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NYダウ973ドル安と続落、新型コロナ死者急増の予想
【市況】NYダウ973ドル安と続落、新型コロナ死者急増の予想

1日のNYダウ工業株30種平均は前日比973ドル65セント安の2万0943ドル51セント大幅に続落した。下げ幅は1000ドルを超える場面があった。
新型コロナウイルスの感染者数の増加に歯止めがかからず、人や物の移動制限の長期化による景気懸念が高まった。大型ハイテク株や金融株中心に幅広い銘柄に売りが膨らんだ。
 
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、1日午後に世界の感染者数は91万人、米国の新型コロナ感染者数は20万人を突破し、急速に増え続けている。米政府当局者は前日夜、米国の死者数が10万〜20万人に達する可能性を指摘。ニューヨーク州のクオモ知事は1日の記者会見で、州内の感染者が前の日から10%以上増え8万3712人になったと発表した。致死率も上昇している。ニューヨークの都市封鎖が一段と長引くとの思惑が強まった。
トランプ米大統領は「地獄の2週間になるかもしれない」と危機感を示した。市場では、想定以上に感染が広がり、景気悪化がより深刻になるとの懸念が台頭。投資家はリスク回避姿勢を強め、引けにかけて下げ足を速めた。
 
経済統計の悪化も市場心理を冷やした。米サプライマネジメント協会(ISM)が1日発表した3月の米製造業景況感指数は49.1と前月から1.0ポイント低下し、好不況の境目となる50を3カ月ぶりに下回った。
 
米株相場は3月下旬に急反発する局面があったが、運用資産に占める株式の比率を元に戻す再調整(リバランス)の買いが支えたとの見方があった。4月に入り、リバランスが一巡したことも需給悪化につながった。
 
市場心理を測る指標とされる米株の変動性指数(VIX)は一時13%上昇し、60近くに達した。投資家の先安懸念の高まりを映した。
 
ほぼ全業種が売られる全面安の展開。旅行需要減に苦しむ航空株や航空機製造大手ボーイングが安い。長期金利低下で利ざや縮小が見込まれるゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株が大幅安となった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やエヌビディアなど半導体株の下げも目立った。
 
セクター別では不動産や銀行が大きく下げた一方、エネルギーは小幅な下げにとどまった。
 
ナスダック総合株価指数も前日比339.516ポイント安の7360.582と大幅に続落した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
20,943.51−973.65
S&P500種
2,470.50−114.09
ナスダック
7,360.582−339.516
NY金(ドル/トロイオンス)
1,591.40−5.20
NY原油(ドル/バレル)
21.19+0.88
円・ドル
107.14 - 107.15−0.50

 

【シカゴ日本株先物概況】


1日のシカゴ日経平均先物は大幅続落した。
6月物は前日比1060円安の1万7585円で引け、1日の大取終値を235円下回った。
新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化を警戒する売りが広がった。トランプ米大統領は31日に感染拡大を巡る情勢の厳しさに言及するとともに、米国内で最終的に10万〜24万人の死者が出る可能性を指摘した。特に今後2週間は痛みを伴う厳しい状況になると警告すると、経済活動の再開が一段と遅れ、企業収益や景気にさらなる悪影響を与えるとの懸念が高まり投資家心理が悪化した。
米景気指標の悪化も嫌気された。3月の米製造業景況感指数が前月比低下した。米ADPは1日、非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)は2年半ぶりに減少したと発表した。
 
この日の6月物安値は1万7565円、高値は1万8755円。
 
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
17585 ( -235 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
17805 ( -15 )
( )は大阪取引所終値比


【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 5454.57(−217.39)
1日のFTSE100種総合株価指数は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う投資家のリスク回避が強まり、全面安となった。銀行株が下げを主導。反落した。前日の終値に比べ217.39ポイント安の5454.57で引けた。
英保健省によると、英国で1日に新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は4000人超、死者は560人超となった。感染拡大が加速し、外出制限や経済の停滞が長期化するとの懸念が広がった。
 
時価総額の大きい銀行株が下落し、指数全体を押し下げた面もある。英大手銀が3月31日、2020年中の株主への配当を見合わせると一斉に発表したのが嫌気された。企業などへの資金繰り支援といった危機対応を優先するよう、英金融監督当局が金融機関に要請していた。
 
個別銘柄では、旅行大手カーニバルが20.6%の大幅安。英航空・防衛会社メギットは15.4%安、英投資会社メルローズ・インダストリーズは14.8%安、バークレイズは12.0%安。バークレイズとロイズ・バンキング・グループはそれぞれ12%下落し、HSBCホールディングスは10%安で終えた。
一方、英オンライン食品販売オカド・グループは、外出禁止措置に伴う需要急増を背景に9.0%高と買われた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9544.75(−391.09)
1日のドイツ株式指数(DAX)は反落した。終値は前日と比べて391.09ポイント安の9544.75だった。指数採用の全銘柄が下げた。
早朝発表された3月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は速報値から下方修正され、ユーロ圏景気の先行き不安が強まった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4207.24(−188.88)

 
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