「進化」
「進化」 |
前場までの今年の勝ち負け。
↓
月曜10勝3敗。
火曜9勝6敗。
水曜8勝7敗。
木曜4勝10敗。
金曜11勝5敗。
先日ある企業のトップと話していたのは「進化するIR」という話題。
十年一日の如く同じプレゼンを繰り返す企業もあれば1回1回違ったIRを行う企業もある。
あるいは形は同じでも中身がその都度進化している企業がある。
この違いは何なのだろう。
トップの意識の差、社員の創育工夫の問題。
あるいは局面が業容の拡大や低迷というのもあろうか。
残念ながら株価が下がっていたり、動いていなかったりという側面もあるかも知れない。
よく直面するのはIRの講演の最中に居眠りをする参加者が多いIR。
一方で全く寝ている姿が見えず参加者が輝いているIR。
この違いもどこに起因するのだろう。
決して表面の派手さやツールの立派さではない。
IRに対する真摯な意識の差なのだと思う。
そしてこちら側が聞きたいのは「明確な未来戦略」。
政策や外部環境に依存して業容が変化するなんて「あなたまかせ的な話」は聞きたくない。
企業の主人公としてどうやって業績を伸ばし企業を成長させるのかが一番聞きたいところ。
アナリストに迎合するような微細なところに入り込んでいく必要はない。
大所高所の経営戦略が求められているのだ。
そこをはぐらかして「EBITDA、とか1Qの業績」なんて顕微鏡みたいな話だと眠くなる。
今朝の日経では「投資家との対話促進」というIR協議会の活動実態調査が出ている。
投資家との対話促進を実感している企業は63%。
「機関投資家などとの間で中長期的な対話が進みつつある」と現実を分析している。
多くのIR担当者にとって投資家とは機関投資家。
個人投資家は文句の電話をかけてくる厄介なヒトたちという意識はまだ多いことだろう。
その証拠に海外IRと個人投資家向けIRのスケジュールが重なると担当者は必ずと言っていいほど海外IRを優先する。
「ボストンではとかロンドンで」なんて自慢げに言う人は居ても「大阪で、福岡で」なんていう担当者は少ない。
ファンドマネージャーやアナリストなどと個人投資家を平等に扱える担当者が増えてきたときにこの国のIRは一皮むけるのだろう。
もっとも現状で個人投資家向けIR活動をしている企業は89%。
数は多い。
しかし形だけでなく、機関投資家重視の姿勢ではなく、個人は個人として認識した上で行われるIRが求められる。
「個人はおみやげ目当ての人が多いから」なんて言っていると手痛いしっぺ返しをくらうこともある。
IRは学問ではない。
そして業績に結びつく分野でもない。
それでもIRを行う意味をよく考えることが企業側に求められることだと思う。
簡単に言えば「ファンを増やす」ということ。
スポーツでも芸能でも数字をこねくり回してファンになる人は滅多にいない。
瞬間的に「アッ」と思ってもらう努力を重ねることが一番大事なのだと思う。
それは決して見かけのパフォーマンスや饒舌な話法などではない。
「感動できる企業の中身」が問われる時代になってきたということだと思う。
あるいは・・・。
決算短信や会社説明書という文字図形だけでは理解されにくかったり誤解されることもある。
そこを埋めるのが顔と顔を合わせて言葉で補う対話。
ふれあうことで相互理解は進むしそれがIRだろう。
結局、欲しいもの、求められるのは「未来への意思」ということ。
意思がなければ目標も漠然とする。
売上規模で50億円の企業も1000億円超の企業に対しても同様に欲しいのは「未来への意思」。
コレはトップや経営陣の思考の方向性ということだ。
過去ではなく進化しての未来ということになる。
過去に饒舌、未来に寡黙は株式市場関係者の世界だけで十分だろう。
いろいろと考えさせられるメールがやってくる。
たとえば・・・。
↓
専門家の解説コメントで投資が出きるコメントはゼロ。
彼等は生きるために、投資家は自己満足のために聞いているのです。
つまり、全く必要ないコメントならば聞かなうほうが良い。
「今、相場は専門家が理解不能な相場」。
彼らのコメントは「何か言わなければならないから言う」というレベル。
あるいは・・。
休みだから弱気と言うか、引く投資家、一方、余り関係ないという投資家。
両方います。
「勝っている投資家はずっと強気。だから、取れている。勝っていない投資家はまだ下げていないのに下げるかもしれないと怯えて取れていない。ちょっと下げただけで暴落するのではないかと怯えてチャンスを逃している」。
アノマリー的には「イースターの株高」、イースターが来ると春が来るという感覚。
「春が来る=株買おう」の心理。
イースターはキリスト復活を祝うもっとも重要な祝日。
この前後に悪いことをしようという気にはならない。
あくまでアノマリーだが・・・。
(櫻井)