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ダウ反落、54ドル安。利益確定売り
【市況】ダウ反落、54ドル安。利益確定売り
23日のNYダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反落した。終値は前週末比54ドル67セント安の2万3273ドル96セントだった。
米主要決算や税制改革への期待感から買いが先行した。本日は経済指標の発表に乏しく、前週に主要株価がともに最高値を更新したことによる高値警戒感も重なり、利益確定の動きから引けにかけて下落に転じた。
 
アナリストによる投資判断や目標株価の引き下げが相次いだゼネラル・エレクトリック(GE)が売られ、指数の重荷になった。
GEは20日に発表した2017年7〜9月期決算で純利益が前年同期比10%減少。モルガン・スタンレーやUBS証券が投資判断を引き下げ、配当を減らす可能性を指摘したのが嫌気された。前週末比で6%安とダウ平均構成銘柄で最大の下落率となり、1銘柄で指数を10ドル強押し下げた。
 
S&P500種株価指数は前週末まで5日連続で過去最高値を更新していた。今週はダウ平均構成銘柄の4割強にあたる13社が7~9月期決算の発表を予定している。決算発表を控え、ひとまず目先の利益を確定する目的の売りが優勢になった。
 
税制改革の不透明感も買い手控えにつながった。21日付の米ニューヨーク・タイムズ紙が、米下院共和党が減税の財源として、年最大1万8000ドルの401k(確定拠出年金)の税控除上限を2400ドルまで下げることを検討していると報じた。トランプ米大統領は23日に「あなたの401kは何も変わらない」とツイッターに投稿したが、税収中立を求める議会によって、中間層には実質増税になる可能性が意識された。
 
 
ナスダック総合株価指数は反落し、前週末比42.227ポイント安の6586.826で終えた。アマゾン・ドット・コムやアルファベット(グーグル)、フェイスブックなど主力株が売られ、指数の重荷になった。
 
セクター別では、半導体・半導体製造装置や食品・生活必需品小売が上昇する一方でメディアや電気通信サービスが下落した。
 
個別では、
玩具メーカーのハズブロ(HAS)は玩具小売のトイザラスの破産で10-12月期の売上が予想を大きく下回る可能性があるとの見方を示し、下落した。
7〜9月期の1株利益が市場予想を下回ったアルミ工業品大手のアーコニックにも売りが膨らんだ。GEが親会社の石油サービス大手ベーカー・ヒューズも下げた。総額16億ドルの社債を発行すると発表した動画配信大手のネットフリックスも安い。
 
一方、ハードディスク駆動装置(HDD)のシーゲート・テクノロジーズ(STX)が大幅高。東芝の半導体メモリー子会社「東芝メモリ」にNAND型フラッシュメモリーを長期供給する見通しを示したのが好感された。
アパレルのVFコープ(VFC)は通期見通しを上方修正し、堅調推移となった。四半期決算が市場予想を上回る増収増益だったTモバイルUSも上昇。同業を買収すると発表したIT機器のシスコシステムズも小幅高で終えた。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
23,273.96−54.67             
S&P500種2,564.98−10.23
ナスダック6,586.826−42.227
 
米10年債利回り(%)
2.3701 +0.072
米2年債利回り(%)
1.5642 +0.014
 
NY原油(ドル/バレル)    51.92+0.02
円・ドル113.47 - 113.48   −0.30

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は続伸した。12月物は前週末比95円高の2万1650円で引け、同日の大取終値を90円下回った。22日投開票の衆院選で与党が大勝し、安倍政権の継続を好感する買いが先行した。朝高で始まった後は、米株の反落につれて上げ幅を縮めた。この日の12月物高値は2万1840円、安値は2万1595円
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
21650 ( -90 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
21675 ( -65 )
( )は大阪取引所終値比


【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7524.45(+1.22)
FTSE100種総合株価指数は小幅続伸。前週末20日の終値に比べ1.22ポイント高の7524.45で引けた。上昇・下落銘柄数はほぼ拮抗した。自動車部品のGKNが大幅上昇し指数をけん引した。一方で銀行株をはじめ金融株が売りに押され、指数の上値を抑えた。
 
自動車部品のGKNは5%超上昇した。航空部門と自動車部門の分社に向けた再編を検討しているとの英サンデータイムズ紙の報道がきっかけに買われた。同社はエアバスやフォルクスワーゲン社などに部品を供給している。
 
半面、銀行株の売りが膨らんだ。スペインなど欧州の政治リスクが意識され、欧州の主要株式相場で銀行株が下落した流れが波及した。RSAインシュアランス・グループなど保険株や資産運用株も軒並み売られた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13003.14(+11.86)
ドイツ株式指数(DAX)は続伸した。終値は前週末20日の終値に比べ11.86ポイント高の13003.14だった。
工業用ガスのリンデが高かった。米プラクスエアとの合併成立に向けて必要な要件を引き下げたと伝わった。半導体のインフィニオンテクノロジーズ、航空のルフトハンザも上げた。
一方、スペインなどの欧州の政治リスクが懸念されコメルツ銀行とドイツ銀行が安かった。アナリストが目標株価を引き下げた放送大手のプロジーベンザット1メディアも下げた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5386.81(+14.43)
 
 
欧州の主要株式市場では、スペインのIBEX35が下落した。
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