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調整含みの展開か

調整含みの展開か
 
あす6月1日の日経平均株価は調整含みの展開か。
5月31日の日経平均株価は5営業日ぶりに大幅反落し、3万887円(前日比440円安)で引けた。きのう同指数が4営業日続伸し、連日でバブル経済崩壊後の高値を更新した反動から、利益確定売りが優勢となった。午前に発表された中国5月製造業・非製造業PMI(購買担当者景気指数)がともに市場予想を下回ったことで、一段安となり、下げ幅は一時540円を超えた。
後場、売られ度合いが大きかったのが商社株だが、商社株は足元、上場来高値圏で推移していたものが多かった。売買代金上位銘柄を見ても、大きく下げた銘柄とそうでないものの濃淡がついており、5月が強かった分の利益確定売りが一気に出てきたという印象が強い。
 
最近では、マイナス圏入りしても海外投資家の買い観測から持ち直すケースが散見され、彼らの強腰が注目されていたが、さすがに一本調子の上げが続いてきただけに、利益確定売り継続への警戒感が残る。一部では、「海外勢がいったん売りに回れば、昨年のボックス相場の上限に相当する2万9000円台前半まで押し戻される可能性もある」との声も聞かれた。
 
一方、中国指標の悪化を受け、同国経済の先行きが懸念されるほか、国内ではきょうの取引開始前に発表された4月鉱工業生産指数・速報値が前月比0.4%低下し、市場予想(1.4%上昇)に反して後退したことで生産活動の停滞が指摘される。景気減速不安がくすぶるなか、米国では5月31日に4月JOLTS求人件数、6月1日に5月ADP雇用統計、5月ISM製造業景況指数、週末2日には5月雇用統計と注目指標の発表が相次ぐだけに、見極めたいとの空気も広がりそうだ。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(31日現在)
 
32759.17  ボリンジャー:+3σ(25日)
32624.43  ボリンジャー:+3σ(13週)
32065.87  ボリンジャー:+3σ(26週)
31784.71  ボリンジャー:+2σ(25日)
31377.72  ボリンジャー:+2σ(13週)
31059.29  均衡表転換線(日足)
30974.95  6日移動平均線
 
30887.88  ★日経平均株価31日終値
 
30810.25  ボリンジャー:+1σ(25日)
30808.35   新値三本足陰転値
30702.35  ボリンジャー:+2σ(26週)
30131.01  ボリンジャー:+1σ(13週)
29901.05  均衡表基準線(日足)
29835.79  25日移動平均線
29494.05  均衡表転換線(週足)
29338.82  ボリンジャー:+1σ(26週)
28884.30  13週移動平均線
28861.33  ボリンジャー:-1σ(25日)
28611.16  均衡表基準線(週足)
28468.62  75日移動平均線
 
終値は5日移動平均線や節目の3万1000円を下回り、ローソク足は陰線で終了した。TOPIXの後を追う形で日経平均でも本日パラボリックが売りサインを点灯し、短期的な下落圧力増大が窺える。5日線や25日線は上向きをキープして上昇トレンド継続を示唆しているが、明日以降、新値三本足の陰転値3万0808.35円を終値で下回ると高値追い局面が一旦終了する形になる点に留意が必要となろう。
 
 
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