 
ナスダック総合株価指数は前日比157.564ポイント安の7485.139で終えた。主力のネット関連株に加え、半導体株も大幅に下げた。
 
個別では、ゲーム企業のアクティビジョン・ブリザード(ATVI)は、新作ゲームの販売数が予想を下振れ下落した。アパレルのギャップ(GPS)は、JPモルガンによる投資判断引き下げを受け軟調推移。米国債利回りの上昇基調が続くとの予想から、検索大手のアルファベット(GOOGL)や動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)など主要ハイテク株も売られた。携帯端末のアップル(AAPL)は30日に製品発表イベントを行うことを明らかにしたほか、明日から「iPhone XR」の予約受付を開始する予定だが軟調推移した。
 
一方で、金属大手のアルコア(AA)やタバコ会社のフィリップ・モリス(PM)は、決算内容が好感され上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,379.45−327.23
S&P500種
2,768.78−40.43
ナスダック
7,485.139−157.564
 
米10年債利回り(%)
3.1767 -0.002
米2年債利回り(%)
2.8741 -0.008
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,230.10+2.70   
NY原油(ドル/バレル)
68.64−0.01
円・ドル
112.20 - 112.21−0.41


 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は大幅続落した。
12月物は前日比555円安の2万2315円で取引を終え、大阪取引所の終値を275円下回った。中国株安で世界景気の先行き懸念が強まった。
記者殺害疑惑を受け、ムニューシン米財務長官がサウジアラビアの投資会議に欠席すると明らかにしたことも投資家心理を悪化させた。
 
12月物の安値は2万2160円、高値は2万2945円だった。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
22315 ( -275 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
22345 ( -245 )
( )は大阪取引所終値比


【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7026.99(−27.61)
FTSE100種総合株価指数は続落した。前日17日の終値に比べ27.61ポイント安の7026.99で引けた。構成銘柄の半数以上が下落した。
米株安が重しとなった。英国の欧州連合(EU)離脱交渉が難航しているが、株価は方向感なく浮き沈み。午後に入って米株式市場の下落を眺めて値を下げた。
 
個別銘柄では、原油安を受け、石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル、同BPがいずれも0.7%安と石油株が軟調。食品・日用品のユニリーバも売られたが、下げ幅は徐々に縮まった。第3四半期の売上高は増えたが、市況環境が悪化すれば悪影響を受けると懸念された。自動車・航空部品のスミス・グループと航空・防衛のBAEシステムズはともに配当権利落ちで売られた。
 
半面、医薬品株は買われた。スイスの同業ノバルティスが2018年の売上高見通しを引き上げたことが好感された。シャイアーは、武田薬品工業による買収について日本の公正取引委員会から承認を得たことも買い材料となった。オンラインのゲーム収入が大幅に増えたギャンブル事業のGVCホールディングスも上がった。教育事業のピアソンは前日に引き続き3.8%高と大幅高となった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 11589.21(−125.82)
ドイツ株式指数(DAX)は続落した。終値は前日17日と比べて125.82ポイント安の11589.21だった。構成銘柄の約6割が下落した。
 
個別では、ハイデルベルクセメントは8%超下がった。2018年の利益見通しを引き下げたことが嫌気された。IT(情報技術)のSAPは6%近く下落した。第3四半期の業績は良好だったが、利益率が期待通りでなかったと判断され売りが広がった。半導体のインフィニオンテクノロジーズも大幅安だった。
 
一方で、工業用ガスのリンデは買われた。同社と米プラクスエアの合併について、米連邦取引委員会(FTC)が近く承認するとの報道が好感された。ドイツ取引所も上がった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5116.79(−28.16)


 
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