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NYダウ反落525ドル安、景気先行き不透明感で
【市況】NYダウ反落525ドル安、景気先行き不透明感で

23日のNYダウ工業株30種平均は反落した。前日比525ドル05セント安の2万6763ドル13セントで終えた。8月3日以来の安値。
朝方は買いが先行したが、主力ハイテク株への売りが強まり、昼前に下げに転じた。景気敏感株も含めた幅広い銘柄が売られ、取引終了にかけて下げ幅を広げた。
 
新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化に対応する追加経済対策をめぐる与野党協議は、11月の大統領選を前に対立が先鋭化し、暗礁に乗り上げている。一方で、米国では新型コロナによる死者が20万人を突破。欧州では再び増加しており、景気の先行き不透明感が強まっている。
 
8月の相場急上昇を支えたIT企業銘柄などの価格調整が続いており、ハイテク株が売りが加速。相場を押し下げた。
ハイテク株は9月に入って割高感から下げ局面が続いている。前日は上昇したが、売り圧力は収まっていない。アナリストが投資判断を引き下げたスマートフォンのアップルは4%安、顧客情報管理(CRM)のセールスフォース・ドットコムは5%安だった。前日夕に開いた電池技術を発表するイベントが失望され、電気自動車のテスラは10%安だった。
 
ナスダック総合株価指数は、前日比330.65ポイント安の1万0632.99で終えた。GAFA(グーグル親会社のアルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)が4〜6月期決算を一斉に発表した7月30日以来の安値。
 
ハイテク株に加え、景気敏感株にも売りが広がった。米国で追加経済対策の成立の見通しが立たない中、欧州ではコロナ感染が再拡大し、景気懸念が強まった。石油のシェブロンは5%、航空機のボーイングが4%下げた。アナリストが投資判断を引き下げたクレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメックス)も3%安だった。
 
市場では「買い材料が見当たらず、売りが売りを呼ぶ展開になった」との声が聞かれた。S&P500種株価指数は前日比78.65ポイント(2.4%)安の3236.92で終えた。2日に付けた過去最高値からの下落率が「調整局面入り」を意味する10%に迫ったのも投資家心理を冷やしたようだ。
 
22日夕に市場予想を上回る決算を発表したスポーツ用品のナイキが大幅高となり、上げをけん引した。医薬品・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が23日、開発中の新型コロナワクチンの臨床試験の最終段階に入ったと発表し、ワクチンの早期普及の期待が高まったのも相場を支えた。
 
セクター別では耐久消費財・アパレルが上昇した一方、エネルギー、テクノロジー・ハード・機器が下落した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,763.13−525.05
S&P500種
3,236.92−78.65
ナスダック
10,632.985−330.652
NY金(ドル/トロイオンス)
1,868.40−39.20
NY原油(ドル/バレル)
39.59−0.21
円・ドル
105.34 - 105.35+0.37

 

【シカゴ日本株先物概況】


23日の日経平均先物は続伸した。12月物は前日比195円高の2万3080円で引け、23日の大取終値を110円下回った。
良好な小売り決算や新型コロナウイルスワクチン実用化への期待感から上昇して寄り付いた。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が2日目となる下院特別委員会での証言でパンデミック危機からの回復が依然不透明だと懸念を再表明、投資家心理が悪化し下落に転じた。ハイテクの下落も手伝い引けにかけてNYダウ工業株30種平均は下げ幅を拡大した。
この日の12月物高値は2万3250円、安値は2万2880円。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
23080 ( -110 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
23125 ( -65 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 5899.26(+69.80)
23日のFTSE100種総合株価指数は続伸した。前日の終値に比べ69.80ポイント高の5899.26で引けた。構成銘柄の9割近くが上昇した。午前は2%超高で推移していたが、午後にかけてやや上げ幅を縮小した。
英国で新型コロナウイルスの感染が再拡大しているものの、全国的な都市封鎖(ロックダウン)が回避されたことで、21日の急落から一転して買い戻された。
 
個別では、スポーツ関連小売りのJDスポーツ・ファッションの上げが目立った。米スポーツ用品大手ナイキが22日に好決算を発表したことを好感した買いが入った。資金洗浄(マネーロンダリング)に関する米政府の内部文書を巡る報道を受けて、週初から売りが続いていたHSBCホールディングスやバークレイズをはじめとする銀行株は割安感に着目した買いで値上がり。航空機エンジンのロールス・ロイスも買い戻された。
 
半面、金相場が下落し、関連のフレスニージョは大幅安となった。ロシアの金銀生産大手のポリメタル・インターナショナルも下げた。午前は買われていた航空のインターナショナル・エアラインズ・グループと石油のBPは目先の利益を確定する売りで下落に転じた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12642.97(+48.58)
23日のドイツ株式指数(DAX)は続伸した。終値は前日と比べて48.58ポイント高の1万2642.97だった。
 
個別銘柄では、アディダスが大幅高。米スポーツ用品大手ナイキが22日に発表した2020年6〜8月期の決算が増益となったことが好感され、欧州のスポーツ関連銘柄は軒並み上昇した。自動車株への買いも目立った。外国為替市場でユーロがドルに対して下落し、輸出株の追い風になるとの見方が広がった。保険株と不動産株は売られた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4802.26(+29.42)
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