兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
81円高と続伸、円高一服や中国のコロナ規制緩和
東証プライム市場(前引け)=81円高と続伸、円高一服や中国のコロナ規制緩和

6日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比81円71銭(0.29%)高の2万7902円11銭だった。
前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大きく下落したことを受け売り先行で始まった日経平均は100円超下げる場面があった。ただ、その後は円高一服や中国の新型コロナウイルス対応の防疫措置の緩和を意識した買いが優勢になり、上げに転じた。
 
外国為替市場で再び円安に振れていることや、中国のゼロコロナ政策緩和の動きが観測されるなか、サプライチェーンリスクや中国景気減速への警戒感も薄れ、全体相場を下支える格好となった。アジア株市場は高安まちまちながら、米株価指数先物が堅調な値動きを示していることも市場のセンチメント改善につながっている。ただ、個別株は利益確定売りに押される銘柄も多く、前引け時点で値上がり銘柄数を値下がり銘柄数が上回っている。
 
外国為替市場で円相場が1ドル=137円台に下落した。円高基調の一服は自動車など輸出関連株の下支え要因となった。
 
中国・北京市でスーパーマーケットなど大半の公共施設の入場時に義務付けていた新型コロナの検査結果の提示を不要にすると伝わった。主要都市を含む各地で規制緩和が相次いでおり、「中国や世界経済の下振れ懸念がいったん和らいだ」との声があった。
 
日経平均は朝方の売り先行後は下げ渋って反発に転じている。下向きの5日移動平均線が25日線を上から下に抜けるデッドクロスが示現しそうな一方、75日線がしっかりと下値支持線として機能していて、前日の米国株が大きく下落していたことを踏まえると、かなり健闘していると言えそうだ。
 
来週に米11月消費者物価指数(CPI)や米FOMCを控えているタイミングでもあることから、グロース株は、今週は小休止となりそうだ。こうした中、緩やかながら、中国での経済活動正常化への動きが期待されていることもあり、今週はリオープン・インバウンド関連などの内需系企業に相対的な妙味が出てきそうだ。
 
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3104億円、売買高は4億9969万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は726、値下がりは1017、変わらずは93銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では保険業、鉄鋼、海運業の上昇が目立った。下落は鉱業、サービス業、精密機器など。
 
個別では、きょうも断トツの売買代金をこなすレーザーテックが4日続伸と上げ足を強めているほか、ファーストリテイリングやファナック、TDKも買われた。野村総合研究所が、三菱UFJフィナンシャル・グループもしっかり。日産自とホンダが上昇した。川崎汽船など海運株も買われた。テモナが値上がり率トップとなり、ダイコク電機も値を飛ばした。
 
半面、ソフトバンクグループ(SBG)が安く、エーザイも利食われた。ソニーグループが冴えず、リクルートホールディングス、オムロンが売られた。ハブが大幅安、日医工も大きく値を下げた。

 
a