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373円安と大幅反落、新型コロナ感染再拡大を懸念
東京株式(前引け)=373円安と大幅反落、新型コロナ感染再拡大を懸念
30日午前の日経平均株価は反落し、前日比373円16銭(1.34%)安の2万7409円26銭だった。
 
NYダウは3日ぶりに反発し、153ドル高となった。4-6月期の国内総生産(GDP)速報値は実質ベースで前期比年率6.5%増と市場予想を下回ったが、個人消費の強さが好感された。連邦準備理事会(FRB)が当面のあいだ金融緩和策を維持する姿勢を示したことや、堅調な企業決算も相場を押し上げた。
 
ただ、国内で新型コロナウイルスの感染が急拡大しており、経済活動の再開の遅れを懸念した売りが出た。
国内で29日に確認された新型コロナの新規感染者は初めて1日当たり1万人を超えた。ワクチンの接種は進んでいるものの、感染力が強いインド型(デルタ型)の変異ウイルスも急速に広がり、行動範囲の広い若者の感染も目立っていることが懸念されている。
 
政府は感染状況を踏まえて30日夕に、緊急事態宣言の延長や対象地域の拡大を決める。埼玉など首都圏3県と大阪府が新たに加わることになる。8月22日を期限とする東京、沖縄の宣言も31日へと延長する。
 
香港株など主要なアジア株式相場や米株価指数先物が軟調に推移したのも重荷で、日経平均の下げ幅は一時500円に迫った。
 
市場からは「コロナ渦で米株先物安、中国株安と続き、さらに月末安アノマリーも重なり、仕掛け売りが入りやすい状況だ。短期的な売りとみられるが、とりあえず落ち着くのを待つしかない」との声が聞かれた。


JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2289億円、売買高は5億2936万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1706と、全体の約8割を占めた。値上がりは396、変わらずは81銘柄だった。
 
 
セクターでは、医薬品、その他製品、空運業などが下落率上位で、その他も全般軟調。一方、海運業、ゴム製品、鉄鋼など4業種が上昇した。
 
個別では、ソフトバンクGやソニーGが軟調で、レーザーテックと任天堂は3%前後の下落となっている。決算発表銘柄では、ファナックが業績上方修正にもかかわらず、材料出尽くし感や部品調達への懸念から5%超の下落。
富士通が大幅に下落、受注の回復が鈍いとみられているようだ。資生堂や三越伊勢丹も下げた。
半面、デンソーやオムロン、マツダが逆行高。決算が好感されたキーエンスは5%超、ZOZOは7%超の大幅上昇となっており、村田製やルネサスも買い優勢。業績上方修正のTOWAなどは東証1部上昇率上位に顔を出している。
 
東証2部株価指数は前日比65.21ポイント安の7686.99ポイントと反落した。
値上がり銘柄数は107、値下がり銘柄数は271となった。
 
きょう東証2部に新規上場したAIメカは公開価格(1920円)を上回る1941円で初値を付け、前引けは2000円だった。
 
個別では高田工業所、クシム、STIフードホールディングス、ポラリス・ホールディングス、クロスプラスなど11銘柄が年初来安値を更新。千代田化工建設、日本アビオニクス、富士古河E&C、ウイルテック、黒田精工が売られた。
 
 一方、ジー・スリーホールディングスが一時ストップ高と値を飛ばした。クリヤマホールディングス、バイク王&カンパニー、安楽亭、三谷商事、エリアリンクは年初来高値を更新。ダイトーケミックス、セキド、NCS&A、セーラー万年筆、サイオスが買われた。
 
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